Dr.喜作のブログ

2013年11月 の記事一覧

  • 11月20日 今日は市民病院へ術前検査の為に出かけました

     本日は十二月に手術を受けるのでその術前検査を受けるために市民病院へ出かけました。別に一人でも大丈夫だったのですが念のために奥様に付き添ってもらいました。検査項目は 血液検査や胸のレントゲン、出血の泊まるまでの時間を測る検査、等で全部で一時間ぐらいで終わりました。最後に入院するための準備について説明がありましたが こういう事は奥様がきいてくれていないと絶対私では聞き逃しがあって 当日に慌てることになりますので やはり付き添ってもらってよかったと思います。奥様は何故私が付き添う必要があったのか全く理解できないと御立腹でしたが まあしょうがないと思います。
     朝の九時前に病院へ行って十時にはすべて終了してしまいました。今日は他に予定が無かったので 久しぶりにドライブして紅葉でも見物に行こうかとも思いましたが 朝からきいていたラジオで 京都はすでに車の渋滞がひどいので 車では来ないように注意していました。毎年 京都の紅葉の名所には出かけていましたが確かにかなりの渋滞にイライラした覚えがあったので 諦めました。京都は年がら年中観光シーズンみたいなものですが 一番混みあうのはこの紅葉の季節だそうです。うかつに車では近寄らない方が無難だと思います。
     仕方がないので 昼前から買い物に行って久しぶりにカレーを作りました。以前にも書きましたが 私はカレーを作るのにはかなりの拘りがあって 自分の作るカレーが 少なくとも私にとってはは世界で一番おいしいカレーだと思っています。自分の美味しいように味を調節するのだからある意味世界で一番おいしいのは当然かもしれません。
     例によって玉ねぎのみじん切りを大量に作り お鍋で時間をかけて飴色になるまで 丁寧に炒めます。この飴色玉ねぎを作るのが一番大変な作業であり味の決め手になりますから手を抜かずに頑張ります。カレーとはこんがりと痛めた玉ねぎの香ばしさを楽しむ料理なのです。その後肉やジャガイモ、ニンジンを炒めてグツグツ炊いて丁寧にあく取りをして 数種類のカレールーをブレンドして加えます。勿論隠し味として コンソメやコーヒー、醤油にウスターソースなどを加えて 最後に辛味を調節するためにコショーや一味唐辛子で味を調えて出来上がりです。カレーに入れる肉には牛肉以外に豚や鶏肉などもありますが私は絶対に牛肉で作ります。ポークやチキンでは納得のいく味は出せないと思います。夕方までかかりましたがなんとか出来上がりましたので、久し振りに 思い切り自分のカレーを堪能しました。
     ひょっとしたら 手術で命を落とすかもしれないわけで これが最後のカレーかもしれないと思うと 涙が一粒二粒ほほを伝いながら食べました。凄く美味しかったので もう思い残すことはありません。よくある質問で死ぬ直前に食べたい食べ物は、と言うのがありますが 私は迷いなく自分で作ったカレーを腹いっぱい食べたいと答えると思います。
     何時もカレーを作ると奥様に怒られるのだけれども 私は大きなお鍋に大量に作ってしまいます。何故小さなお鍋で一日で食べきれる適量を作らないのかと呆れられますが、カレーは昔から大きなお鍋に大量に作るもの と言う信条だけはたとえ奥様であれ譲れません。少なくともに三日はカレー三昧の幸せな日々が続きます。他の料理ならたとえ大好物であってもに三日続けば辟易としますが カレーだけは例え十日ぐらい続いても平気な大好物です。子供ならともかく大の大人が恥ずかしい気もしますが、好きなものは好きなのだからしょうがないと思います。
     今日は大好きなカレーが上手く出来上がりとても良いお休みの一日でした。

  • 11月19日 毛並みがまだらになったみすぼらしい犬が来院しました

     本日来院したチワワが本来ならロングコートであり 長いふさふさした毛足で全身が被われているはずのまだ若い犬です。それが本来の毛の長さに生えているのが全身の三分の一位で 残りの三分の二位はちょろちょろとしか毛が生えていないのです。生まれつきなのかと心配して尋ねると 夏の間カットに出しているペットショップにすすめられて全身を短く刈り込んだのだけれども 昨年と一昨年は冬には元通りに生えそろったのだけれども 今年は部分的にしか本来の毛の長さまで生えそろわなかったのだそうです。
     私は当院に来院さえている犬には何度も注意しているのですが 一定の長さまでしか伸びない種類の犬の場合は絶対に短く刈り込んでは駄目なのです。人間と同様にずんずん毛が伸びる種類の犬 例えばプードルやシーズーの場合はどんなに短く刈り込んでもさほど影響はありませんが ポメラニアンやチワワ、シェルティやゴールデンのように一定の長さ以上に毛が伸びない種類の場合は短く刈り込むと皮膚にダメージを受けるので 一度や二度は復活しますが繰り返すとかなりの確率できちんと生えそろわなくなってしまうのです。
     全身をバリカンで短く刈り込む作業は 例えば男性の頭をカットするのにハサミを使ってスポーツ刈りにするのとバリカンで坊主頭にするのなら バリカンで坊主頭にする方がずっと簡単であり短時間でできます。ですから、ペットショップなどは夏の間は見た目がさっぱりして涼しいことを理由にすすめるのです。何度か繰り返すと取り返しのつかない状態になることを知っていてすすめているのか 知らずにすすめているのか 私には分かりません。
     短く刈り込むことを繰り返せば毛足がそろわずみすぼらしくなることを知っていてすすめるのであれば無責任極まりないと思いますし、知らずにすすめているような無知なペットショップなら犬のカットを請け負う資格がないと思います。何にしても夏場に一定の毛の長さ以上に伸びない種類の犬で短く刈り込むことをすすめる美容室とは 縁を切られることをおすすめします。
     今回はシャンプーカットが目的でで来院されたので 来年からは絶対にそのようなカットをしないことを厳重に注意して 毛の生えそろわないのが出来るだけ目立たないように トリマーさんが苦労して仕上げて お返ししました。
     しつこいようですが 最後にもう一度繰り返しますが チワワやポメラニアン、ミニチュアダックス、シェルティ等の一定の長さ以上に毛が伸びない種類は絶対に短く刈り込まないように注意してください。その様なカットをすすめる美容室とは直ぐに縁を切られることをおすすめします。

  • 11月18日 尿閉の猫ちゃんが来院しました

     寒さがだいぶ本格化してきましたが おしっこが詰まってしまい おしっこをしたくても出来なくなってしまう病気の誘発因子として寒さがありますからこれからこの病気で来院する動物が増えます。
     この病気は身体の構造からオスに多い病気です。何故かと言うとこの病気は本来尿と言う液体しか存在しないはずのものに 身体の異状によりザラザラした結石と言う固体が出現することにより病気が始まります。始めは小さな結石でそれほど悪さをしませんが そのごく小さな結石が寄り集まってそこそこ大きな結石になり 尿の通り道にひっかかり 傷をつけて血尿になります。更に結石が大きくなり尿の通り道 即ち尿道を塞いでしまうとおしっこが出ない状態になってしまいます。オスにこの病気が多いのは 膀胱から尿の出口 つまりおちんちんの先までの尿道が細くて長いから結石で詰まりやすいからなのです。雌の尿道はオスに比べてずっと短くて太いので 余程大きな結石が運悪く詰まってしまうのは極稀なケースです。
     この猫も勿論オスでした。昨日からトイレに座るのだけれど ぽたぽたとしか出ないそうです。腹部を触診すると 破裂しそうな位に膨らんだ膀胱が触知できました。緊急事態なのですぐに預かって尿道カテーテルを通す準備をしました。当院では尿道にカテーテルを通す時には全身麻酔をかけます。私が研修した病院では麻酔をかけずに 病院のスタッフが暴れないように押さえつけてカテーテルを通していました。
     おちんちんの先から固い管を通すのですから 男性なら想像がつくと思いますが相当に痛みを伴う作業です。結石が詰まっていなくてもかなりつらい事なのに増してや結石が詰まっている尿道にカテーテルを通す作業ですから 私はできたら麻酔をかけてから作業をした方が動物の苦痛が少なくて済むし暴れないので短時間でスムーズに終了できるので良いのではないかと思います。
     今日の猫ちゃんの場合は結石の詰まり方が強固だったのでなかなかカテーテルが通りませんでした。その様なときには 歯石を超音波で割って除去する装置を使います。超音波で振動させた水を尿道に流し込み詰まった結石を割ってカテーテルの通り道を作ります。何度が超音波水を通して やっとカテーテルが膀胱まで届きました。膀胱内に貯まっていたかなり赤いおしっこがカテーテルから流出してきました。
     慌ててチューブを繋いで大きな注射ポンプでまっかっかの尿を吸い出しました。約300mlの尿を吸い出してから 温めた生理食塩水を膀胱に流し込みすぐにその生食を吸い出します。何度かこの作業を繰り返すことで膀胱内のこっているザラザラした結石を洗い流します。
     膀胱の洗浄が終わったら カテーテルを抜いてもすぐに尿が尿道を通りそうであれば カテーテルを抜いて終了です。所がこの子の場合はかなり大きな結石が詰まっていたところがすぐにまた詰まりそうな状況だったので カテーテルをおちんちんに縫い付けて 留置することにしました。カテーテルを残しておけば確実の尿の排泄は確保できますし、留置している間に尿道の治療をしてカテーテルを抜いても詰まらないようにします。尿道の状況から判断して五日間カテーテルを留置することにしました。カテーテルを留置していると本人の意思とは無関係にぼたぼたとおしっこが漏れますので 飼い主さんは手間暇がかかりますが致し方のないことだと思います。
     この猫ちゃんの場合結石の種類は ストラバイトといって尿酸とアンモニアとマグネシウムが結合してできた石でした。猫の尿は本来酸性であるはずですが体調の異状により尿がアルカリ性になると このストラバイトが結晶として出現して悪さをするのです。治療法としては取りあえず尿を酸性にすれば結石は解けて焼失しますから 尿を酸性にしてマグネシウムを含まないフードによる食餌療法や尿酸化剤を使います。
     尿が出にくかったり 血尿であれば 飼い主さんも未だ治療が必要であると理解していただいて 頑張られますが 排尿が普通に戻り尿も見た目に正常に戻ると 治療を継続されない飼い主さんが多いので なかなか完治しにくい厄介な病気です。見た目が正常に戻ってもかなり長い期間治療の継続が必要であることは一生懸命に説明するのですが なかなか治療の継続が難しいのが現実です。
     まあ完治しないままにおいておくと直ぐにまた似たような状態に逆戻りしますが まあ自分の事に当てはめるなら 例えば歯と歯茎の病気は定期的に歯医者さんにチェックしてもらえば虫歯も歯肉炎もひどくならないうちに治療出来で自分の為であることは重々分かっているのに 定期的に歯医者さんを訪ねることが出来ない私にえらそうなことを申し上げる資格はないと思います。
     おしっこが出ない状態が三日続けば命に関わるのは人間もペットも同様です。また今年も似たような緊急事態の子が来院されると思いますが 頑張って治療をしようと思います。 

  • 11月17日 遅ればせながらドラマ「あまちゃん」を見始めました

     NHKの朝ドラで非常に人気を博した「あまちゃん」を 本来放送されていた時期には一度も視聴しませんでしたが、本日ユーチューブの放送終了ドラマの中からたまたま発見したので 遅ればせながら第一話からみてみることにしました。一旦見始めるとさすがにクドカンの作品だけに一話目からひきつけられて一気に二十四話まで見てしまいました。
     今年の流行語大賞にもなりそうな「ジェジェジェ」が序盤から連発されていて なるほど流行語になるのは無理のない話だと思いました。でも私は「ジェジェジェ」よりも印象に残ったのが たまに主人公のアキが口にする「かっけー」でした。ドラマでも使用される頻度は低いけれど「かっけー」の方がインパクトがあって私は好きです。
     何にしても一日で四週間分も見てしまったほどに 非常に面白いドラマで 世間で評判になったのも当然だと思いました。以前はンNHKの朝の連ドラはいつも毎回録画になっていたのですが 私は個人的に堀北真希が嫌いで彼女の主演ドラマが始まった時に 毎回録画機能を解除したので 「あまちゃん」も見逃してしまいました。
     現在放送中のドラマは毎回録画で設定しているので毎日見逃さずにみています。実は主演の杏さんは以前大嫌いでした。だいぶ昔に出演したドラマで私の大好きな永榮倉 奈々ちゃんに意地悪する役を演じていたからです。でも、「堂本兄弟」に出演している時の普通の杏さんを見たらかなり気に入ってしまい 発売されているCDまで買ってしまいました。
     ともかく 世間よりも約半年遅れで私に「あまちゃん」ブームがやってきました。まだ五か月分くらい残っているので暇を見つけては視聴に励もうと思います。その分この日記を書きこむのがおくれるかもしれませんが ご理解ください。

  • 11月16日 手術のダブルブッキングをしてしまいました

     本日は私のうっかりミスで 猫の避妊手術を二件受け入れてしまいました。当院は獣医師が私一人なので原則として手術は一日一件しか予定しないように決めています。勿論緊急手術が急に入ることはあります。けれども、手術は全身麻酔をかけて行うし 動物の生命に関わる大きな仕事なので それなりにストレスがかかるし 疲れるので五十歳を過ぎてからは 極力一日に二件の手術はしないように心掛けていました。
     まあ普通の状態の猫の避妊の手術だったのでそれほど時間がかかるわけではないし、やることはいつもの決まりきった作業だったので なんとかこなせました。避妊の手術と言うのは雌猫が妊娠しないように 開腹して子宮と卵巣を摘出する手術です。順調であれば出血量も非常に少ないし 時間的にも一時間プラスαで終了します。これまでに数百回経験があり 失敗したことはありません。
     それでも二件目の皮膚の縫合をしている最中には肩から背中の辺りが凝り固まって鉛のように重くなってしまいました。慣れた手術であっても 体は自分が自覚する以上に緊張していたのだと思います。勿論、やり慣れた手術とはいえ 不手際が動物の死に直結していますから 気持ち的にも精一杯丁寧にかつスムーズ二を心掛けました。
     術後順調に麻酔から覚めて 二匹とも歩き回っています。いつも思うのですが犬にしても猫にしても麻酔から覚めると かなり大きな手術をしていても殆ど痛がりません。勿論それは犬や猫の痛覚が人間とは違っていて非常に鈍感にできているだけの事ですが もうすぐ全身麻酔をかけての手術を受ける身としてはすごく羨ましい限りです。今日はかなり疲れているので あっさりこれでおしまいにします。

  • 11月15日 久しぶりに風邪の猫に吸入治療を施しました

     吸入治療とは 薬を霧状にしてほぼ密閉された部屋に流し込み その中に猫を入れて自然に呼吸することで鼻や喉の粘膜にに直接風邪を治す薬を投与する治療法です。人間も同様ですが 毎年寒さが本格的になると猫風邪のシーズンが到来するので この季節にはよく施す治療方法です。猫風邪の分かりやすい症状としては 目ヤニやくしゃみ、鼻水、咳などがあります。家で飼い主さんが出来る有効な治療法が頻繁に目薬を点眼することです。
     点眼した薬はまず目の炎症や感染を治療し、次に鼻に流れ落ちて鼻の粘膜に作用し くしゃみや鼻水多い状態を改善します。やがては鼻水とともに喉に流れ落ちて咳を誘発している喉の粘膜の治療にも働いてくれます。目薬を点眼することは目だけではなくて鼻や喉の治療にまではたらいてくれるのです。
     但し頻繁にと言うのは できたら一日に二三十回点眼することを意味します。人間の場合は目薬を点眼する回数は多くても四五回かもしれません。その理由は人間の場合一度目薬をさすとその薬が少なくとも一二時間その場にとどまって働くからです。ですからほんの四五回させばお薬が八~十時間も効いてくれます。ところが、犬や猫の場合は涙の分泌量が人間の十倍以上です。勿論その涙が瞼から溢れることは殆どありません。涙鼻菅という目から鼻に抜ける管を通って大部分が鼻に流れ落ちてしまうからです。従って犬や猫の場合一度目薬を点眼しても その場にとどまっている時間はほんの五分間ぐらいのものなのです。ですから、たとえすごく頑張って一日に三十回点眼してもその薬が目で効果を発揮するのは やっと百五十分即ち二時間半しかないのです。
     勿論一人で三十回点眼するのは凄く大変ですが ご家族が例えば四人いらっしゃれば一人当たり七八回点眼すれば合計で三十回になりますからご家族みなさんが協力すれば それほど苦労しなくても達成できるい回数だと思います。但し、目薬を差すのは人間が自分でやっても 結構嫌なもので ましてやデリケートな猫ちゃんにそれだけ頻繁に点眼するのはかなり大変な作業であることは間違いがないと思います。場合によっては 頑強に抵抗されて一度もきちんと目薬を点眼できないような猫ちゃんもいるかもしれません。 
     そんな場合に有効なのが このお薬を霧状にして自然に呼吸してくれれば 鼻や喉の粘膜に直接お薬が届く吸入治療なのです。吸入治療器は夏場はほとんど出番がありませんが 冬本番が始まるこれからは大いに活躍してくれると思います。たかが風邪ですが 猫が一番命を落としている恐ろしい病気なのです。だからこそ猫風邪を未然に防ぐワクチンが開発されました。
     人間も同様ですが かかってしまってから クシャミは鼻水、咳、発熱等の辛い思いをして、治療に高い費用がかかってしまう風邪は注射一本でほぼ確実に予防できますから、ぜひワクチンの接種をお奨めします。特に当院の場合ワクチン費用はかなり安く設定していますから 実際に風邪にかかってしまって治療にかかる費用の数分の一で済みます。本人もつらい思いをして、飼い主さんも治療に苦労をする風邪は 注射一本で済む予防をしましょう。

  • 11月14日 串団子を丸呑みした犬が来院しました

     夜病院を閉めようかと思っていたら 柴犬が串に刺さった団子を丸呑みしてしまったと連絡がありました。まだ丸のみしてからそれほど時間が経っていないという事なので 催吐剤で串を嘔吐させるのが良いと判断してすぐ来院してもらう事にしました。十分位で慌てて飼い主さんが飛び込んできました。犬は三歳の柴犬でケロッとした平気な顔をしています。診察台にあげて簡単に診察してから すぐに催吐剤を飲ませました。約二十mlほど口から流し込むと 一分ぐらいで 嘔吐が始まりまず白い泡と黄色い胃液が出てきて続いて団子らしきものと半分に折れた串がが出てきました胃液の仲をよく探すと串の全部が吐き出されたことが確認できました。胃を落ち着かせる薬を点滴とともに皮下に流し込みました。明日には普通の状態に戻ると判断して返しました。
     今回は食べてからの時間が短かったので割と簡単に出てきましたが 一週間ぐらい前に来院された犬は焼き鳥を串ごと丸呑みしたらしいのですが まるのみしてから多少時間を経過していたので 串の一部分は出てきましたが全部は回収できませんでした。まあ残った串はほんの二三センチ位なので便とともに出てくるだろうと判断して返しました。
     今回の串団子も先週の焼き鳥も 食べてしまった犬には全く責任はないと思います。責任は犬の口の届くところにそのような食べ物を置いた飼い主さんにあると思います。まあ、この二件は殆ど実害はないと思いますがうっかりすると串が腸にでも刺さっての緊急手術になれば 非常に厄介で危険な状況になってしまいます。犬にすれば今回の事で殆ど反省はしません。それどころか 同様に美味しいものがあるかもしれないと期待するようになるでしょうから これまで以上に食べ物の管理は注意が必要になると思います。飼い主さんの不注意から起きるアクシデントは 飼い主さんが気をつければ無くなるはずですから大切なペットの為に十分な注意を怠らないように期待します。

  • 11月13日 展示会に映画鑑賞、歯医者さんと忙しい一日でした

     本日は朝からザペットと言う会社の展示会が梅田であったので出かけてきました。ペットフードやトリミング用品 ケージやエリカラー等のメーカーの出店が軒を並べていて 新商品を紹介しています。まあ私は殆ど興味がないので奥の休憩所でコーヒーを飲みながら 奥様が一回りされるのを待ちます。この休憩所には最初の頃にはドーナツやサンドイッチそれにコーヒーやジュースなどが充実していたので休憩していても結構楽しかったのですが 数年前にサンドイッチがなくなり昨年からドーナツまでなくなってしまいました。それまでは休憩所もそこそこ混みあっていましたが 飲み物しかなくなった休憩所は心なしか寂しくったような気がします。まあ、展示会に参加しているメーカーの数も徐々に減少しているし来客数もだんだん寂しくなっているような気もします。何時もここにはトリミングの学校の生徒の若いお姉さんたちがあふれかえっていて そのお姉さんたちの匂いを嗅ぐのが私の展示会の唯一の楽しみでしたが 心なしかお姉さんたちの数も少なかったような気がします。奥様の興味を引く新商品もなかったみたいで、展示会から帰ることになりました。
     昼食券をもらったので いつも行くコーヒー屋さんで豪華なサンドイッチを注文しました。サンドイッチを車に持ち帰り 次の予定の映画館に向かいました。シネプレックス枚方で三谷幸喜さんの「清須会議」をみました。最近つまらない映画の場合は大抵居眠りをしますが 非常に面白くて全く眠たくもなりませんでした。非常に豪華なキャスティングで本来なら主役クラスの俳優さんがチョイ役で出ていたのには驚きました。あまりに面白くて 映画をみている最中に食べようを持ち込んだサンドイットは全く手を付けませんでした。映画を見ている最中に少し後ろの席の爺と婆が喋りながら食べながら 食べ物の入れてあるレジ袋がシャリシャリ五月蠅くて 文句を言おうと思って立ち上がろうとしましたが 奥様が私の肩を抑えたので 辛うじて辛抱しましたが 全く自分の家の居間でみているのではないのだから 少しは常識をわきまえろ、と周りのみんなが思っていたと思います。
     まあ、多少は気になることもありましたが映画はすごく面白くてみてよかったと思いました。歯医者さんの予約の時間が近づいたので枚方市民病院へと向かいました。本日は手術の内容の説明と具体的な手術日 入院の日程などの説明を受けにきたので 別に痛い事や怖い事はないはずですが、やはり歯医者さんに向かうのは気が重かったです。
     私の場合は心臓に基礎疾患がありますので 取り敢えず心臓の先生から全身麻酔をかけての手術がOKであることを確認せねばなりませんでした。心臓の先生から慎重に手術をする要望はありましたが取りあえずOKは頂けたみたいです。但し、慎重にという事で私としては最初三日間ぐらいの入院を想定していましたが 手術のだいぶ前から入院が必要と判断されてしまい なんと一週間も入院することになってしまいました。まあ、心臓に病気を抱えた体で手術を受けるのだから 自業自得と諦めざるを得ません。日程的には十二月二日から九日まで入院という事になりました。具体的に手術の内容も説明を受けましたが凄く恐ろしいことをされそうです。
     恥ずかしながら私はこの歳になるまで全身麻酔をかけるような手術を経験していません。犬や猫にはそれこそ千匹以上に全身麻酔をかけてきましたが 自分がかかるのは初めてでそれ自体にかなりの恐怖を感じます。まあ、全身麻酔がかかっているので痛みを感じることはないのだと思いますが、問題は麻酔が醒めてからです。術後はほっぺたがある程度腫れるけれどそれほど辛い痛みを訴えた患者さんはおられないそうです。
     正直手術を避けて通れるものなら避けて通りたいのですが 病巣が見つかった以上は少しでも早く手術をするのが賢明だと説明されて覚悟は決まりました。一週間も病院を閉めるのは売り上げから考えても正直大きいけれど 自分の体を大切にして長生きしたいので頑張って手術を受けようと思います。一週間の入院はある意味のんびりできるチャンスなので どのようにして過ごすのが有意義なのか これからじっくりと考えようと思います。
     歯医者さんから病院に戻りサンドイッチとコーヒーで夕飯を食べました。奥様は 全身麻酔の経験もあるし 数年前に手術を受けたばかりなので手術の説明を受けても全然平気でしたが 私は正直恐ろしくて気を失いかけました。手術の所要時間は一時間ぐらいとの事で執刀していただく先生は同種の手術を何度も経験されておられて 信頼できる先生なので心配はしていませんが やっぱり正直な気持ちは怖いです。奥様の百分の一でもいいから肝っ玉が据わっていればよかったけれど 根性なしの腰抜け野郎なのだから仕方がありません。この手術を経験すれば多少は根性が据わるのかもしれないと期待するしかありません。

  • 11月11日 今日も寒いです

     十一月なのだから寒いのは当たり前かもしれませんが ついこの前まで暑かったので何となく納得がいきかねます。以前にも書いたけど私が子供の頃には夏が暑いのは仕方がないけれど 過ごしやすい秋と言うものが結構頑張ってくれていたように思います。何となく九月の声をきけば涼しくなって 十月になれば秋本番みたいなイメージで如何にも運動会がふさわしい時期でした。でも現在では十月になって 夏日が続いても別に何とも思いません。ああまだまだ暑い日が続くのだねと思うだけです。思い出してみれば今年は確か五月から夏日が始まったように思います。つまり気温的には五月から十月までが夏なのです。
     私が子供の頃には日本は温帯の気候だと習いましたが 現在では亜熱帯気候に近い状態になっているみたいです。勿論地球の温暖化の影響もあるとは思います。でも冬は冬でしっかりと寒くて 十一月から三月ぐらいまでしっかりと続く様な気がします。結局日本は昔から四季のある美しくて過ごしやすい国と言われていましたが春と秋という過ごしやすい季節が短くなり夏と冬と言う過ごしにくい季節が長くなってしまって あまり過ごしやすい国ではなくなってしまったようで残念です。
     子供の頃にはこのあたりにいるセミはアブラゼミとニイニイゼミ位で、秋が近づくとツクツクボウシが鳴き始めました。九州の親戚の家に行くとクマゼミがたくさん取れました。クマゼミは何となくセミの王様のようなイメージがあったので 九州地方が羨ましかったのですが 最近ではこのあたりでも一番鳴き声がきこえるのはクマゼミです。徐々に北上しているのかもしれません。魚の分布も南の海にしか見られなかった種類がどんどん生活域を北上させているみたいです。
     私が子供の頃は今から見るともう五十年近く前の事なので その頃と現在がいろんな意味で異なるのはあたりまえなのかもしれません。日本人そのものが変化しているのでしょうし、生活自体が確実に変わっています。私が子供の頃にはエアコンどころかクーラーのある家なんて私の知っている限りでは皆無でした。勿論携帯電話も皆無でしたし 今ではスマフォの時代で進化しすぎて私にはさっぱりついていけていません。パソコンはおろか電卓ですら私の身の回りには全く存在していなかったと思います。
     現在携帯電話を持っていらっしゃらない方は 余程のセレブか かなりの偏屈な方だと思いますが 携帯電話を所有するのが当たり前の時代と携帯電話の存在しない時代では 微妙な人間関係も全然異なります。携帯があればリアルタイムで連絡がつきますが連絡がつかないことによって すれ違いや誤解が生じて いろんな悲劇や喜劇が生まれるのだと思います。
     まあ、私にとって携帯電話は病院を離れたときに病院にかかってきた電話を転送で受ける受話器としてしか利用していません。現実に私の携帯電話の番号を知っている人間はほとんど皆無です。ですから今どきの若い方が携帯が生きていくうえでの欠くべからざるアイテムと仰るのは殆ど理解できません。メールのやりとりは全てパソコンで行っています。但しメールも個人的にやり取りしている人は皆無で殆どが獣医師会からの連絡メールぐらいしか読みません。
     ツウィッターやフェイスブック、ラインにも、一体どんな代物なのかと言う興味はないことはありませんが 恐らく自分でやってみることは一生ないと思います。とまあ、そんなわけで現代の文明の利器にも 時代遅れでその恩恵をあまり受けられていない私ですが それでも何とか生きていられているので 新しいものを受け入れようとする気持ちは大切だとは思いますが 乗り遅れてもそれほど悲観せず のんびりと生きていこうと思っております。

  • 11月10日 子供の頃 寒い日曜日の夜はすき焼きでした

     季節が冬になると 日曜日の夜にはやはりお鍋が多くなります。私が一番好きなお鍋料理は すき焼きでした。私は子供の頃 カレーなどに入っている塊のお肉が苦手でした。噛んでも噛んでも上手く飲み込めなくて大抵水と一緒に流し込んでいました。ですから うちで作るカレーはミンチ肉かスライスされた肉でした。すき焼きも勿論スライス肉が入っていますから 子供の頃から美味しくいただけました。
     日曜日の夕方 サザエさんが放送されるころにまず温めたすき焼き鍋に牛脂を塗ってお肉を焼き始めます。そこに砂糖や醤油を加えてぐつぐつ炊くとお肉のいい香りが立ち上ります。その後野菜や豆腐 イトゴンニャクなどを加えて 火が通ったら食べ始めます。溶き卵にお肉を浸して食べると 最高に美味しかったように思います。
     所ですき焼きの作り方は 地方によっても違うでしょうし 各家庭によっても微妙に違いがあるようです。私は自分の家の作り方にそれほどこだわりはないので よそのおうちで御馳走になったり、友人の下宿に集まりすき焼きパーティーをするたびに へえそんなつくり方がるのかと感心しました。まあ多少作り方に違いがあっても 美味しければいいので 他人のうちでは他人の作り方に全然抵抗はありませんでした。
     ただいつもちょっと不思議に思うのが追加のお肉を入れるときです。最初にお肉をしっかり焼いてからはじめる場合も 割り下を最初から鍋に入れて肉を焼かずにぐつぐつ炊きはじめるやり方にしても 追加のお肉を入れるときにはお鍋に肉を追加するスペースをる作るとそのままお肉を放り込みます。最初のこだわりは一体どこへ行ってしまったのでしょうか。
     以前に一度だけすき焼き専門店ですき焼きを頂いたことがあります。そのお店では お店の人が最初から出来上がりまでお客の見ている前ですき焼きを作ってくれます。逆に言うとお客さんには何にもさせてくれません。お客さんは食べるだけです。そのお店ではやはり最初にお肉をしっかり焼いてから 予め出来上がっている割り下を加えて野菜や豆腐を加えて 出来上がったらお客さんの溶き卵の入った器にどんどん放り込まれます。そして第一陣をすべて食べ終わってから お鍋をきれいにして もう一度お肉を焼き始めるところから第二陣が作られ やはり出来上がったらお客さんの器につぎ渡されます。どんどん食べないと器があふれそうになりますから 熱いのを我慢して頑張って食べました。勿論すごくおいしかったので別に苦痛ではなくて楽しい思い出です。
     私が一番好きなお鍋はすき焼きでしたが 作られる頻度が一番高かったのは両親が九州出身だからかもしれませんが 水炊きです。水炊きと言っても鶏肉の塊肉ではなくて 鶏肉のミンチにネギやしょうがを少し加えて卵を一個落としたものをよく練りこんで鶏団子を作りそこに 豆腐や白菜や春菊、エノキシメジなどのキノコ類を加えて こんぶだしのつゆでぐつぐつ炊いたお鍋が冬の定番でした。器に味ポンや柚子こしょうを入れて食べます。私の父はこのお鍋がいちばんすきなたべものらしくて 冬にはかなりの頻度で作られました。私は子供なのでポン酢もあまり好きじゃないしできたらすき焼きにしてほしかったのですが まあ正直言ってすき焼きは牛肉をたっぷりと食べるのでかなり費用が掛かるし 鶏ミンチと野菜、豆腐の水炊きの方がかなり安上がりなので 当時の私の家の経済的な事情も関係していたのかもしれません。まあ、水炊きを作っておけば日頃は口うるさくて文句の多い父親が上機嫌なので どうしても母親が水炊きをチョイスする機会が多かったのかもしれません。
     子供の頃には兎に角すき焼きのあの甘辛くてしつこい位の味が大好きでしたが この歳になると さすがにすき焼きは食べ始めは美味しいのだけれどしつこい味付けと肉の油濃さが 邪魔をしてすぐにお腹が一杯になります。若い頃にはすき焼きのお肉は幾らあっても足りないぐらいでしたが 今ではひとり100グラムもあれば十分です。正直味ポンのあっさりした味に柚子こしょうの風味の方が美味しく感じられる年齢になってしまいました。
     そういえば柚子こしょうと言う薬味は今では関西でも簡単に入手できますが 私が子供の頃には関西では入手できませんでした。ですから父親が九州に出張するとお土産に柚子こしょうを買っていました。それから、博多明太子も今ではどこでも売っていますが 私の子供時代には少なくとも関西では全く売っていませんでした。それだけ九州の文化が浸透してきたのかもしれません・
     所で 柚子こしょうという名前は原材料から考えると少しおかしいと思います。柚子こしょうの原材料はゆずの皮と青唐辛子、そして塩です。コショーは全く入っていません。ですから内容を分かりやすく表現するなら柚子こしょうではなくて柚子唐辛子の方が良いのではないかと思いますが まあこんなことが気になるのは私ぐらいのものだと思いますので 今日はこの辺で止めておきます。