今のお若い方には　司馬さんはあまり馴染のない作家さんかもしれませんが　私にとっては　凄く思い入れのある作家さんです。私の父が　司馬さんの大ファンだったみたいで　殆どの作品を本棚にそろえていてくれたみたいです。その影響で中学生、高校生の頃に本棚にある作品は全て読破しました。小説としては大部分が戦国時代と明治維新の時期の重要人物にまつわる作品でしたから　内容的には多少偏りがあったようにも思います。しかし題材として取り上げられる人物には　各々素晴らしい個性がありましたから　それぞれに十分楽しめました。

私が凄く気に入った作品は　ありきたりかもしれませんが「竜馬がゆく」「国盗り物語」「功名が辻」辺りです。いずれもＮＨＫで大河ドラマ化されたメジャーな作品ですが　本当に面白くて　何度も繰り返し読みなおしました。私が二十歳になるまでに読んだ作品の多い作家としては　石坂洋二郎、五木寛之、司馬遼太郎のお三方がベストスリーだと思います。十代の時に一番繰り返し読んだ小説は　五木寛之の「青年は荒野をめざす」だと思います。ちなみに　私がこれまでに一番たくさんの本(冊数）を読んだのは　二十代後半に岐阜大学に通ったころに出会った　栗本薫の作品です。まあ「グインサーガ」や「魔界水滸伝」等のスケールの大きなシリーズものがありますから　とにかく数だけはべら棒に多いようです。

あまりに繰り返し読みましたから　自分も高校を卒業した時に　どこか外国へ旅立ちたいと思っていました。勿論主人公のような特技もなければ　目的意識が芽生えなかったので　何事もなく平凡に大学を受験してしまいました。そして六十歳近くにまでなっても　パスポートを申請した事さえありませんから　情けなくなります。私は根性なしなので何も行動を起こせませんでしたが　もしこのブログを読んで頂いている方に十代の方がいらっしゃったら　是非この小説を読まれることをお勧めします。そして何らかの行動を起こしていただきたいと思います。

話を司馬さんに戻しますと　一番影響を受けたかった作品は「竜馬がゆく」だと思います。男として生まれたからには　やはり何らかの足跡を歴史に刻みたいので　自分の直感に従って　信念を持って行動したかったです。残念ながら　この歳になるまで　何かを人の為とか世の中のために　やり遂げた感が　皆無なので　私のような人間がこの世の中に存在している理由が見出せません。まあ一般大衆なんてそんなもんかもしれませんし　自分の大切な人生をあまり否定したくありませんから　甘んじて受け入れるしかないのでしょう。まあドラマなんかでも主役は一人だけだし　脇役やその他大勢がいてドラマが成り立っていますから　その他大勢の人生にだって　それなりの意義があるのかもしれない　とでも考えなくてはこれから生きていく希望がありません。

若い頃には　結構本を沢山読んでいましたが　最近は本を読むための環境　例えば机や電気スタンドなどが我が家には存在しませんから　全く読んでいません。何時までも頭の柔軟性を失いたくないので　先ずは読書できる環境づくりから始めて　読書にいそしみたいと考えております。

一般的な七夕祭りは七月に行われるように思いますが　有名な仙台の七夕は毎年この日程で行われているのだそうです。私は福岡県で生まれて　幼稚園から大阪の枚方で通い　中学生の時に交野市に引っ越しました。一つ目の大学が立命館でしたから、自宅から京都に通いました。塩野義製薬に就職して　金澤と富山で三年ほど働きました。その後岐阜大学に六年間通って　卒業後豊中で修行して　枚方で病院を開業しました。

私のこれまでの足跡をみると　西日本に偏っています。一番東へ出かけたのが　高校の修学旅行の時にほんの数日東北地方をウロウロしました。勿論修学旅行なので　それなりに盛り上がってはいましたが　かの地でのこれと言った思い出は全然ありません。これまで旅行と言ってもスキーやサークルの合宿で　せいぜい信州ぐらいまでしか出かけていません。最近奥様の影響でディズニーランドには頻繁に出かけましたが　関東地方でも出歩いた記憶があるのはハトバス観光をした東京と千葉位です。

日本なんて世界地図で見れば　ごくごく狭い国のはずなのに　まだほとんど出かけていないところだらけです。恥ずかしながら　パスポートを取得したことがなくて　外国へも一度も出かけていません。このブログでは何度も書いていますが　あと数年でリッチな老後がおくれるくらいの蓄えが出来たら　なるべく元気なうちに仕事を引退しようと考えています。

具体的には　南の島　恐らく石垣島辺りに　そこそこの広さの土地を購入して　のんびりとくつろげる家を建てて　穏やかに生活するつもりです。普段の生活費は二人の年金で賄えるぐらいに慎ましく暮らすつもりですが　キャンピングカーを購入予定ですので　その車で　取り敢えずは広くもない日本を　思い切りゆったりとした日程で丹念に見て回ろうと計画しています。

キャンピングカーですから　基本的に宿泊費がかかりません。ガソリン代と高速道路料金は覚悟しなければなりませんが　その土地のスーパーで　食材を購入して　車のキッチンで自炊すれば　結構豪華な食事でもかなり割安で旅行できると思います。何しろ時間的な制約がありませんから　気に入った場所では　思いっきりぐずぐずもできると思います。温泉地にでも行けば　温泉ざんまいの生活もできるでしょう。

これまであまり出かけた事の無い東日本では　特に東北地方や北海道をきめ細かく見て回りたいです。仙台の七夕祭りや　青森のねぶた祭り、山形の花笠まつりなど　たまにニュース番組で　映像をチラッと見たことがるくらいのものですが　じっくりと楽しみたいものです。それから車で出かけられるのか心配ですが　札幌の雪まつりなんかも　腰を据えて楽しみたいです。

東北地方の夏祭り　と検索すると　花火大会なども含めると　数十件もの名前が列挙されました。東北地方のお祭りを巡るだけでも　ひと夏のんびりと楽しめそうです。狭い日本でさえ　殆ど知らない文化が山の様にありそうなので　一刻も早く引退して　リッチな老後をスタートしたいのですが　その為には十分な蓄えが必要ですから　あと少しだけは　頑張ってお仕事しようと考えていますので　皆さんよろしくお願い致します。ディズニーが大好きな奥様の為には　勿論本場アメリカのディズニー関係の施設にも出かけてみたいので　いずれは海外への進出も密かに考えていますが　私は英語がからっきしなので　その点だけが心配です。まあしっかり者の奥様が一緒なら何とか乗り切れるでしょう。

いい加減年よりなのだから　ブッフェ形式の　いわゆる食べ放題のお店に出かけるのは控えるべきだとは　感じているのですが　どうしても非常に食いしん坊の私と奥様は　食べ放題のお店に頻繁に出かけてしまいます。このお店は　旬のお野菜をたくさん使った創作料理を時間無制限でお腹いっぱい食べられるので　私も奥様もお気に入りのお店です。私は自分の病院での検査が三週間後ぐらいに迫っているので　食べ物には気を使っていますが　このお店の場合　殆どお野菜だけで　炭水化物や甘いもの　いわゆる血糖値の上がりそうな食品を一切頂かなくても　満腹感と　十分な満足感が得られますので　料金的には二人で三千円を超えてしまいますが　ちょくちょく訪れています。

私が人並み外れて太っているからかもしれませんが　店員さんにもすっかり覚えられているみたいで　「いつもご来店いただきありがとうございます」　等と言われるとなんだか恥ずかしくなってしまいます。お昼で病院を閉めて　午前中にトリミングをした犬を自宅まで送り届けて　その足でこのお店にやってきましたのでちゅど一時ごろだったと思います。普段だと入口の近所に順番待ちしているおばさんたちが結構いる時間帯でしたが　本日はすんなりと入店できました。

店内を見回すと　空いている席が幾つも見られましたので　かなり空いているみたいです。夏休みに入ったので　いつもはうじゃうじゃいるおばさん連中が　殆どいませんでした。おかげで店内は何時もと違って　静かな落ち着いた雰囲気になっていました。私たち以外のお客さんは　基本的に女性に人気のあるお店だからでしょうが　ある程度年配の女性が二三人で来られているケースや　お母さんと娘さんなどが殆どでした。勿論美味しい食事をしているわけですから　楽しそうに談笑されていましたが　物静かな雰囲気で　何時も感じる不愉快さはありませんでした。

どうしていわゆる大阪のおばちゃんと言うのは　大声で喋って馬鹿笑いを繰り返す下品極まりない存在なのでしょうか。私も大阪人としての自覚と誇りを持っているつもりですから　悲しくなってしまいます。今日は夏休み真っ最中ですから　そんな下品なおばさんたちに　躾なんてできているはずのない子供まで加わって　更にヒートアップした不愉快さを覚悟してやってきたのですが　そんな大声と馬鹿笑いの下品なおばさんは全然いませんでした。奥様がそんなおばさんたちがいない理由を　夏休みで子供たちがいるので　昼ご飯を作ってやらないといけないから　外出できないのだろう　と推理されました。

そんな下品極まりないおばさんたちは　普段なら恐らく十一時の開店早々にやって来て　多分ランチの営業時間ぎりぎりまで居座るのだと思います。普通幾らゆっくりと食事しても大体二時間もあれば十分のはずですから　それ位の時間制限を設けているお店も多いと思いますが　この店は席に案内されると　「時間は無制限ですので　ゆっくりとお食事をお楽しみください」と店員さんに言われるのです。

別に時間無制限なのだから　お店の許す営業時間にずっと居座っていても　別に悪いことをしているわけではありませんが　大声でしゃべり馬鹿笑いをして周囲のお客さんに不愉快な思いをさせていると感じているのは　私だけではないと確信しています。取り敢えずは席について　早速お料理を取りに出かけました。季節が夏ですから　夏野菜の代表ともいえる　茄子を使った料理が何種類も並んでいました。

私は子供の頃は　茄子は色や食感が苦手で　どちらかと言えば嫌いな野菜でしたが　今は大好きです。茄子を揚げて出汁に浸した料理や　焼きナスに工夫を凝らした薬味をのせたもの、みそ炒めにした料理、などなど沢山お茄子を頂きました。他にもいろんな種類のサラダや　ゴーヤチャンプルー等の炒め物もどっさりとお皿に盛って　席に戻りました。飲み物はソフトドリンクが勿論飲み放題でついていますから　取り敢えずはウーロン茶をグラスに注いで　席に戻り　奥様と乾杯してから食べ始めました。肉料理としては鶏の唐揚げや　酢豚などがありましたので　唐揚げ好きの奥様のお皿には二切れ盛ってありました。

ご飯が食べたければ　普通の白米と　穀物の入ったご飯　それに炒飯もありましたが　二人とも食べ放題のお店に出かけた時には　ご飯類には一切手を出しませんでした。私は血糖値を気にしていることもありましたが　せっかく食べ放題のお店に来ているのに　ご飯を食べてしまうとそれでかなりお腹が膨れてしまうからです。要するにお料理をたくさん食べて　少しでも料金の元を取り返したい　と言う浅ましい気持ちの表れかもしれません。

料理を十分にいただいてから　デザートタイムになりますが　そのころで大抵入店してから一時間を過ぎたころになります。オレンジやリンゴと言ったごくありきたりの果物を何切れがずつお皿にとり　安物のはっきり言ってあまり美味しくないケーキを小さくカットしてあるものも一切れが二切れは　頂きました。お野菜をどっさりと食べた後ですから　それほど血糖値は上がらないと思います。

奥様は　本日は日替わりソフトクリームがフローズンヨーグルトでしたから　日替わりのクリームと　定番のバニラ味のソフトクリームを　小皿に盛り上げて　ご機嫌のデザートタイムだったみたいです。私もお酒が全くダメな甘党ですから　勿論ソフトクリームも大変美味しく感じますが　どうして女性はソフトクリームがあんなにお好きなのでしょうか。奥様がこのお店をお気に入りである理由は　何時も二種類のソフトクリームをたっぷりと頂けることもあると思います。私もスプーンで一口ずつ試食させていただきましたが　それだけで辛抱しました。

デザートを十分にいただいて　最後にホットコーヒーを飲み終えたら　入店からほぼ二時間が経過していました。せっかちな日本人がどんなにゆったりと昼食を頂いても　二時間以内で終了するように思いますので　以前店員さんに「このお店も二時間位の時間制限を設けたらどうなの」と話したことがあります。お店としても当然その事は検討されていたみたいで　以前短い時期だけ時間制限を実施したことがあったそうです。でもそうしたら　お客さんの総数が明らかに減少してしまったのだそうで　直ぐに時間無制限に戻したのだそうです。

残念ながら　このお店は　時間いっぱいに居座って　大声でしゃべり馬鹿笑いをする迷惑で下品なおばさんたちによって　支えられているみたいです。そんなにこのお店に不満を感じるのなら　下品で迷惑なおばさんたちのいない　静かで上品なお店にしか行かなければよいのです。でもやっぱり私も奥様も一般庶民ですから　恐らくあまりお上品なお店に出かけても　窮屈さを感じてしまいそうなので　下品なおばさんたちに支えられたこのお店とは　きっと縁を切れないように思います。

世代間ギャップなんていうのはいつの世にも確実に存在している　見方によっては当然すぎる事実だと思います。昨日の放送には　年長者代表として　ベテラン女優の三田佳子さんが出演していました。三田さんは幾つになられたのか　さすがにさんまもその質問は差し控えたようですが　私よりはずっとお年寄りのはずです。もちろん現役の女優さんですから　その美しさは健在でしたし、世代間のギャップに対して　凄く肯定的な発言が多かったように思いますから　若い世代の出演者から好意的に対応されたのかもしれません。

三田さんのそのような姿勢のおかげかもしれませんが　若者を代表する出演者も　昨夜の場合は　礼儀と節度をわきまえて　言葉遣い的にもそれほど不愉快な思いをせずに済みました。やはり上の世代の出演者が　あまりに若い世代を否定的に扱って断絶感を表面化してしまうと　若い世代の発言も　反発する気持ちから攻撃的なってしまうのかもしれません。年上の世代は　当然自分たちも若い世代だった時の事を覚えているはずですから　今どきの若い世代の行動や発言に　ある程度は理解しようとする姿勢が必要なのかもしれません。

勿論若い世代に　年配の世代の気持ちを理解してもらう事を期待するのは　自分たちだってその世代の時には更に上の世代の人の気持ちを想像すら出来なかったはずですから　その辺の事を分かったうえで　発言する必要があるのかもしれません。次々に登場する　今どきの若い人たちだけが使っている独特の表現には　呆れ返るしかありませんが　自分たちだって若い頃に　年上の人間には理解されない表現を使うときに　一種の快感を味わっていましたから　致し方の無い事でしょう。

日本語の表現だって　時代が進むとともに確実に変化してきていますし　時代背景や世の中の実情に即して新しい表現が生まれてくるのは必然的な事かもしれません。ただ私は塾の講師として　国語を専門に教えていましたから多少拘りが強いのかもしれませんが　基本的な文法や言葉が出来た時の本来の意味合いから考えると　明らかに間違った使い方が定着して　その表現が当たり前のように日本語が変遷してしまう事は　非常に不愉快に感じます。変化していくのは仕方がないと分っているつもりですが　超えてはならない一線が　日本語表現にはあるように思いますが　こんなことを考えてしまう事自体が　すでに時代遅れの現象なのかもしれません。

いつも楽しんでみているこの番組ですが　若い世代の発言に　非常に不愉快になってしまう事もしばしばあります。若いのだから　知識も経験も乏しくて　不条理な発言をしていることを自覚しろとは言いませんが　せめて自分の立ち位置や番組として期待されているポジションであり発言内容を理解しようと努力する姿勢を持つことは　幾らぐらいギャラをもらっているのか　さっぱり見当もつきませんが　出演者としての最低限度の義務ではないか　等と言う考え自体が古いのでしょうかねえ。

奥様がはちみつ好きなので　以前ははちみつ専門店で時々買い物をしたりしていました。専門店には　採取した花の種類によって　かなりたくさんの種類が販売されていました。試食させてもらうと　確かに色や香り　そして味にも微妙に違いがあります。さくらの花の蜜は　ほのかに桜の香りがしますし、ミカンの蜜も同様です。一番ポピュラーなのがアカシヤの花の蜜なのだそうです。一番癖がなくて　食べやすいのだそうですが　試食してみたら納得しました。

私は子供の頃から昆虫が大好きでしたから　養蜂家に憧れた時期がありました。ミツバチはスズメバチなどの凶暴な蜂に比べたら　小さくてとても可愛く思えます。勿論針を持っていますから　扱いに失敗すると刺されますが　優しく丁寧に面倒をみてやる分には　殆ど攻撃を受けることはないのだそうです。但し　自然が相手の仕事ですから　台風などの自然災害や　スズメバチの襲来、巣箱を被害が出ないように　どうしても人気のないところに放置しますから　巣箱ごと盗難にあうことも珍しくないのだそうです。

まあどんな仕事にも　リスクはつきものですが　自然を相手にしていますから　のんびりと穏やかに生活できそうです。一年中花の咲いている地域を移動したりするそうなので　気候の良い地域へ旅行できるようで　凄く楽しい仕事だと思っていました。しかし　そんなに気楽な仕事はやっぱりないのが現実の様です。蜂は女王蜂を頂点として　一つの群れ　と言うか集団が構成されています。但し一つの集団が集めてくれるはちみつから得られる利益は一年間に一万円＋αなのだそうです。生計をたてようとしたらそんな集団を少なくとも300以上は抱えていないと無理なのだそうです。

それだけの沢山のみつばちの面倒をみるためには　相当に広いスペースが必要ですし　移動する場合には　輸送手段と経費もそれなりにかかります。餌の少ない季節には　逆にハチに餌を与えなければならないのだそうです。当然糞をしますから　その後始末や寿命が着て死んだハチの死骸の処理も結構大変なのだそうです。花を咲く地域へ移動した先で　巣箱を置かせてもらう土地の所有者と　上手に交渉しなければなりませんし　近所の住民たちとの円滑なコミュニケーションが重要になってくるらしいのです。私は元来人間嫌いなので　なるべく人と接触しないで済む仕事にあこがれて　養蜂家にも興味を持ちましたが、狭い日本では　やっぱりいろんな人たちと上手に関わっていかなければ生きていけそうもありません。

もうすぐ現在の仕事をリタイヤするつもりですから　老後は人づきあいで苦労したくはありませんが　南の島へ移住したら　当然田舎ですから猶更ご近所づきあいはには　細心の注意が必要なのかもしれません。よっぽど広い土地を入手して　その中で自給自足の生活が出来たら　一切他人との関わりのない気楽な生活ができるのかもしれませんが　そんな生活は刺激がなくて　きっと寂しくて　人に会いたくてしょうがない生活になってしまうのかもしれません。人間が生きていく　と言うのはなかなか難しい事なのかもしれませんね。

夜八時に　病院を閉めて　二階に上がってテレビをつけたら　小池さんの当選確実が発表されていて　当選者がすでに決まってしまったかのような報道がなされていたのには　驚きました。投票は夜の八時までのはずですから　まだ開票は殆ど始まっていないはずなのに　何故当選確実が発表されるのでしょう。それも各テレビ局が足並みをそろえていましたから　不思議に思います。

開票が終わってみれば　確かに小池さんの圧勝でしたが　それまでのアンケートによる調査や　投票所の出口調査で　ほぼ確実な結果が予想されていたからなのでしょうが　だとしたら実際に選挙なんてする必要があるのでしょうか。東京都知事選の場合選挙をするために投入された税金だけで40～50億円と言われていますが　調査で結果が正確に予想されるのなら　かなりの人数が一生遊んで暮らせるだけの金額の税金を投じて　実際に選挙を実施する必要があるのでしょうか。事前に各候補者に公平な立場での　テレビによる公約などのアピールの場を十分に与えたうえで　厳密に中立な立場を守れる調査機関が　丁寧に都民の意識を調査すれば　同様の結果が生み出せるのではないでしょうか。東京はこの四年間で三回目の都知事選で百億円以上も選挙費用を負担しているのでから　一考の余地がありそうに思いますが　如何でしょうか。選挙権は国民に与えられた大事な政治に自分たちの意思を表明するための　大切な権利ですが　あまりにも投票率が低すぎますから　こんなことを考えてしまいました。

それにしても小池さんの圧勝は　直接自分に関わりのない選挙でしたから　直前になっても選挙結果予想等の情報を全く仕入れていなかったので　少し意外でした。自民党が応援した有名人都知事が二人続けて不祥事を起こして　辞任と言う形をとっていますが　事実上はクビになったのですから　今回の選挙では自民党は候補者を立てずに臨もう　等と最初は噂されていた位でした。

所がアベチャンと犬猿の中で　政権の中で干されて影が薄くなってしまった　一時はいずれは総理大臣候補とまでもてはやされた小池さんが　急きょ立候補を表明したのには驚きました。所が小池さんが大嫌いなアベチャンが　公認して応援するはずはなくて　当然別の公認候補を立てて　分裂選挙は必至の状況になりました。まあこの辺りまでは先読みのできる小池さんとしては想定内の状況だったと思います。

衆議院議員の職をなげうってまで　都民のために働きたい、その信念の為には自民党の意向なんかには構っていられない　と言う捨て身の戦法で臨んだのが　小池さんの上手な作戦だったように思います。単純な日本人は　判官びいきというか　逆境にもめげずに必死の覚悟を上手に表現した小池さんに　恐らく政策などに共感した人たちよりも　いわゆる同情票で投票した方が　ずっと多かったのではないかと予想します。

小池さんは議員の職と　在籍していた自民党に背く立場をとって　政治家生命の全てをなげうったかのように見えますが　もし都知事選に敗れたとしても　衆議員の任期が今年中に切れますから　必ず選挙が実施されますし　小池さんの知名度をもってすれば　自民党の公認候補の立場ではなくても　当然当選する自信　と言うよりも確信があったはずだと思います。当選してから　恩着せがましく自民党に復党したら　それでこれまでと同等の立場に逆戻りできる予定図は出来上がっていたはずです。

自民党候補の増田さんが　残念ながら見た目が実直そうで有能な政治家らしくはありましたが　かなり地味だったのに対して　キャスター出身で芦屋のお嬢様の雰囲気を残している小池さんでは　少なくとも見た目だけで　決着はついていたのかもしれません。ある意味都知事と言う大きなポジションを取り戻すチャンスだった野党側は　四党が連携することにこだわったがために　反って候補者選びに戸惑ってしまい　病み上がりの爺さんキャスターに飛びついたことが　失敗の始まりだったのかもしれません。

ご本人の話を聞いていても　いかにも突然思い立ったかのようで都民のために働こうという　しっかりとしたビジョンが伝わってきませんでした。現役でキャスターを務めていた時代には　そこそこ男前だし　説得力のありそうな話しぶりでしたから　それなりに人望も人気もあったのかもしれません。しかし若い世代にしたら　見たことも聞いたこともない爺さんに投票しようという気持ちにはなれなかったとしても当然でしょう。都知事選は　後だしジャンケンのように　最期になって立候補を表明した方が　それまでに批判や中傷を受けて　マイナスのイメージがついた候補者よりも有利だとは言われていましたが　準備不足が露呈してしまっては　意味がなかったのかもしれません。

小池さんは国会議員としての当選回数やキャリアは十分だと思いますが　最初に掲げた直ぐに都議会を解散して都民の意識を確認するための都議会選挙　なんて頓珍漢な発言は知事の立場や権限について勉強不足なのかもしれません。まあ二代続けてお金の問題で不祥事を起こして辞任してしまった　職業ですから　その辺りには十分注意して　クリーンなイメージで仕事を全うして　その任期を勤め上げて頂きたいと思います。

左手の親指を1か月ほど前の診察中に咬まれてしまいました。初めて来院したフレンチブルドッグでした。私はこれまで運が良かっただけなのかもしれませんが　診察したフレンチブルドッグが皆　性格が穏やかで人を絶対に咬まないような犬とばかり巡り合っていたみたいした。その犬とは勿論初対面でしたから　多少は警戒していたつもりですが　つい人をかんだりしないと信じていた　フレンチブルドッグだったので　油断があったのかもしれません。勿論カルテを作る時に　人をかんだりする性格ではないかと飼い主に質問して　咬まないと返答を貰っていました。

深夜の時間外に来院された患者さんだったので　奥様もいませんから　血液検査をするために飼い主に保定してもらいました。慎重に採血しようとした瞬間に　左手の親指の付け根の辺りを　思い切り咬まれてしまいました。「この犬は　人をかまないと仰っていましたよね」と私が尋ね返すと「犬なんだから　嫌な事をされたら咬みますよ。あなた獣医なのにそんな事も知らないの」と答えました。ちなみに私たちの職業は獣医ではなくて　獣医師です。

若い頃の血気盛んな私なら　怒鳴り散らして治療もしないで追い返していたかもしれませんが　ここで追い返しては　わざわざ深夜に病院を開けて　更に犬にかなりダメージがあるように咬まれたのに　一銭も入ってこないのでは自分が損をするだけだと判断して　「ああそうですか」と辛うじて返事をしました。爪の付け根の辺りの　一番敏感であり　最も痛みを感じる部分をかまれてしまったので　飼い主にさらに犬の前肢を捕まえてもらって　何とか採血をしました。

痛みで左手全体が痺れるくらいでしたが　頑張って検査を済ませて　結果を説明し　皮下点滴をして　内服薬を準備して　投薬法を説明してから薬を渡して　お会計しました。こちらとしては負傷もしたし　はらわた煮えくり返っていましたので　いつもよりも若干高めに請求してしまったかもしれませんが　御免なさい。それにしても親指の爪のつけねのちょうど真ん中の辺りを咬まれて　完全に歯が爪を通過して皮膚にまで損傷が及んでいましたから　そこそこ出血もしましたし　職業柄犬には咬まれ慣れている私ですが　相当につらかったです。直ぐに消毒して　抗生物質の軟膏を塗りました。消炎剤と抗生剤の錠剤をたっぷりと内服しました。左手が使えないと翌日以降の仕事に差し支えますから。

その夜は左手の痛みに耐えながら　何とか眠りにつきました。翌日になってみると　薬が効いてくれたみたいで　殆ど痛みも腫れもありませんでした。但し当然内出血していましたから　親指の爪の三分の一位の部分が　真っ黒に変色していました。これまでの経験から　一旦このような状態になったら　爪がどんどん伸びて黒ずんだ部分が徐々に浮き上がって　いずれは爪の先の部分になり爪切りで切り落とすまで大人しく待つほかはないと　覚悟しました。

恐らく数か月はかかるでしょうが　どうしょうも無いので　待つつもりでした。所が怪我をしてから一か月ほどが経過すると　順調に黒ずんだ部分は７～８ミリ位浮き上がってくれていましたが　その黒ずんだ部分の根元に近い部分から　徐々に爪の崩壊が始まったのです。黒ずんだ部分は恐らく爪が壊死していたのでしょうが　その内側には　新しい健康な爪がちゃんと再生してくれてはいましたが　剥がれ落ちた壊死した部分がギザギザになっていますから　洋服を着たりタオルで手を拭いたりするときに　布地と引っ掛かってしまうので　爪の崩壊を進行させてしまいます。

黒ずんで壊死をしてしまった部分の爪の下には　新しい再生した爪が存在するのかもしれませんが　まだ爪の先端部分はもともとの普通の爪が残っています。もしその部分まで捲れ上がってしまったら　いわゆる生爪をはいだような状態になってしまうのかもしれません。昔から拷問の一種として　生爪をはぐやり方があるぐらいですから　もしそんな状態になってしまったら　腰抜け野郎の私は　恐らく痛くて怖くて　仕事が出来なくなりそうで心配です。

なるべく爪のぎざぎざに負担をかけないように慎重に行動しているつもりですが　爪の壊死した部分の崩壊は日に日に進行しているようです。爪の壊死した部分が早く浮き上がってしまってくれて　無事にさよならできるまで何事も怒らない事を祈るばかりの私です。