10月26日 本日は原子力の日なのだそうです

1963年の本日 茨城県の東海村で 日本で初めて原子力発電に成功したので その翌年から原子力の日に制定されたのだそうです。原子力発電と言うと難しいことが行われているように想像されますが  原子炉内ではウランおよびプルトニウムの核分裂によって発生した熱が燃料をとりまく水に伝えられ、これを高温・高圧の蒸気に変えます。この蒸気でタービンを回して発電しますから 発電のシステムは 火力発電所の場合は油を燃やした熱で水を沸かしてその蒸気でタービンを回して発電していますから 同じ仕組みとも言えます。

勿論油を燃やせば それだけ化石燃料を消費するわけだし 確実に二酸化炭素を空気中に発生しています。二酸化炭素は地球が発生する熱を発散するのを妨げる働きがありますから 地球の温暖化を進めてしまいます。従って将来の地球の為には 二酸化炭素の放出は出来るだけ抑えることが望ましいのは間違いありませんから 原子力発電は少なくとも二酸化炭素は全然発生しませんから 地球にやさしい発電であるのかもしれません。

二酸化炭素が オゾン層の破壊に関係していると勘違いしている方が案外多いみたいですが オゾン層の破壊にかかわっているのは むかしの冷蔵庫やエアコンに使用されていたフロンガスです。最近のニュースでオゾン層の破壊されてしまったスペースが 今年の調査で最大に広がっているのだそうです。人に有害な紫外線が地表に届く危険が高まるので オゾン層の破壊が進まないようにフロンガスの使用はされていないはずですが オゾン層が修復するのには相当な年月が必要なのだそうです。

原子力発電は二酸化炭素を発生しないクリーンなエネルギーであることは間違いありませんが 使用済みの燃料の処理の問題など 将来の人類にとっては 大きな負の財産を抱え込むことは間違いありませんから 反対する人も多いみたいです。原子力発電所は 海水を冷却水として使用するために どうしても海岸線に作られますが 地震大国である日本では 地震によって発生する津波が心配されていました。これまでは原子力発電所は 津波の被害に対しても十分な対抗策を準備しているので安全である とされてきましたが 想定外の大きな津波によって 福島で取り返しのつかない大きな事故が起こってしまいました。

私は関西で生活をしていて 福島県には一度も行ったことがありません。縁もゆかりもない土地の為にどうしても 福島の方々のご苦労と辛く悔しい気持ちが あまり実感できません。でも大切な故郷を奪われてしまった方々の気持ちを考えると 二度と同じ過ちを繰り返すことは絶対に許されないと思います。

ただ現実的なことを考えると 原子力発電を完全にストップしてしまうと その分を火力発電で補わざるを得ませんから二酸化炭素の発生量が確実に増えてしまいますから 地球の温暖化が心配されます。まあ二酸化炭素の問題は駐車場などで停止しているのにエンジンをかけっぱなしでいる馬鹿がエンジンを切るように心がけるだけでも多少は軽減されるのかもしれませんから 各人の心がけ次第で対策出来るようにも思われます。

しかし現実的には 一時は完全にストップしていた原子力発電所が 各地で徐々に再稼働に向かって動き出しているようです。国としては 二酸化炭素の発生を少しでも抑えたい事情があるのかもしれませんが 百年に一度あるかないかの地震による津波の被害よりも現実的にクリーンであり安価でもある原子力発電に向かって進みたい気持ちを徐々に明らかにしていっています。私は不勉強なので原子力発電は人類にとって必要なものなのか 完全に否定してしまうべきものなのか 分りません。ただ福島の人たちの気持ちを想像したら 再稼働を歓迎する気持ちにはなれないような気がします。

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