10月4日 長期にわたってお預かりしている ワンちゃんたちがいらっしゃいます

一月ほど前から プードルとチワワのコンビを ホテルとしてお預かりしております。この子たちは いわゆる常連さんとして 十年ぐらいも前から当院にお越しになっているワンちゃんたちです。飼い主さんであるお母さんが 肺炎をこじらせて 灰の一部が壊死しはじめたために 一月ほど前から 急に入院されることになり 連絡を頂いて 慌ててお迎えに上がり お預かりしました。この子たちは 以前にもお母さんが 股関節の部分に に人工関節を装着する手術とその後の日常生活のためのリハビリ期間 およそ三か月ほどの長期にわたって お預かりしたことがありますので 長期の滞在は 既に経験済みです。でもようやく涼しくなって 過ごしやすくなってまいりましたが 預かった時期はまだまだ暑かったですし 二人ともそこそこの高齢犬なので 体調を崩さないかと 心配しておりました。まあ何とか二人とも無事にお返しできそうでほっとしております。
実は先ほど ようやくお母さんの退院の目途が立ったので 十日のお昼にお届けする約束が出来ました。この子たちはとても仲良しなので 一緒の部屋で ピタッとくっ付いて 二人くつろきながら 機嫌よく過ごしてくれているように思いますが 本人たちにしたら 一番居心地の良いお宅から 急に拉致されてきて そんなに広くもない犬舎に入れられているのです。勿論朝夕には 裏の運動場につないで 簡単な気分転換はしてもらっていますし 病院が暇なときは 受付のカウンターの足元で 自由に遊んでもらったりはしていますが 大好きなお母さんの顔は見られないし 自宅のように自由気ままな生活ではありませんから あんまり楽しくない日々を送っているのだろうと思っております。
これまでお預かりした時は 二人とも結構 清潔好きみたいで 部屋の中で排便 排尿など絶対にしない子たちだったのですが 今回は かなり年齢が進んでしまって 下の方が緩くなってしまったみたいで 部屋の中で平気で排尿したり たまには排便までしてしまいます。なのでお返しするときに これまでも何度かシャンプーしましたが お返しする直前に 奇麗にふっくらとした状態でお返しするために 念入りにシャンプーをしてからお返しします。人間の感覚なら 全身を洗ってもらって 乾かしてもらえて スッキリとさっぱりとした気分になるはずですから シャンプーをしてもらう事は 有難い話かもしれませんが 犬にとってはすこぶる迷惑な話みたいです。いきなりお湯をかけられ シャンプーまみれにされて ゴシゴシ洗われて その後大きな音のするドライヤーで 温風を吹きかけられて きちんとした姿勢でいる事を強要されるのですから致し方のない話かもしれません、
今回お預かりしたのは 結局一月と少しの間でしたが 飼い主さんや私は 恐らく一月前後になるだろうと 最初から見当がついておりましたから どうという事はありませんが 本人たちは 何時頃までという検討すらさっぱりついていないはずです。ひょっとしたら死ぬまで このままの状態が続くのかもしれない という不安がないでもなかったのかもしれません。ですから 預けられたペットたちは 人間が想像するよりもずっと大きなストレスに苛まれながらの 生活をしているのだと思います。なので あと少ししたら 何とか無事にお返しできる見込みですので ホッとしております。
ペットホテルというのは ただ預かって面倒をみるだけで そこそこのお金を頂けるのだから 楽でいいね 等と時々言われますが 元々元気な状態の動物をお預かりした場合 同様に元気な状態でお返ししなければなりません。人間も 旅行に出かけると 嬉しいし楽しいのでしょうが どうしても普段と生活リズムなどにずれが生じますので 体調を崩す場合がちょくちょくあります。預けられるペットにしても 突然環境が変わり 生活のリズムも異なりますから 体調を崩しそうになる子は ちょこちょこいらっしゃいます。そこは獣医師がお預かりしているわけですから 体調を何とかキープして 元気な状態を保てるよう努力します。
今回お預かりした二人は ホテルの常連さんでありますが やはりいつ帰れるのか 見当がつかない不安な状態での生活が 一月以上続いたわけですし 生活レベルが高齢になって 明らかに減退していますので 何とか無事にお返しできそうなので ホッとしております。当院を信頼してお預けいただいたわけですから 元気で 機嫌のよい状態でお返しできそうなので とても嬉しいし 勿論それなりの料金を頂けることも とても有り難いことです。きれいにシャンプーをして 元気で二人仲良くご機嫌な状態で 久しぶりに大好きなお母さんと 対面できる とてもハッピーな場面に立ち会えそうで とても楽しみです。

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