12月24日 クリスマスイブの 特別な夜かもしれませんが ごく普通に仕事をしておりました

午後八時までに来院された患者さんの対応が終わったのが 九時を少し過ぎていたようです。慌ててスーパーへ出かけて チキンやケーキの売れ残りを買い漁ろうとして 慌てて出かける準備をしておりますと 電話が鳴りました。チワワが チョコレートをそこそこの量食べてしまったのだそうです。食べたのは三十分ほど前なのだそうですから まだ胃の中に残っている可能性がありますので 急いで来院していただきました。取り敢えずは嘔吐させるための薬を 口から流し込みました。数分で 茶色い いわゆるチョコレート色をした内容物を 結構な量吐き出してくれました。どれだけ食べたのか 正確には把握できていませんが かなりの割合のチョコレートを 回収できたようなので ホッとしました。
犬のチョコレート中毒というのは ネギ中毒と並んで有名ですから 気を付けておられる飼い主さんが多いのですが クリスマスイブの今夜 いつもはおかれていないテーブルの上に そして犬の口が届くところに 何種類かのチョコレートが置いてあったのだそうです。チョコレートは甘くて いかにもおいしそうな香りがプンプンしています。人間で甘いものが凄く苦手な方もたまにいらっしゃいますが 犬にとっては 非常に魅力的な香りのする食物です。そんな代物が口の届くところに放置されていれば 辛抱してもらうのは難しいでしょう。この子はまだ 夕食を食べてから間もなかったので 空腹感が弱かったので それ程大量に飲み込んだわけではなかったみたいですし 胃の中での滞在時間もある程度期待できました。半分ふやけたドライフードとともに 期待していた以上に沢山のチョコレートを嘔吐してくれました。
飲み込んでしまったかなりの割合のチョコレートは体に吸収されて影響を受ける前に回収できたはずですが 幾らかは腸の方に既に流れ込んで 犬にとって有害である成分 テオブロミンによるダメージを受けることが予想されます。症状としては 結構個体差がありますが ふらついたり 呼吸困難になったり 嘔吐や下痢を繰り返すこともあります。有効な解毒剤はありませんから 起こりうる症状に対する対症療法的な薬を点滴とともに体内に注入して 被害を少しでも少なくするための治療を施しました。
飼い主さんが気づかれたのが チョコレートを食べた直後だったこともあり かなりの割合のチョコレートを吐き出させることができましたので それほど大きなダメージを受けることはないはずですし 症状が表面化することを抑える治療も 症状が現れるよりも早い時間帯に実施できましたので 小さなチワワちゃんですが ほぼ無事に今回の出来事とお別れできると思います。まあ飼い主さんとしては とても楽しいはずのクリスマスイブの夜の予定が 台無しになってしまったのかもしれませんが 犬の口の届くところにチョコレートを放置してしまったのは すべて飼い主さんの責任だと思いますから 今後二度と同じような失敗を繰り返さないように お願いして お帰り頂きました。
そんなことで 本日の仕事の収量は かなり遅くなってしまいました。コロナの影響で近所のスーパーが十時にしまってしまうので 慌てて駆け付けましたが 閉店間際だったので チキンもケーキも売り切れてしまっており クリスマスの雰囲気をせめて食べ物で感じようとした試みは失敗しました。仕方がないので 普段はけちん坊な私としては 手が出ないはずの 高額のお菓子を購入して ケーキの代用としました。どら焼きで 案の中に栗がふんだんに入っているのです。熱くて渋い御茶と頂きましたが 非常に美味しかったです。後は クリスマスイブの夜の定番である「明石家サンタ」を見て寝ます。お休みなさい。

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