12月25日 本日はクリスマス キリストのお誕生日です

私は 根本的に宗教に対する信仰心が非常に薄い人間です。特にキリスト教に対しては否定的な考え方を持っています。私が通った幼稚園が聖母幼稚園でした。聖母学院は ご存知だと思いますがキリスト教系で大学まである立派な教育機関だとは思います。でも私個人とは 非常に相性が悪かったように思います。

聖母幼稚園は 一般的な幼稚園に比べて かなり規律に厳しい幼稚園だったという評判を聞いています。厳しい事は決して悪くはないと思いますが 毎朝園児全員を集めて お説教がありました。私も五分や十分間 椅子に座って大人しくお説教を聴いているぐらいの分別はありました。でもその後の数分間 強制的に手を合わせてお祈りをさせられるのが 嫌で嫌でたまりませんでした。

子供心にも 神様なんて会ったことも見たことも話したことも無い存在に 何故お祈りなんてしなければならないのか根本的に納得がいきませんでした。その頃に神様という存在について 凄く否定的な考え方が身に着いてしまったのかもしれません。

勿論私の家にもそんなに熱心ではないけれど 仏教の信仰があります。恐らく浄土真宗だと思いますが 私が小学生の頃に年に数回お坊さんが家に尋ねて来て 手土産のお菓子を頂きながらでしたが 「殺生はいけないことだ」等という子供にも分かりやすいお説教をされた記憶があります。ある時 私が住んでいる地域では非常に珍しい昆虫を苦労して捕まえて意気揚々と家に帰りました。小学生の男の子ですから 他の誰も持っていない昆虫を飼っているだけで 暫くは学校のヒーローになれます。

所が家に帰り着くと 例のお坊さんがたまたま来ていて 「無駄な殺生は絶対にいけないことだから、図鑑で虫の種類や習性を調べたら 捕まえたところに帰してやりなさい」と言われて 凄く悲しくなりました。でも「突然捕まえられて 飼い殺しにされる虫の立場に立って考えてごらん」と言われると 確かに自分が突然拉致されて 見世物にされて 死んでいくのは絶対に嫌だと納得できたので 現在なら記念に写メ位撮るのでしょうが 図鑑で正確な虫の名前を記憶して 捕まえたところに帰してやりました。

私は 宗教全般に否定的な考え方の人間ですが 少なくとも幼稚園で耳にしたキリスト教の説教よりも 家に来ていた坊さんの説教の方が心に響くものがありました。それから キリスト教は信じないと、お祈りをしないと地獄に落ちると教えています。 所が仏教の場合、全ての宗派が当てはまるのかどうかは知りませんが 念仏を唱える者は全て救われる、でも唱えないものも全て救われる という考え方だと聞いたことがあります。だったら別に念仏を唱えなくてもいいじゃないかと 短絡的に考えがちですが 唱えたものも唱えないものも平等に救ってくださる有難い神様なら 自ずと念仏を唱えたくなるのが人情ではないか という考え方には 正直な気持ち同調できる所があります。

日本では 結構教会があちこちにあるようにも思いますし キリスト教系の学校も少なからず存在するようですが キリスト教の信者は国民の1パーセントにも満たない割合だと言われています。仏教の信者の方がもっと割合は高いと思いますが いずれにしても日本人で一番多いのは信仰する宗教を持たない人たちだと思います。

私も無神論者の一人ですが たまに実家に帰った時には母親の仏壇に線香をあげて手を合わせます。毎年新年には 初詣に出かけお参りをしてこの一年の無事をお願いしますし、おみくじも引きます。困った時の神頼みではないけれど 非常に厄介な手術を始める前には 上手く手術が終わりますようにと 神様やご先祖様にお祈りすることはあります。

無神論者のつもりですが 無意識に神様の存在を信じたくなる気持ち 頼りたくなる気持ちは誰にでもあるのかもしれません。勿論毎日心を込めてお祈りしている人と 困った時だけお祈りする人では そのご利益に大きな差があるのかもしれませんが 祈るものが全くないよりは良いのかもしれないと思います。

本日は 別に宗教について論じたくてこのようなことを書いているのではありません、要するに信者が1%しかいないキリスト教のお祝いごとをなぜ日本人の大半が喜んでやっているのかが不思議だと言いたかったのです。外国では クリスマスには家族でほのぼのと過ごす習慣が多いようにききますが 日本ではクリスマスイブに恋人たちが集い わけもわからずに盛り上がりその後はせっせとセックスに励むなんて あまり健康的な行事だとは思えません。

この気持ちには 女性に全然モテなくて クリスマスイブを一緒に過ごしてくれる女性に全然恵まれなかった寂しい男のやっかみも勿論ありますが 何にしてもクリスマスとはキリストの誕生日をお祝いする宗教的な色彩の濃い記念日ですから 日本人の過ごし方には疑問を持ってしまいます。

キリスト教とは縁もゆかりもない私と奥様ですが 今年もイブにはケーキを差し上げましたし プレゼントは年末でバタバタしていますので 落ち着いてから買いに出かける約束になっていますから 私たちもちゃっかり便乗して参加しています。まあ普段は無神論者が初詣には出かけるようなものだと思います。

普段は信仰や宗教について全く何も考えない人間に そんな事についてふと考える機会を与えてくれたキリストさんに感謝して 本日のブログは終了いたします。

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