2月15日 ふるさと納税について思う事

ふるさと納税とは そもそもが 自分の生まれ育った市町村や 被災地で復興のために頑張っておられるが 現状としては苦しんでおられる市町村を 少しでも応援したいので 本来なら現在居住している市町村に納めるべき税金の一部をその地に 振り替えることが目的で始まったはずです。その特定の市町村を応援したいという気持ちは 純粋で美しいものだったと思います。所が 一番最初に始めたのがどこの市町村で どのような返礼品を用意したのかも全然知りませんが 納税された市町村がその地の特産品などを納税して頂いた返礼品として納税者に送り始めてから 事態は一変してしまいました。

人間とは情けない位に浅ましい生き物で 納税額に対する返礼品の金銭的な価値のランキングをつける大馬鹿者が登場してからは 納税を受ける側の市町村が 少しでも多くのふるさと納税金を獲得するために いかに魅力的な返礼品を用意するかを競い始めてしまいました。納税する側にしてみれば その市町村を応援する気持ちなど 一切消え去ってしまい いかに魅力的な返礼品を受け取るかしか考えないようになってしまいました。

返礼品を各市町村が競うようになってからは 金銭的な価値が納税額の五十パーセント以上になるような ケースが続出してしまい 当初のふるさと納税の趣旨 と言うか目的とは全く異なる状況になってしまいました。納税する側が 返礼品の内容 と言うか金銭的な価値にしか興味が無くなってしまい 一体その市町村がどこに存在するのか どのような人たちがどんな生活をしているのかなんて 全く知りもしない市町村へ返礼品目当てで納税するようになってしまっていたように思います。

私も一時 ふるさと納税の返礼品合戦が盛り上がっていることを知り かなり魅力的な返礼品もあるらしいと聞いて 一体どのようなシステムで どれくらいの金額の納税に対して どの程度の返礼品が受け取れるのか 調べてみたことがあります。すると納税額の五割以上にも当たる金銭的な価値のある返礼品を用意している市町村が少なからず見つかったので 返礼品目当てでせっせと全く知らない市町村に納税している 浅ましい日本人がかなりいることを知って 当初の目的は純粋で素晴らしかったはずなのに 日本人の意地汚さ 見苦しさ見せつけられたようで 不愉快極まりなかったので 直ぐにふるさと納税に全く興味を無くしてしまいました。

この度 ふるさと納税の返礼品があまりにも度を越してしまったと役所が判断したのでしょうが 納税金額の三割までにするように指導したのだそうです。但し あくまでも役所からのお願いで 三割の枠を守らなくても何の罰則もなかったらしいので 役所からのお願いを守らない市町村が続出したみたいですから 日本人としては 悲しくなってしまいますが 律儀に三割以内と言うルールを守った市町村は ふるさと納税金額が激減してしまったのだそうですから ルールを無視する市町村も情けない話ですが 納税する側の 極端な反応には もっと強烈な恥ずかしさを 感じてしまいます。

ふるさと納税 と言う制度が始まった時の 目的は日本人らしい 自分の故郷や災害の復興で困っている市町村を応援したいという 純粋で美しい動機があっての 素晴らしい制度だった思いますが 現在では あまりにう税金を受け取る側も納める側も薄汚れてしまっているみたいですから こんな制度はとっとと廃止してしまった方がいい様に思いますが 如何でしょうか。

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