2月20日 旅行二日目です

朝六時に 音楽が流れたので目が覚めましたが まだ暗いうちから有線放送が始まるのが 何とも田舎的で楽しいです。カーテンを開けると 窓が結露していましたが 網戸のない部分の結露は凍り付いていましたから やはり寒さの度合いが大阪とは異なるようです。布団を出ると震えあがりそうになるので 直ぐに暖房を入れましたが 気密性が高い部屋みたいで直ぐにホカホカに温まりました。出発の準備をしてから 台所に行きました。前回は朝食の時も管理人さんが顔を出されたので お話しながら一緒に頂きましたが 今朝はまだ寝ておられたみたいなので 自分たちだけで 朝ごはんを作り頂きました。
本日は箕輪町に移動して 午前中花を栽培する農家さんを見学させてもらう予定です。約束の時間に間に合うように出発するときに ようやく管理人さんが顔を出されたので 挨拶を済ませると箕輪町に向って出発しました。朝なので 路面の状態が少し心配でしたが 全く問題ありませんでした。隣町なので 直ぐに待ち合わせの場所である町役場へ到着しました。小さな町の場合 独立した税務署がないみたいで 昨日の辰野町も本日の箕輪町も役場の一角が納税相談所になっているみたいでした。ここも二回目なので 勝手がわかっていましたので 休憩室に入り込んで 缶コーヒーを飲みながら のんびりしました。ここに設置してあるストーブはペレットストーブと言って 木を砕いて固めた燃料を使うのだそうです。暖房力はかなりのもので 臭いなども気にならないし 燃料代も一冬で5~6万円位と 結構経済的です。
本体の価格は数十万円とそこそこしますが 薪ストーブよりはまだお安いように思います。それに薪ストーブの場合燃料となる薪自体は 場合によっては近所の知り合いからタダでもらえたりする場合も多いのだそうですが 薪割がかなりの重労働なのだそうですし 薪を割る音がご近所迷惑だったりする場合もあるのだそうです。それに薪を乾燥させるために置いておく保管場所も作らならければならないし 一日にそこそこの薪を消費するので 自力でストーブにいちいちくべなければならない面倒さもあります。ペレットストーブの場合 紙袋に入ったペレットを補給口から流し込めばいいので 全然楽なのだそうです。
勿論燃料が燃えた後の灰の処理は必要ですが 薪に比べて楽そうだし 発生する煤の量が少ないので 煙突掃除などが少なくて済むメリットがあるのだそうです。私は移住する家を新築しようと考えておりますので 最初からメインの暖房をこのストーブにしてみようかと考えております。薪割なんか 最初の頃は結構面白そうにも思いますが 一冬に必要な量の薪割をする労力を考えると 気が重くなるので 薪ストーブは 止めておこうかと考えています。兎に角寒い地域なので 暖房をどのようにするかは重要なポイントですから しっかりと勉強して 経済性も大事ですが 労力や衛生面 メンテナンスにかかる労力と費用等も考慮して慎重に決めようと思います。
さて花を栽培している農家さんに 農業体験をさせてもらいに伺いました。昨年の秋なら リンゴの収穫時期だったので 収穫をお手伝いさせてもらってお土産にリンゴがもらえる筈でしたが 花の栽培、刈取り、出荷などですから 殆ど説明してもらって 見学しているだけで終わってしまいました。そのお宅は ご両親と息子さんの三人家族に 近所のパートのおばちゃんたちで働いておられました。主に息子さんからお話を伺いましたが 想像以上に大変なお仕事の様でした。
栽培するおおまかな品種はほぼ決まっているようでしたが 花の色や大きさなど 同じ種類でも特徴が異なるみたいで 毎年その年はどの花を栽培するのか慎重に決定して 他の産地との兼ね合いで 出荷する時期を考えないと収入が大分違ってくるのだそうです。当然ですが 品薄の時期に出荷すれば 高値がつくし だぶついている時期に出荷しても買いたたかれるのだそうで 栽培を始める時期や出荷するタイミングを決めるのは なかなか難しそうで のんびりと花を愛でていればいいのかと思っていましたが 全然違うようです。
寒い冬は 勿論暖房をしなければならないし 暑い夏には 逆に冷房してやらなければならず そのような設備にもかなりお金がかかるのだそうですし 当然ランニングコストも相当な金額になるのだそうで なかなか儲けを出すのには苦労が多いみたいです。花の栽培には 当然ビニールハウスが必要なのだそうですが 一棟当たりの価格が 動物病院一軒分に匹敵するぐらいだと聞いて驚きました。一家族が生活していくためには 一人が一棟位は必要なのだそうで 三人家族なら ビニールハウスの金額だけで一億円を越してしまいますから 並みの覚悟では始める事も出来ないお仕事です。
正直私は 花の類には 一切興味がありませんが 花を栽培する農家さんの御苦労を知ることが出来て 凄くいい勉強をさせていただきました。跡取り息子さんは 何と四十代になるのに未だ独り者なのだそうですが お嫁さんにも当然家業のお手伝いをしてもらわねばならない事がネックになって 女性とお付き合いしてもなかなか結婚まで進めなかったのだそうです。ご本人は 大学を出て サラリーマンをされていた時期もあったそうで 正直花農家を継ぐよりも 気楽だし安定しているし 結婚もしやすかったのでしょうが ご両親が頑張っておられる姿を子供の頃から見ておられたので 一人息子として後を継ごうとしんどい決意をされたみたいです。私の様な怠け者には とても務まりそうにない険しい事の多そうな人生だと思いました。
昼から 移住の先輩 と言うか三十代から脱サラしてこちらの地域で 農業を始められた方を紹介して頂き お話を伺いました。ご夫婦で ハーブや野菜を栽培して 販売しておられる方でした。農業と言う仕事は 基本的に農閑期と言うのはあるのでしょうが 農繁期にはお休みが無いみたいで やはり毎日かなりお忙しくされているみたいでした、勿論 ご主人は農業が好きで 脱サラして始められましたし 奥様もご主人が農業されているのを分かったうえで結婚されたのですから 毎日農作業に従事することは苦にならなかったのかもしれませんが お二人のお話しだと 毎日忙しくされている割には 経済的にゆとりがおありではなさそうな話だったので 農業と言うのは自然が相手の楽しそうなお仕事であることは 伝わってきましたが やはり怠け者の私には 出来そうにもないお仕事だと思いました。
夜は 外食してみようかと思い お勧めのレストランを紹介して頂きましたが 結局はショッピングセンターで食材を購入して 自炊しました。宿泊施設は 調理器具も食器も一揃い用意してありますので 自分たちで作った方が 楽しくて美味しいと思ったからです。旅行に出た時ぐらい 贅沢をすればいいのに ついつい倹約してしまうのは 私が貧乏性だからなのでしょうか。
そんな訳で二日目も 箕輪町の魅力を満喫できましたし いろいろ勉強になりましたので 有意義な一日でした。結構緊張していたので かなり疲れたみたいで 食後直ぐにオリンピックも見ないで 寝てしまいました。

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