2月21日 かなり久しぶりに「シェルブールの雨傘」を見ました

この映画は 私がこれまで見た映画の中で 二番目に好きな映画です。ちなみに一番好きな映画はケビンコスナー主演の「フィールドオブドリームス」です。この映画は息子と表面的には決して仲の良くなかった父親のつながりを描いた作品です。このブログで何度も書いておりますが 私は 実の父親との仲が最悪でした。この世の中で 一番嫌いであり 一番軽蔑していたのが父親です。そして凄く残念なことですが 私はその父親と そっくりな人間なのです。私はそんな自分が とてもとても 恥ずかしいし 情けないし 悲しいので こんな最悪な人間を自分が最後にしなければならないと 考えましたので 自分の子供を作りませんでした。まあスケベな人間なので 子供を作る行為自体は大好きでしたが 結果的に林家は私で消滅しますけれど その方が世の中のためになると思いましたので悔いはございません。
まあそんな風に自分の父親との関係が最悪でしたので 最後の最後に若かりし頃の父親と巡り合えるこの映画が一番大好きなのです。
「シェルブールの雨傘」を初めて見られたら 誰でも驚かれることと思いますが セリフのすべてがメロディーがついているのです。普通のミュージカル映画と言うのは 基本的に普通のセリフは 普通にしゃべっていて その合間合間に頻繁に歌と踊りが挿入されているように思うのですが この映画はすべてのセリフが歌になっているので 凄く驚きました。主演は カトリーヌドヌーブさんです。昔の女優さんですから お若い方はご存じないのかもしれませんが 当時としては世界でも有数の美人女優さんと認識されていたように思います。私は基本的にあまり顔立ちが整われた美しい女優さんには 殆ど興味が湧かないのですが この映画は そのストーリーと音楽があまりに魅力的でしたので 二番目に好きな映画として 位置づけております。
この映画の音楽は 映画音楽としては 断トツで一番好きです。一つ目の大学時代に所属していた合唱団の定期演奏会のプログラムで スクリーンミュージックを題材として取り上げられましたが その中の一極としてこの映画の曲が選曲されておりましたので とても楽しみにしておりましたが どういう理由か分かりませんが 演奏会の少し前に外されてしまいましたので とても残念でした。ちなみに二番目に好きな映画音楽は「オズの魔法使い」の「虹のかなたに」です。更にちなみに 私が三番目に好きな映画はアランドロンの「冒険者たち」です。ラストシーンで必ず泣きます。
この映画を初めて見たのは このブログで何度も書きましたが 一つ目の大学時代 四年生になって土曜日に授業がなくなりましたので その日は朝一で確か九時から上映が始まる祇園会館へ通っていました。祇園会館が現存するのかどうか知りませんが 当時は昔の名画を三本立てで 週替わりで見せてくれていました。料金は確か千円ぐらいだったと思います。貧乏学生だった私には 結構負担が大きかったけれど 週によって ミュージカル系の映画や 戦争映画 西部劇 政治映画などジャンルごとに三本集めて上映してくれていました。確か九時に一本目の上映が始まるので 場所は四条駅から歩いて割とすぐの所でしたが 朝一で授業があるときと同じぐらいのタイミングで 家を出かけておりました。母に弁当を作ってもらったり ない時には 自分でパンなどを昼飯として用意して持ち込み 水筒にお茶までよういして 極力無駄なお金は使わないように気を付けておりました。貧乏性なのは 若いころからのようです。
その日は確かミュージカル映画を三本集めて上映されていました。一本目が「メリーポピンズ」で二本目が「サウンドオブミュージック」で三本目が「シェルブール」だったように覚えております。三本とも感動することはあまりなかったので 順番まで覚えているのかもしれません。戦争によって 愛し合っている二人の仲が引き裂かれた悲劇を描かれていますが 最後のシーンで偶然再会して その時にはどちらも幸せな家庭を築いており 何気ない素振りで会話をして 未練たらしくなく別れていく場面が まだ二十歳杉の若造だった私には 全く理解できないのと その音楽のあまりに切ないのが 強く印象付けられて 私の好きな映画ナンバー2になりました。
久しぶりに見直したら 主人公の男性が戦争から戻ってきて ずっと祖母の面倒をみてくれていた優しい女性と結ばれるまでに かなり手間暇と時間がかかっていたのが意外でした。私としては 切なすぎるラストシーンを早く見たいのに なんだかじらされているようで 腹立たしさまで感じてしまいました。そんなことだから 女心がさっぱり理解できないので 見てくれが悪い上に 女心が分からないのでは 女性にまともに相手にしてもらえるわけが ありませんね。
久しぶりに 二番目に好きな映画を観ましたので 一番大好きな映画「フィールドオブドリームス」のDVDをゆっくりと 麦茶でも飲みながら見直そうと思いました。

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