2月24日 1934年の本日直木三十五さんが亡くなられました

直木三十五さんと言われても あまりピンとこない方が多いと思います。大衆小説を対象として授与される直木賞のもととなった作家さんだといえば ようやく何となくイメージが浮かぶのかもしれません。私は文学に非常に疎いので 作家さんに授与される賞としては 芥川賞と直木賞位しか知りません。自分の無知をさらけ出しているようでお恥ずかしいのですが 事実だからしょうがありません。

芥川賞とは 純文学を対象としているので 受賞したらある意味作家さんとしての箔がつくのかもしれませんが 受賞したからと言って あまりお金になる、要するに本が売れるようになるとは限らないのだそうです。その点直木賞は大衆小説の一番面白い作品が受賞するわけですから 一度受賞するとその本がかなり売れて 要するにたんまりお金が入ってくる賞なのだそうです。

私も若い頃にはかなりいろんな作家の小説を読んだつもりですが 直木三十五さんの作品は手に取ったこともなければ 本屋さんの書棚に並んでいるのを見た記憶すらありません。代表作は「南国太平記」なのだそうですがおそらく絶版になっていて 今更読みたくても読めないのかもしれません。若い頃にはマキノ省三の家に居候していて 映画作りにかかわっていたが 全然映画がヒットせず借金ばかりを抱えていたのだそうです。

その後時代小説を書くようになり「南国太平記」がやっと売れて 多少は金回りがよくなったけれどもわずか四十三歳で病死してしまったのだそうです。当時文芸春秋にいた菊池寛が 直木の仕事の功績をたたえて大衆小説を対象として直木賞を授与する制度を確立したのだそうです。

直木さんは今となっては全く無名の作家ですが 直木賞を受賞した作家には 超有名な方が綺羅星のごとくならんでいます。私が作品を読んだ事のある作家さんだけでも 海音寺潮五郎さん、源氏鶏太さん、柴田錬三郎さん、山崎豊子さん、城山三郎さん、平岩弓枝さん、司馬遼太郎さん、池波正太郎さん、永井路子さん、五木寛之さん、野坂昭如さん、早乙女貢さん、井上ひさしさん、藤沢周平さん等など沢山たくさんいらっしゃいます。

直木さんご本人が全く有名ではないのに その賞を受賞された方があまりに有名な作家さんばかりですから なんだか少し不思議な気がします。せめて直木三十五 というお名前だけでも憶えておきましょう。

ブログ一覧