2月4日 旅行三日目です

朝一で 温泉に浸かり サッパリしてから ブッフェ形式で 美味しい朝食をたっぷりと頂いてから 高速を使って 八女市の黒木町にある 母方の実家に出かけました。丸宗菓子庵という 以前は百貨店にも出店があり 観光バスが休憩所として利用していた位の 立派なお菓子屋さんでした。子供のころ 夏休みに母とともに帰省して 二週間ほど過ごすことが多かったのですが お菓子屋さんですから チョコレートやアイスクリームなど 食べ放題だし 裏にお菓子工場もあって 出来立てのお菓子も遊びに行けばその場でもらい放題でしたから 子供にとっては 天国のような場所でした。その後 そこそこヒットした新製品がいくつも開発されたりしていましたので 私はこのお店が 立派なお菓子屋さん というよりもお菓子メーカーとして 発展しているのだと思っていました。
所が 久しぶりに訪れてみると なんとなくお店に活気がないのに気が付きました。工場の方も見学させてもらいましたが その日はたまたま工場を休んでいるのだと聞きましたが やはりガランとして お菓子がどんどん作られているような 普段の活気があまり感じられず心配になってしまいました。私が以前は 百貨店に出店していたよね と話を振ると その百貨店は閉店してしまった という話でした。何も百貨店に出店していることが 大切だとは思いませんが だとしたらほかの百貨店に出店させてもらうような交渉をしたのか と質問すると 何もしていない との返事に猶更心配が募りました。以前は 職人さんを何人も雇っていたよね と話のきっかけを作ろうとしましたが 職人さんが皆高齢化して 止めてしまったので 現在は自分一人で 菓子作りを頑張っている との返事にどうフォローすればいいのか困ってしまいました。
長年頑張ってくれていた職人さんが 年月とともに高齢化する事なんてわかりきっていることで 若い職人を育て上げていくことが 経営者としての当然の務めだと思うのですが そちら方面の努力を全くしていないので この店の行く末には 本当に心配してしまいます。跡取り息子さんが 確か二十代後半でいたはずなので そちらに話を向けてみましたが 本人に店を継ぐ気持ちがない という事でまたまた話が終わってしまいました。今どきのお店としては 当然ホームページを運営するべきだと思いますが 全くその方面にも動いていないようです。親戚筋からも インターネットを商売に活用するようにアドバイスされてはいるが 自分がその方面は苦手なので 何もしていないのだそうです。
店を経営している従弟が 五十代後半で 跡取り問題も明るい見通しが立っていないことが 仕事に対する積極性がないことにつながっているのかもしれませんが 従弟がこの貸家の五代目経営者で 百年以上も続く伝統あるお店なのに 明るい見通しが立っていないことが とても心配になってしまいました。一つだけ嬉しかったのは 私の母の兄嫁にあたる叔母さんが まだまだお元気でおられたことです。若いころから いつでもにこにこして とても優しくて 慎重145センチぐらいの小柄な とても可愛らしい女性でしたが 現在は当たり前ですがよぼよぼのお婆ちゃんにはなっていましたが 以前と同じようににこやかで とても可愛らしい女性のまんまだったことが この家で唯一の明るいニュースだったように思いました。昔の思い出話をしながら 昼食をご馳走になり 昼過ぎに 久留米市へ向かいました。
店を継いだ従弟の二つ上の姉である従妹が 嫁いでいましたので そちらに挨拶に向かいました。この従妹が 年賀状にうっかり もう少ししたら大分県へ移住するつもりです という簡単な予告の文章に 一番過敏に反応してくれましたので この従妹に移住についてのこれまでの経緯や 今後の見通しなどを説明するのが 今回の旅行の一番の目的と言えたかもしれません。西鉄の久留米駅のすぐ前にある 大きな駐車場を経営するおうちへ従妹は嫁いでおりましたので 夫婦で立派な外車に乗っていて 弟のいる実家より かなり羽振りがよさそうでした。
只姉としては 実家の苦しい実態を 熟知しているので 相当に心配しているようで これまでにも散々いろんな面でアドバイスを送っているみたいなのですが 弟さんが 決して仕事を怠けているわけではないけれど 持って生まれた性分なのかもしれませんが 仕事の面で消極的でかなりいら立っているような気持が読み取れました。新製品の開発を促したり 若手の職人の育成に尽力するようにはっぱをかけたり ホームページを作って ネット販売の方面に力を入れることを進めてみたり と私が昼間のお店の状況から なんとなく感じてアドバイスをしたようなことは これまでにも散々されているみたいでしたがほとんど効果がなかったみたいです。
駐車場経営 というかなり珍しい方面のお仕事をなさっているので その方面なりの一般人には 全く気付かないような ご苦労話を聞いて 感心したりしました。従妹のご主人は かなりの勉強家みたいで駅前の繁華街が発展していくための大きなビジョンを持っておられるようで あまり考えたことのなかったような将来に対するプランを伺って いろいろと勉強になりました。但し 夕方から 久留米の街をいろいろと案内してもらい その途中で友人の絵描きさんの 作品が沢山展示されている美術館に案内されましたが 私は絵画 特に抽象画には全く興味がないので 普段経験しないことを体験させてもらいましたので 感謝すべきことかもしれませんが 正直な気持ち 退屈でした。私としては 乃木坂の写真集でも眺めている方が よほど楽しかったかもしれません。
その晩は 従弟夫婦に 久留米の郷土料理というよりも 一般的なこの季節の懐石料理をご馳走になり 割と上等のビジネスホテルに宿泊して ゆっくりと休みました。
 

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