3月28日 語呂合わせでにわとりの日なのだそうです

私はこのブログに何度も書きましたが 子供の頃は塊の肉が食べられなくて 苦労しました。牛肉や豚肉は赤身の部分はまだしも脂身の部分が吐き気がするほど苦手でした。鶏肉は 皮の部分が気持ち悪かったです。さすがに中学生になった頃には 鶏肉の唐揚げや焼き鳥なら 美味しいと感じられるようになってきました。以前として特に脂身の割合の多い豚肉は苦手でした。

ですから中学生、高校生の頃には母親にリクエストしてなるべく鶏肉を中心にメニューを作ってもらうようにお願いしていました。好物のカレーなどもビーフカレーよりもチキンカレーの方が美味しく感じていました。大人になってからは牛肉も豚肉も 特に好きというほどではありませんが人並みに食べられるようになってきました。但しホルモンの類については ミノヤテッチャンといった消化器系はまだ何とか食べられますが レバーやハツは 全く受け付けません。

そんな事で鶏肉には昔から大変お世話になっていますが、岐阜大学時代に 解剖の実習で 一人に一羽ずつニワトリが配られて 解剖する授業がありました。解剖に使われるようなニワトリですから 恐らく養鶏場で散々卵を産ませられて ボロボロになったおばさんニワトリだと思います。そんなニワトリですから勿論肉も大してついておらず 食べるための食料とはみんな思わなかったみたいで 授業が終わったら捨てて帰るというので 鶏肉好きの私は皆からにわとりの残骸を貰って モモの部分だけ結構大量に下宿に持ち帰りました。

何しろ親から一銭の援助も受けずに大学生活を送っていましたから 普段から肉の類は殆ど購入できない経済状態でした。持ち帰ったモモ肉は 取り敢えずシンプルに塩コショーで味付けしてフライバンで焼いて食べてみました。食べてみると 肉に解剖室の消毒液の匂いが染み込んでいましたから とても美味しく食べられません。

そこで細かく切って白ネギと串に刺して 醤油、味醂、出汁の元などを合わせたタレにシッカリと付け込んで こんがりと焼いてみました。すると香ばしくて非常に美味しくいただけました。そこで大量のもも肉を切って串に刺して かなり時間がかかりましたが 大量に焼き鳥の準備ができました。一晩タレに付け込んで次の日に 日頃貧乏なので年下の友人たちですが何かとお世話になっている方たちを集めて 焼き鳥パーティーを開きました。

とにかくお金がないので ビールなどの飲み物は自分たちで調達してもらいましたが かなり評判がよかったように思っています。それ以来 解剖の授業で 食べられそうなお肉があると 私が頑張って料理して友人たちに振る舞う事がちょくちょくありました。

牛の解剖をした後は 当然大量にお肉を持って帰りましたが 勿論上等の部分 ヒレとかロースの部分は 予め先生たちからリザーブが入っているので無理ですが モモ肉あたりならいくらでも持って帰れました。但し 牛の場合一頭を使って 今週は消化器系の解剖、次の週は呼吸器系とか骨格筋の解剖というように 何週間か解剖室の冷蔵庫で保管されますから その強烈な消毒液の匂いを消して食べやすくするのに 結構工夫がいります。

タレに付け込んで焼肉にしてみましたが やはり消毒液の匂いがして美味しくありません。しょうがないのでビーフシチューにして 徹底的に煮込んだら なんとか匂いが気にならず美味しくいただけました。下宿で勿論ビーフシチューパーティーを開きました。

貧しくて殆ど肉など買えない経済状態でしたが 今振り返ると解剖の授業で使った動物のお肉で 結構楽しい生活だったのかもしれません。私はごく一般的なサラリーマンの息子でしたから 勿論それほど裕福な生活をしたことはありませんが あれだけ経済的に苦しかった生活は 最初であり最後にしたいと思いました。

ニワトリの話から偉く貧乏くさい話になってしまいましたが 申し訳ありません。まあ現在の生活も将来の蓄えを大事に考えていますので かなり質素な生活をしています。本当に質素な生活をしていたら もう少し痩せていなければならないのかもしれませんが なかなか期待通りには痩せません。別にこの歳になって スマートになってお姉ちゃんにモテたいとは思いませんが健康で長生きするためには やはり体重が減ってくれることが必要だと思いますので 学生時代を思い出して 食べることにも倹約を頑張りたいと思います。

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