5月10日 何気なく 映画「アジサイの歌」を見ました

石原裕次郎さんが主演の昔沢山映画化された石坂洋二郎さんの小説が原作です。私は 石坂さんの小説をかなり沢山読みました。高校時代に放送されていたテレビドラマ「光る海」を見て 原作に興味が湧いて 本屋さんで 文庫本としてはかなり分厚かったけれど そしてそこそこの値段がしたけれど 思い切って買って 読みました。確か六百ページぐらいあったと思いますが 私がそれまでに読んでいた小中学生向けの小説とは異なり非常に面白かったので 土曜日の昼過ぎに読み始めて かなり夜更かしをしましたが 一期に読み通しました。それからは 石坂さんの大ファンになってしまいましたので それこそ毎週土曜日に 本屋さんに立ち寄り 石坂さんの小説を 買い漁り 一晩かけて読み通すのが 習慣になりました。
高校生の頃に貰っていた小遣いは 知れていましたが 月に一枚はビートルズのレコードをかうことに決めていましたので 残り少ない小遣いの殆どが石坂さんの小説の購入にあてられました。なので 高校でそれまで弁当を食べた後に 安物のデザートを買っていましたが 全然そちらに回すゆとりがなくなってしまいました。それでも 石坂さんの小説は 二十歳前後の若者が主人公として描かれていましたから 今読まずして何時この小説を読むのか と考えて 小説三昧の生活をしていました。同じく 五木寛之さんの小説にも はまっていましたので 五木さんの小説も沢山購入して 読破しました。今考えれば 図書館で借りればすむようにも 思いますが お気に入りの小説は ふと思い出したときに お気に入りの場面を読み返すことが 楽しいので やはり価格の安いとはいえ 数が多いので 高校生の懐をかなり圧迫しましたが 購入するよりなかったのかもしれません。
映画「アジサイの歌」の原作も 石坂作品を読み耽るうちに 読破しておりました。石坂さんの作品を映画化する場合 男性の主役は 大抵石原裕次郎さんで あんなに男前の主人公像ではないように思いましたが 映画化する以上は ある程度興行的な成功を目指さなければならないから 当時人気ナンバーワンであったろう 石坂さんを起用するのは 致し方ない事だったのかもしれません。映像化された作品は 最初の「光る海」以外は原作の小説を読んでから 見ましたので 自分なりに登場人物を思い描いていた姿かたちと異なる事による違和感はありましたが それなりに楽しめる作品に仕上がっていたように思います。
この「アジサイの歌」も主演が石原さんで 主題歌まで謳っておられましたから 石原色の強い映画でしたが 雄二論さんは大好きな俳優さんでしたので ガッカリしたりはしておりません。只 石坂さんの小説を映画化した場合 画一的に石原さんが起用されたのは プロデューサーがもう少し配慮してほしかったようには思います。あらすじは 石坂さんが散歩中の老人とたまたま知り合い 足を挫いたので おんぶして自宅まで送り そこに住む深窓の令嬢と巡り合い そのお嬢さんが家にこもりきりだったのを 徐々に社会に馴染んでいこうとして 石原さんの友人の女性を絡めて 描かれた爽やかな映画です。但し 石坂さんの作品には 必ず人間の奥深い所にある 暗い一面を幾らか描かれていますから 楽しいばかりの話ではありませんが 若いころに見ても この歳になって見返しても それなりに感動できる素晴らしい作品だと思います。
アマゾンで買い物をするのに 会員になりましたが プライム会員になると月に数百円費用は掛かりますが 昔から現代までの 映画やドラマ 日本ばかりではなくて海外の作品も含めて 見放題なので 昔の石坂さんの原作による映画を沢山見られます。特にお気に入りの作品は 映画版の「光る海」、「陽のあたる坂道」、「山のかなたに」などです。多分これらの映画は プライムビデオで視聴できると思いますので 久しぶりに 石坂ワールドを堪能してみようと思います。昔の映画を見ると 勿論特殊撮影などありませんし 割とのんびりしたテンポで描かれている場合が多いようなので 心ものんびりできて リラックスできますから 有難い存在です。

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