5月15日 砂糖と塩を間違えてしまいました

ジャガイモが安かったので そこそこの量をまとめ買いしました。本日 ポテトサラダを作ろうと思って ピーラーで皮をむきました。私はいつもジャガイモの皮をピーラーで剥くので メークインを選びます。男爵イモの方が ほくほくして美味しいのだけれど デコボコしていてピーラーで皮をむきにくいので 療法が似たような値段で売っている場合には 大抵メークインを選んでしまいます。本日もボールに水を張って そこにじゃがいもを浸して 皮をむき 適当な大きさにカットして お鍋に水を張り レンジで加熱して茹でました。その時に 塩の入れ物から塩をスプーンですくって 鍋に放り込みました。サラダにするジャガイモですから 軽くした味がつくように たっぷり目に塩を放り込みました。続いて 人参の皮を同じくピーラーで剥いて スライサーで薄切りにして 同じお鍋に放り込みました。
しばらくグツグツとしてから 火の通り具合を見ようとして 浮かんでいるニンジンを一切れ味見がてら口に含みました。幾らかしょっぱいはずだと思っていましたが 存外甘く感じましたが 人参自体が甘いのかもしれないとしか思いませんでした。少しニンジンが固かったので 更に数分に混んでから 火を止めて鍋の水を切り 更に弱火で加熱して お鍋をよく振って 粉ふき芋にしました。よく水を切ってから ボウルにうつして キュウリとサニーレタスを刻んだものを加えました。さらにハムを短冊切りにして加えて 今日は胡麻ドレッシングの気分でしたので そのドレッシングをたっぷりと振りかけてサラダを仕上げました。
普段なら 調理する途中で 何度か味見をするのですが 本日は 特に理由はないけれど 味見をしないままに仕上げてしまいました。まあポテトサラダは 自分の好物ですから これまでに何度作ったか分からないぐらいですから 味見の必要もないように思ったのかもしれません。具材とドレッシングを よく混ぜ合わせて 皿に盛りつけて 食卓に運び テレビをつけて食べ始めました。一口目で 驚いて「何じゃこりゃ」と叫んでしまいました。いつものポテトサラダと全然味が異なるのです。私はどちらかというと しょっぱめの味付けを好むので 心臓が悪いので気をつけねばならないことは 重々承知していますが ついついドレッシングなどを大目に振りかけてしまうのです。
所が 本日のサラダは 思いっきり甘いのです。もう一度 台所に戻って 調味料などを確認しました。本日使用したのは ジャガイモをゆでるときに放り込んだ塩と 最後に胡麻ドレッシングを振りかけただけです。その時 嫌な予感を感じながら 塩の入れ物だと思っていた白い粉を舐めてみたら 何と砂糖でした。塩にしては しっとりとまとまっているなとは思いましたが まさか塩と砂糖を間違えるなんて 間抜けなこと 何時も料理している自分の台所で間違えるはずがないと 信じ込んでいました。よくない事だとは分かっておりましたが 塩と砂糖を全く同じ形で色の入れ物に保存しているのです。
普段なら あれ どっちだったっけ と思ったら 僅かにつまんで舐めてみて確認するのですが 本日はなぜか確認をしないで 塩のつもりで 自信をもって砂糖を鍋に放り込んでしまったのです。勿論 100パーセント私自身が 悪かったことは 重々自覚しておりますが どちらかというと得意料理の部類に入り そして大好物の一つであるポテトサラダの味付けで 大間違いをしてしまったことは 美味しいポテトサラダを食べそこなったこともありますが 情けないミスをしてしまった自分に対して感じる不甲斐無さに かなり落ち込んでしまいました。今日は ショックで買い物に出かける気力もありませんが 明日スーパーでまずは塩を購入して そして砂糖と塩の入れ物に どちらかに目印のテープでも貼って 今後絶対に間違わないようにしようと思いました。
砂糖と塩を間違えての大失敗と言えば 私がまだ小学生の頃ですから 五十年以上前の出来事ですが すき焼きで砂糖と塩を勘違いして凄く家族みんなで 後悔したことがあります。ある日 お歳暮に上等のすき焼き用のお肉を頂きましたので 届いた次の日曜日の夜に すき焼きを作る用意をしました。当時 すき焼きを含めて お鍋料理と言えば 日曜日の夜に 父親が鍋奉行となって 皆でお鍋を囲むのが 林家の恒例行事になっておりました。普通のお鍋の場合 御出汁を取り始める所から すき焼きでいうとお肉を焼き始める所から 〆の雑炊や うどんを入れるタイミングまで すべて父が取り仕切っておりました。父の取り仕切るお鍋しか食べたことがなかったので 本当は母が 作ってくれた方が 美味しかったのかもしれませんが まあみんなそれなりに満足はしておりました。
その日 いつもよりも上等の肉だからか いつもはお鍋を囲む居間まで コンロを出してきて炬燵の上にセッティングしてホースをつないだり 材料や調味料を運ぶのは 子供の役割でしたが 父が率先して準備をしていました。その為に間違いが起こったのだと思いますが その頃の父は 家庭内で今のアベチャンのような絶対的権力者でしたから 誰も逆らえず 誰も否定的な意見を発言できませんでした。すき焼きの作り方は 覚悟家庭によって それぞれに違いがあるのかもしれませんが わが家では すき焼き鍋をしっかりと過熱してから 牛脂をこすりつけて 油を馴染ませたら まずはお肉だけをしっかりと焼きます。次に醤油と砂糖をたっぷりと加えて ぐつぐつしだしたら 水を加えて 豆腐や糸こんにゃく ネギやえのきなどの野菜を放り込んで しばらくぐつぐつしたら 取り敢えず第一陣は出来上がり といった流れでした。
その日もいつもと同じようにぐつぐつと出来上がりましたので 器に生卵を溶いて 皆が一斉にお鍋に箸を伸ばしました。いつもよりも上等なお肉ですから 普段でもすごくおいしいすき焼きが どんなに美味しく出来上がっているのかと ワクワクしながら頂いたら すき焼きの甘ジョッパイ味のはずが めちゃくちゃにショッパイのです。原因は明らかに 砂糖のつもりで入れた調味料が塩だったことに 誰もがすぐにわかりましたが 砂糖だと思って 塩の入れ物を持ってきたのが 父だったので まだ結果的によかったのかもしれません。父も自分がしでかしたミスが いつもよりも上等のお肉を使ったすき焼き という特別な料理を台無しにしてしまったことが明らかでしたので 誰も責められませんでした。
結局 そのままでは塩辛くて食べられませんので 美味しくないことは分かっていましたが 材料をザっと水洗いしてから もう一度いつもの味付けで炊き直しました。肉や野菜の旨味は すべて洗い流されてしまって 美味しくは全然ありませんでしたが 絶対君主である父のメンツを立てる為に 皆で黙ってその出がらしのまずいことこの上ないすき焼きを食べました。家庭内で起きた料理の大失敗は 後にも先にもこの時だけでした。勿論その後すき焼きをするときには 誰かが必ず 砂糖か塩か舐めてみて 確認するようになりました。あの時の上等のお肉を食べそこなって いつもよりもずっと不味いすき焼きを食べましたので どんなに時間を経過しても 昨日のことのようにはっきりと記憶しています。
本日のポテトサラダの失敗は すき焼き事件に比べれば 大したことはないのかもしれませんが 今後砂糖と塩の容器にはっきりとしるしをつけて 間違いを起こさないように処置することは 間違いありません。次にポテトサラダを作るのは やっぱりジャガイモが安売りしているのをまとめ買いした時でしょうが 美味しいポテトサラダを早く食べないと 私の気持ちがおさまりませんので 案外早い時期に作りそうに思います。

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