5月26日 久しぶりに 犬に咬まれてしまいました

仕事柄 噛まれたり引っ搔かれたりは 日常茶飯事ですが このところ 危うきには近づかないように いつの間にか心掛けていたみたいで 殆ど仕事で負傷することがないような対応をしていたように思います。やはりもうすぐこの仕事を お終いにしようとしている という気持ちが 無意識に働いたのか 危なそうな動物に対する 積極的なアプローチを避けていたのかもしれません。本日 歯石取りの処置をするために お預かりした犬に 麻酔前投薬の注射を静脈に入れて マスクをかぶせて 気管チューブを入れるための準備をしておりました。
この子は そこそこの年齢の ミニチュアダックスでしたが 以前に否認の手術をしたときにも困ったのですが 麻酔が丁度よく聞いてくれる範囲が凄く小さい子でした。気管チューブを挿管するためには 勿論しばらくの間動けなくなる程度に 麻酔をかけねばなりませんが 麻酔が深すぎると呼吸が停止してしまうことがあります。この子の場合 動けなくなり 呼吸が停止してしまわない 麻酔の深度の範囲が凄く狭いのです。なので辛うじて動けなくなる位に麻酔をかけて ある程度強引に気管チューブを挿管してしまわねばなりませんでした。なので まだ幾らか動ける程度に麻酔がかかった時点で 挿管を試みたのですが 麻酔が浅すぎたみたいで 開口器をかけて口を大きく広げさせようとしたときに がぶりと噛まれてしまいました。本気で思い切り咬まれたわけではありませんでしたが 左手の人差し指の腹のあたりと 爪の生え際のあたりを咬まれて 出血してしまいました。
直ぐに消毒して 傷テープを張りましたが 結構出血してしまいました。それにテープを巻いたとはいえかなり痛みが残りましたので その後の作業が辛かったのですが 自分の不注意でしでかした負傷で 歯石取りの処置が出来ませんでした 等と情けない報告は出来ませんので 頑張って 気管チューブを挿管して こまめに麻酔の深度を切り替えながら 呼吸が止まらないように だけれどもうしょちが安定してできるように動き出さない範囲に麻酔深度を調節しながら 何とか歯石取りの処置を終えました。右目の下が 相当に腫れ上がっていましたが 右上の奥歯の内側の歯茎が かなり腐っていましたので 除去して 縫合する作用まで行いましたので いつもの歯石取りよりも 時間と手間暇がかかりましたが 何とか無事に処置を終えられましたので ホッとしました。
負傷したのが右手でなかっただけ 有難かったのかもしれませんが 何かをするたびに 左手の人差し指の先っちょに当たって 痛い思いをしましたので 不愉快でしたが 自分の不注意から起きた負傷でしたから 怒りを自分に向けるしかなくて 余計に腹が立ちました。不思議とかんでくれた犬に対する恨みは 感じませんでした。麻酔が醒めてきたときに 私の手をペロペロと舐めてくれましたのでそれですべてを許す気持ちになれました。やはり 私は犬が大好きなので 可愛く甘えられると 大抵の事は許してしまいます。
これから数日は 左手の負傷により 不便な思いをするでしょうが まあ仕事柄 致し方のないことだと受け入れようと思います。但し 気をつけないと 場合によっては 指を喰いちぎられることだって あり得ますから 仕事をお終いにする最後の日まで 十分に注意しながら頑張ろうと思いました。

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