5月27日 人工知能AIが 囲碁で人類最強と言われる中国棋士に完勝したのだそうです

囲碁はチェスや将棋に比べて 着手点が非常に多いので 人工知能が人間に勝利するのは ずっと先の事であろうと言われていました。所が 最近の人口知能は学習能力があり 強い相手と対局すればするほど経験値が上がり その実力がどんどん上昇するらしいのです。勿論記憶力に限りはありませんから 過去の対局の情報をどんどん取り入れては 棋力が上がりとうとう人間がかなわないところまで上り詰めてしまったのだそうです。
私は 小学生の頃に将棋を父から教わって覚えました。学校でも 男の子の間では将棋が流行った時期がありました。私もそこそこ強かったとは思いますがクラスでのチャンピオンにはなれませんでした。毎週水曜日 授業が昼までなので その日の昼からクラスのタイトルマッチがよく行われていました。私も頑張ってチャレンジャーにまでは何度かなりましたが とにかく根性なしの腰抜け野郎でしたから 注目の集まるタイトルマッチには 何時も信じられないようなチョンボをやらかしては 負け続けていました。
たまにはクラスのチャンピオン同士の交流戦も行われていましたが 私には無縁の世界でした。運よくクラスのチャンピオンになれても 更に観客の多いチャンピオン同士の交流戦なんて 勝てばしばらくはクラスのヒーローになれますが そういう憧れられるヒーローには 一度もなれないままに還暦を迎えてしまった私ですから 大恥をかくのが関の山だったでしょう。注目を集める舞台で 普段以上の力を発揮できる神経の図太い人がたまにいますが 羨ましい限りです。
囲碁は 将棋やチェスの様に相手の王将やキングを 取ってしまえばおしまい と言う分かり易い完結形がないので どうしてもルールが難しそうで 興味はありましたが なかなか手の伸ばせないゲームでした。岐阜大学に通っている頃に 日曜日のお昼にNHKの教育テレビで放送している囲碁講座がちょうど囲碁を始める人向けの番組でした。そしてその番組のアシスタントを務めていた島田広美ちゃんと言う女の子が 非常に可愛らしかったので 毎週楽しみにしていました。その講座のおかげで 何とか基本的なルールは覚えましたが 対戦相手がいません。
大学に囲碁部があるのは知っていましたが ルールを知っているだけの超初心者 それも大学二回目の年配者ですから 入部を希望しても 煙たがられるだけかとも思いましたが 思い切って活動している部屋を訪ねてみました。すると意外や意外 結構歓迎されているような雰囲気でしたので 何度もお邪魔しているうちに 自然と入部させてもらえました。全然知らなかったけれども 同じ獣医学科の同じ学年の女の子もその部で活動していましたから 驚きました。
大学の囲碁部ですから 勿論有段者はゴロゴロいましたが 女の子で私と同様に大学に入ってからルールを覚えたような初心者も結構いましたから そんなに劣等感にさいなまれることはありませんでした。囲碁部のメンバーとは よく麻雀も楽しみましたが 囲碁では全くの初心者で ボロボロに負かされている先輩を 麻雀では私の方が経験値が高い分 強かったので 囲碁で負けた分をやり返していました。当時の私の棋力は五級ぐらいだろうと言われていました。五級と言うのは 初段の人を相手にするときには 五子置くとちょうど互角に打てるぐらいの棋力です。囲碁の場合は棋力の差が置き石の数に当てはまりますから 分り易いし誤魔化しがきかないゲームだと思います。
その時からもう数十年経つのに 私の棋力は 先日棋力検定テストを受けてみましたが やっぱり五級で 全然変わっていませんでした。大学を卒業してからも 少しずつですが棋力の向上を目指して努力はしたつもりなのですが やはり独学では 棋力は上がらないようです。人に趣味として語るのには 少なくとも初段クラスの力がないと 大きな声では言えません。これからますます頭はボケていく一方でしょうから 記憶力も瞬時の判断力も 決断力も 推理力も衰えていくだけでしょうから 今更棋力向上を望むのは ド厚かましいのかもしれませんが 何とか死ぬまでにはあと少しだけでも強くなりたいです。
そんな全く進歩のない私に比べて 人工知能AIは 対戦数が増えるたびに 着実に棋力が上がっていくのですから 羨ましいです。しかし人工知能が人間の能力を上回っていって ターミネーターみたいな事件が起こってしまったら 恐ろしいので くれぐれも人工知能の手綱を放さないようにだけは 注意してほしいと思います。

ブログ一覧