6月25日 1947年の本日 本宮 ひろ志さんが誕生しました

私は 現在は小説本から 縁を切ってしまった生活をしていますが 小中高校生の頃には かなりたくさんの本を読み漁りました。最初に夢中になった作家は石坂洋二郎さんで テレビドラマ「光る海」を見たのがきっかけでした。本屋さんでかなり分厚い文庫本を見つけて 読んでみて はまってしまいました。私が子供の頃には 石坂さんの小説がかなり映画化されていましたから 映画を見てその作品の存在を知り 原作を読んでみるパターンが幾つもありましたが 現在文庫本として発売されている小説は殆どよんでいるように思います。ちなみに一番好きな作品は かなり悩みますが「山のかなたに」にしておきます。但し本日の気分では と言う所で ビートルズやユーミンの一番好きな曲を選んでも その日の気分によって変化してしまうのは どうしょうもない事かもしれません。
ほぼ同時期 つまり高校生の頃に 友人に紹介されてはまったのが 五木寛之さんです。「青春の門」は丁度自分の人生の歩みと重なって かなりの年月をかけて読んでいましたが 一体いつどのような形で完結するのか 時間的にも長すぎて 興味が継続できないうちに 縁が切れてしまいました。現在 既に物語として完結しているのか 未だ継続しているのかさえ知りません。大河小説を書き始めるのはいいけれども 読む側の都合も考えたら ある程度の年月で完結する物語にしてほしいものです。
その点私がもう一人はまった作家 栗本薫さんは 幾つものシリーズを並行して執筆していましたが かなりストーリーの進行も 発行される文庫本のペースも速かったように思います。とは言え栗本さんの想定していた寿命よりも 現実の寿命が短すぎたために グインサーガと言う作品は 結局未完のまま百五十巻位まではつばいされて終わってしまいました。私が「グインサーガ」に出会ったのは 岐阜大学の一年生の頃ですから もう三十年以上も前の話です。そのときすでに三十巻以上が発売されていました。一冊が二三百ページの 割と薄めな文庫本でしたから 丁度夏休みの時期でしたので 生活費と学費を稼ぐための塾の講師のアルバイトが相当に忙しかったのですが 殆ど一日に一冊のペースで読み進んで 夏休みが終わる事には 発行されている分は全て読んでしまいました。
そこからは ちょくちょく本屋さんをのぞいて 発売されているのを見つけたら 購入して殆どその日のうちに読み切ってしまい 次の巻が出るのを楽しみに待つ生活でした。私はかなりいろんなシリーズ化されている種類の小説も読みましたが いきなりあとがきから読み始めたのは この小説が恐らく最初で最後だと思います。あとがきというよりも 作者から読者へのメッセージが書き込んであるので 栗本さんの近況報告や プライベートなニュースがちりばめてありましたから おそらく「グインサーガ」の読者は大部分の方があとがきから読み始めていただろうと思います。
関係のない小説の話がダラダラと長くなってしまいましたが そんな風に私は かなりの小説好き人間ですが 勿論マンガも大好きで沢山読んでいました。私の父は頭が固く古い人間なのでマンガなんか読むと馬鹿になると信じ込んでいて せっせと私に読書を勧めてくれたし 買い与えてくれたので 現実に小説好きになりましたが 子供の頃にマンガが読みたくないわけがありません。でも私はマンガ本を両親から買ってもらったことは一度もないし 小遣いもスズメの涙しかもらっていなかったので 自分で買える訳がありません。所が 同じ団地に住んでいる同じクラスの友人 今でも名前を覚えていますが上野正一君が 少年サンデーからマガジンからチャンピオンまで全て毎週買い与えられていましたので その子と仲良くなり 一月に一回ぐらいその子のうちに遊びに行って興味のあるマンガだけ 一月分まとめて読んでいました。
マンガ本位自分で買える年齢になってからも 現在まで自分でお金を出してマンガ本を購入した記憶はありませんから このことは親の影響かもしれません。でも小説の作家と同様に 大好きな漫画家さんもいますし 影響を受けた作品もあります。そんな漫画家さんの中で一番好きな方は 多分本宮さんだと思います。中学時代に読んで熱狂したのが「男一匹ガキ大将」です。男なら 中学生か高校生のうちに この作品と 五木寛之さんの「青年は荒野を目指す」だけは読んでおかれることをお奨めしたい作品です。
他に「俺の空」は 十代の男としては 避けて通れない女性への興味をそそられて 楽しみに読んでいました。この作品と出会ったのは学生時代でしたから やはり毎週プレイボーイと言う雑誌を買いこむ友人の下宿を定期的に訪ねて読んでいました。当時としてはかなり鮮烈な性的な描写がありましたから せっせとオナニーに励んだものでした。オナニーについては 高校生ぐらいの男性なら 毎日のようにしていたと思いますが 当時の誤った迷信として オナニーをやり過ぎると馬鹿になる とか おちんちんが小さくなってしまう と言う恐怖と戦っていましたけれど その迷信を吹き飛ばしてくれたのが五木さんの「青春の門」と言う小説でした。凄く感謝しました。
お若い方でも「サラリーマン金太郎」と言う作品ならご存知かもしれませんが 正直私はあまり面白いとは思いません。それよりももっと昔の作品「天地を喰らう」「男樹」「硬派銀次郎」等の スケールの大きな作品が好きでした。ちなみに私は自分では漫画本を買いませんでしたが 妹がリボンを定期的に購入していましたので 妹のいないときに断りもなしに読ませてもらっていました。女性漫画の作家さんとして一番好きなのは それほど有名ではないし 漫画喫茶などで探しても殆ど見つかりませんから 残念ながらそれほど人気がないのかもしれませんが 田渕由美子さんと言う方です。その独特の個性 というか主人公の女の子が 丁度ナーチャンの様に大人しくて控えめで優しくて可愛らしい女の子だったので 大好きでした。
現在は 小説と接する機会も殆どありませんが マンガを読む機会もありません。十年位前に 一時期マンガ喫茶に興味が湧いた時期がありましたが 正直な所コミック版と言うのは 縮小されていますから 絵も文字も小さくなっていますので 読みづらくて楽しめなかったので 漫画本との縁も途切れてしまいました。しかし本日久し振りに本宮さんの事を思い出しましたので 次の水曜日に久しぶりに漫画喫茶に出かけて 「男一匹ガキ大将」や「俺の空」の新しいシリーズを読んでみようかと思います。体は戻れないけれども 気持ち位は十代に戻れるのかもしれません。

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