そもそもお金の流れがおかしいから政務活動費が　不正使用だらけになっているのだと思います。年度の初めに議員報酬と一緒に一年分の政務活動費を先渡ししてしまうのだそうです。議員にしたら議員報酬はいわゆる給料ですから何に使おうが本人の勝手ですが　政務活動費は政務活動にかかる経費の先払いされたものですから　勿論使い道は政務活動に限定されますし、使い道の報告と領収書の添付が求められるはずです。使い切らなかった活動費は当然返却しなければなりません。

本来なら　市民の血税から捻出される　政務活動費ですから　議員が政務活動のための正当な経費であるのなら　その使い道を明確に報告して　かつ役所が適正であるのかチェックした上で　きちんとした領収書で金額を確認して　議員に支給すべき性質のお金だと思います。所が　どっちみちやる気のない役所の人間にしたら　イチイチ適正か否かを判断するのは手間がかかるし　こまごまとした金銭のやり取りが面倒なので　最初に全額を渡してしまっておいて　その使い道も全くチェックせずに　きちんと領収書の添付も確認しないようなずさんな報告を　丸呑みしてしまうのでしょう。議員の方も自分たちが飲み食いしたり遊んだお金まで平気で活動費として報告するようになったのは当然の成り行きかもしれません。

役所としても　支払ったお金は別に自分が汗水たらして稼いだお金ではなくて　ほっといても入ってくる税金から出すのですから　細かいチェックなんてしたら自分の仕事が増えるだけだし　どうせ公務員なんて頑張って働いたって給料が上がるわけでもないし　出る釘は打たれるようなもので　かえって出世にマイナス効果になりますから、全額使い切ってもらう方がありがたいのかもしれません。もし議員がきっちりと経費をきちんと計上しているのなら当然かなりの議員から　わずかずつでも余った政務活動費の返還があるはずですが　そんな事になったら　かえって自分たちの仕事が増えるので　不正をしてでも使い切ってくれた方が　有難いとでも思っているのかもしれません。

年度末になったら大量に切手の購入を報告する議員が少なくないのだそうですが　今どき自分の支持者に郵便物を送るのに　イチイチ切手を貼るような無駄な手間暇をかけるなんて常識では考えられません。普通は大量の郵便物の場合　料金別納にするのが当たり前だからです。議員が購入した切手は普通に考えれば　金券ショップにでも持って行けば九割ぐらいの価格で買い取ってくれますから　当然その議員の小遣いになってしまったのだと思います。

もしその議員が支持者への郵便物に切手を使用したと主張するのなら　当然支持者名簿は手元にあるはずですから　その支持者に届いた郵便物を確認すれば　簡単に切手の不正使用はあばける筈です。そんな簡単な仕事すらしていないのは役所の怠慢としか言いようがありません。

私たち自営業者は　毎年確定申告をします。私が必要経費にあたると判断した支払いは経費として計上します。何年に一度か税務署が調査に来た時に　経費の使い道を尋ねられて　経費としては認めがたいので今後は計上しないようにと注意されることがたまにあります。今までに一度は過去数年にわたって経費から削減されて税金を追徴されたことがあります。まあ、ものの考え方はいろいろなので　見解の相違は致し方のない事だと諦めましたが　相当に不愉快な思いをしました。

私は頼んでいませんが税理士に売り上げから決算、申告の事務を全て依頼している病院もあるのだそうです。それもかなりの依頼料を払ってです。税理士というのは　料金を払っているお客さんサイドに立つのではなくて　完全に税務署サイドに立ってものを言うのだそうです。つまり少しでも節税を目指すのではなくて　依頼者から一円でも多く税金をむしり取ろうとするのだそうです。要は常に税務署の目が光っているようなものなのだそうです。

要するに何がいいたいかと言えば　もともと自分で稼いだお金を経費として計上するのに税務署はかなり細かく目を光らせているのです。なのにどうして議員の数百万円もの巨額の政務活動費のチェックがそんなにゆるゆるなのか納得がいかないという事です。役所が人手が足りなくてチェックできないなどと言い訳をするのなら　市民オンブズマンにでも依頼すれば　非常に細かくチェックしてくれると思います。

とにかく私たち善良な市民からむしり取った税金なのですから　その使い道についても厳密なチェックを望みたいという事です。テレビでインタビューを受けていた議員が「私は絵画の鑑賞が好きなので美術館に行く費用も活動費として計上している」といけシャーシャーと話していました。美術の鑑賞がどうして政務活動になるのかと尋ねられたら　またいけシャーシャーと「私という人間を成長させるための肥やしになっているからだよ、全ては県民の為だよ」と答えていました。政治家なら追いつめられても糞ガキのように泣きわめくのではなくて　これ位の厚顔無恥ぶりを発揮できる人の方が逆に期待できるのかもしれません。