8月20日  父親が急に要介護状態になり 困っています

私の父は現在87歳で相当に高齢ですが 最近までは介護認定で言うと 要支援1の段階で 多少は普通の生活に不安があるが 基本的には自分で炊事や洗い物、衣服の洗濯、部屋の掃除など殆ど全て自分でできていました。週に二回ヘルパーさんが来てくれて 風呂掃除やトイレ掃除 庭掃除など体力のいる仕事を手伝ってもらえば 一人でも何とかくらしていけていました。母は数年前に亡くなり 現在は交野の実家でのんびりと一人暮らしをしています。私と妹が枚方に住んでいて どちらも車で十五分位の所にいますから 月に数回様子を見に出かけるぐらいの状況でした。

所が今年の春ごろに一度 急に意識をなくしてへたり込んだことがあり その原因がはっきりとは分からず心配していました。いろいろと検査を受けたところ 鼻の奥の部分に腫瘍らしきものが見つかり それが意識をなくした原因であるのかもしれない と言われたのだそうです。医者にすれば腫瘍らしきものを見つけたら 当然手術で摘出することをすすめます。

大学病院の先生ですから 手術をすれば売り上げが上がり自分の収入が増えるわけではありませんが 手術の件数が増え 自分の経験値が上がるわけですから 患者の為というよりも むしろ自分の為に手術を薦めたのかもしれません。手術をしなければ 現在の父の生活に特に支障があるわけではないし、数か月前に立った一度数分意識をなくしただけで そのような症状がその後は一度も起っていないのだし、そもそもその鼻の奥の腫瘍と意識をなくしたことの因果関係が曖昧でもあるし、何しろこの年齢ですから全身麻酔をかけた場合のリスクはかなり大きいと考えた方が賢明だから、私は手術することに反対しました。

少なくとも現在殆ど自分だけで生活できている状態なのだから 万が一その腫瘍が悪化して 日常生活に支障をきたすとしても 早くとも数か月 遅ければ数年の猶予があると思いました。腫瘍による悪影響が 日常生活の障害になることが確認された時点で手術を検討すればよいと思うし その時点で手術が難しくてもそれまでの間 これまでと近い状態で生活できれば すぐにする手術の全身麻酔のダメージのリスクよりも 父にとってのメリットが大きいと考えたから 私は手術に反対しました。

本来私以上に怖がりで 度胸のない父が生まれて初めての全身麻酔による手術を承諾するとは思っていませんでしたので 恐らく手術の話は流れてしまうと思っていましたが 突然手術の日程が決まったので 手術の同意書に署名捺印を頼むという電話が入った時には 驚きました。私はその時点でも 手術をするメリットとデメリットをよく天秤にかけて慎重に判断するように言いましたが 父の気持ちは変わりませんでした。しょうがないので同意書に署名捺印しました。後は無事に手術が終わり 普通の生活の戻ってくれることを祈るばかりしかありません。

8月の上旬に手術が行われ 仕事の都合で手術前に病室を見舞って頑張るよう励まして 帰宅しました。手術は無事終わったと立ち会ってくれた妹から連絡をもらい その時にはホッとしましたが その後の経過が思わしくありませんでした。退院予定日を過ぎても一向に退院の目途が立たないのだそうです。私は手術が無事に終わったと連絡を受けていたので 退院してから入院中 病院の粗食に耐えたご褒美に 美味しいものをご馳走しようと考えていました。所が 退院が日延べされたことを父からの電話で知った時に その話方から父の状態が尋常ではないことを知りました。

慌てて病院に駆けつけると 頭もボケているし 日常の行動(歩いたり 自分で食事したり)がほとんどできない状態になっていることに驚きました。手術の前に心配していたことが 現実となってしまったのです。慌ててこれまでお世話になっているケアマネージャーさんに連絡を取り 様子を報告しました。父のこれまでの介護状況は要支援一の段階でしたが 状況が一変したので 現在の介護状況の必要度を早急に認定し直してもらわなければならなくなりました。

ケアマネージャーさんの話では 恐らく要介護三もしくは四ぐらいまで介護の必要度が上がってしまったと判断されるだろうということでした。肉体的にはある程度回復してきているみたいなのでそろそろ退院できそうなのですが この状況の父親では誰かがずっとそばに付き添っていなくては ならない位の状況なのだそうです。本来長男の私が 年老いた父親と同居して面倒をみるのが当たり前なのかもしれませんが 私には動物病院の仕事がありますから 現実問題として交野の実家で同居は出来ません。病院の二三階には 父親の生活するスペースはありますが 何しろ店舗なので階段が狭くて急で とても介護老人が上り下りは難しいと思います。おんぶや抱っこしての上り下りも無理だと思います。

だとしたら どこかの介護してもらえる施設に入ってもらうしか道はないのかもしれません。勿論父の気持ちとしては一日も早く交野の実家に帰りたい一心だと思いますが、とても一人で実家に置いておける状況ではありません。このブログを読んだ頂いている方なら 私が非常に我儘で頑固な性格であることはよくお分かりだと思いますが、これは父親譲りなのです。父親も非常に我儘であり 頑固なのです。

そんな父親が そのような施設にすんなり入ってくれるとは思えませんし、あまりに我儘であれば受け入れてもらえない可能性も十分にあります。これまでが父が元気すぎて 殆ど日常生活を一人でこなせていただけに 本来なら私がもっと介護について勉強していざという時の準備をしておかなければならなかったのだと思いますが ケアマネージャーさんが親切な方なのでその方のアドバイスに従って なんとか父を受け入れてもらえる施設を見つけるしかないようです。

私の年齢であり 私の父親の年齢なら 介護について悩むのは 当然避けては通れない道だと思いますので 逃げずに正面から受け止めて どうすることが父にとって最善なのかよく考えて行動していこうと思います。父の残り少ないであろう人生が少しでも有意義に過ごせるためにはどうすればよいのか 一生懸命に考えていきたいと思っております。

 

 

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