1月11日 本日は鏡開きの日なのだそうです

鏡開き という言葉には 二つの意味合いがあるのだそうです。一つはお正月にお供えしてあった鏡餅をありがたく頂戴する意味合いなのだそうです。神様にお供えした 有難い鏡餅を頂くことで この一年間の無病息災を願うための行事なのだそうです。昔の鏡餅というのは 結構大きかったので そのまま焼いて食べるわけにはいきませんが 包丁などの刃物で切るのは 切腹をイメージさせるので 縁起が悪いと言われていて トンカチなどで 割って適度な大きさにしてから 焼いて善哉やお雑煮に入れて 食べたものなのだそうです。
鏡餅は 年末から二週間足らず 大抵床の間辺りに飾ってありますから 一月の十日には カビがしっかりと生え始めています。カビの生えた部分は 結果的に包丁などで こそげ落としてから食べていました。かなりカビの生えている部分を削り落としても どうしても黴臭さが残ります。我が家では 何故か知りませんが いつも父が金づちで 鏡餅をたたき割って 適度な大きさになると 焼き網でこんがり焼いてから 醤油に絡めて もう一度焼いてから食べておりました。醤油が焦げて 香ばしくて いろんな形の歯ごたえのあるおかきみたいになって 結構おいしかったです。お餅をこんな風に調理して食べることがなかったので 妹と二人で 焼きあがるのを待っては 楽しみに頂いておりました。普通に焼いて 醤油をつけて食べると 如何してもかび臭さが 残るので醤油をつけてからもう一度炙って 香りをたてるというひと工夫だったのかもしれません。
現在は 普通に生の餅を飾ると どうしても鏡開きの日には カビだらけになるので プラスチックの容器に食べやすいように小餅が詰まった鏡餅が沢山販売されています。我が家でも いつの間にか 小餅の入ったプラスチック容器の鏡餅を飾るようになりました。我が家では 鏡餅の上には 橙一つを載せていただけでしたが 親せきの家では お餅を載せる三宝がまずは 凄く立派だし お餅の添え物として 串柿や昆布 裏白 そして立派な扇などが 私の目から見れば ごてごてと飾り立ててありました。凄く立派ですが 私は見慣れているので シンプルに橙だけが載っている鏡餅の方が 好感を持ってしまいます。
現在では 昔風の本物の鏡餅を飾ってあるお宅は 少ないのかもしれませんが たとえカビが生えたり 割るのが面倒かもしれませんが 本来の鏡餅をお供えしてあるおうちに 凄く好感を持ってしまいます。現在は 私が子供のころに比べて あらゆる面で便利になっていて 有難いことなのかもしれませんが 例えば携帯電話なんかも 昔は誰も持っていませんでした。現代人は 携帯がなければ生きていけない 等と仰るお若い方も多いのかもしれませんが 携帯がなくても全く問題なく生きていられましたから 有難いのかもしれない文明の利器に 私はどうしても否定的な考えを持ってしまいます。私は 現在仕事Wしていますので 仕方なく携帯電話を使用していますが 仕事を辞めたら 携帯電話とは縁を切った生活に入ろうと考えております。
確かに 携帯電話は どこにいても連絡がつくので 便利であるとは思いますが かえって面倒なのかもしれません。昔は 直ぐに連絡がつかないことによって 様々なドラマが生まれてきました。昔のドラマでは なかなか連絡が取れないことによって 幾つものすれ違いが起こり そこにドラマティックな展開が始まったのです。いつでも簡単に そして確実に連絡がつくのは 便利かもしれませんが 私のような昔風の人間からすると情緒がなくて よろしくないように思ってしまいます。こんなことを書いてしまうと 頭の固い頑固ジジイだと 思われるのでしょうが 本音をを正直に表現して ジジイ扱いされるのなら 喜んでジジイ扱いされようと思います。
鏡開きのもう一つの意味合いとしては 結婚式などのお祝い事の時に 酒樽の上の部分を木づちなどで たたき割る儀式の事を 言うみたいです。昔武士が 戦に出る前に兵士の士気を高める為に 行った儀式が始まりなのだそうですが 下戸の私としては 振る舞い酒なので 断り切れず口をつけなければなりませんが うっかりお酒を飲んでしまうと 僅かの量でも 顔が真っ赤になってしまいます。太った爺さんが 僅かのお酒で 顔を赤くしてい舞うのは 恥ずかしいので この類の断りづらい振る舞い酒の機会は 出来るだけ避けたいと考えております。
現在の我が家では 鏡餅といっても 直径十センチ足らずの橙の代わりに その年の干支の可愛らしい瀬戸物が 載っているミニミニ鏡餅を飾っているだけなので 包装してある容器をばらして 今年の干支であるネズミの瀬戸物を病院の受付のカウンターに並べました。子の鏡餅は 干支の瀬戸物が可愛いので 毎年回続けています。買い始めた最初の年が ウサギ年でしたので もうすぐ一周しそうです。ウサギ年に戻るまでには 仕事をおしまいにしたいと考えておりますが どうなることでしょう。
このブログには何度も書いておりますが 私の父は 今年93歳になりましたが 体は 当然衰えておりますけれど 頭は全然ボケていなくて 自分の目の黒いうちは 私が仕事を辞めてのんびりすることは許さない 等と訳の分からんことを言い出して久しいのです。私も今年63歳になりますから そろそろ仕事を引退してもいい年なのだと思いますが 父がまだ結構元気なのです。勿論元気でいてくれることは 嬉しいのですが 還暦を通り越しましたから そろそろ私も引退したくなっておりますので 痛し痒しのような心境と言えるのかもしれません。父も私と同様に 若いころから心臓を患っておりましたし 若いころに結核にかかってそこそこ長い間闘病生活を経験しておりますから これほど長生きしてくれるとは 予想しておりませんでした。
数年前 さすがに父の心臓の状態が かなり心配になってきましたが ペースメーカーを装着しましたら また元気が戻ってきました。一昨年辺りに それまで大好きだったお酒が 全般的に飲めなくなってきたと言い出しましたので もうすでにカウントダウンが始まったかと 覚悟しておりましたが 現在はお酒が飲めなくなった途端に 甘いものが好物になってきたのだそうです。現在の楽しみは 週に三度ぐらい朝ごはん代わりに食べる善哉なのだそうです。昔は 一切口にしなかった 甘いものを喜んで 食べておりますから 案外あと数年は頑張って生きてくれるのかもしれません。私が仕事を引退できる日も その分先送りされてしまうのかもしれませんが 父が長生きしてくれる分には とてもありがたいことです。 

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