1月15日 去年今年(こぞことし) 狭間(さま)探せども 継ぎ目なし

18日の土曜日に 参加させていただいております 俳句の集まりの新春句会に提出する 一番の自信作です。昨年の九月から 月に一回のペースで開かれます句会に参加させていただいております。初めて参加しましたのは 市役所のホームページを見ていて 俳句の同好会のような集まりからのメンバー募集のお知らせに 電話をかけてみたのがきっかけでした。毎週第二水曜日に 一時から枚方市駅の近所の部屋に集まって句会なるものを開いて 楽しんでいるのだそうです。電話を受けていただいた方から 翌日の一時からの句会に参加するように指示されました。今から急いで五つの俳句を作って 短冊という長細い紙に書いて 提出するように言われました。
正直俳句については 五七五の十七音で 季節に合った季語を含めて 気持ちや情景を詠みこむもの としか分かっておりませんでしたので ネットで初心者向けの 説明の分かりやすい歳時記を見つけて その時期の夏から秋にかけての季語を見つけて 気持ちを詠みこむ十七音を 慌てて作りました。最初でしたから 訳も分からずに 指定された時間に 指定された場所に出かけて 自作の俳句を提出して 句会なるものが始まりました。最初に皆が提出した俳句の書かれた短冊を配られて 一人が五つずつ 一枚の紙きれに 書き写す作業から始まりました。他人の手によって書き写されることにより 筆跡によって誰が作った俳句か分からなくするための作業なのだそうです。その書き写した紙をコピーしたものを 全員分配られます。そこでその日に提出された すべての俳句を読みます。
その中で 無論自分の句を除いた俳句から 気に入った もしくは心に響いた俳句を五つ選んで またもう一枚の紙に書いて 提出します。その結果 全員から選ばれた俳句が発表されます。私は 大急ぎで作って 訳も分からないまま提出した五つの俳句のうち 三つもが どなたかの琴線に響いたみたいで 選ばれました。全くの初心者が 短時間であわてて作って 提出しただけなのに そんなに気に入ってもらえて 選んでいただけるなんて 俳句って割と簡単なのかもしれないと 一瞬勘違いをしてしまいました。
それから数か月 先輩方のアドバイスを受けて 指導書や入門書を買い込んでは 読んでみましたし 先輩から何よりも沢山の俳句を作っていくうちに どんどん上達していくと 助言を頂きましたので 何かといえば 十七音で その場の気持ちを表現するように心掛けて生活してみました。最初が殆どゼロの状態から 始めておりますので 勉強した分 俳句については 少なくとも初歩的な技術や よく使われる季語についての知識などが 幾らかは増えたはずですから 句会で選んでもらえる句の数も増えていくものかと思っておりましたが 俳句という文学は そんな単純で底の浅いものではないので 句会で自分の句が選んでもらえる数がだんだん少なくなってきて 直近の二回の句会では 一つも選んでもらえない悲しい事態に陥ってしまいました。
勿論 私が俳句作りを始めたのは 句会で参加者に選んでもらうため 等では決してありません。自分の気持ちや感動した情景を たった十七音で 思う存分表現してみたい という事だったはずです。ですから句会で 自分の提出した句が 選んでもらえなくても 別に落ち込む必要がないことは分かっているつもりです。前々回の句会には この句会の顧問の先生 つまりプロの俳人と呼ばれる方の俳句も五つ混ぜられていたのだそうです。プロの俳人の作品ですから 当然技術的には アマチュアの作った俳句に比べて 数段上回っているはずですが 取り立てて先生の俳句に 指名が集中したわけでは 全然ありませんでした。ですから上手な俳句に 参加者が指名をするわけではないのです。勿論拙い句には 指名は 入らないでしょうけれど。
その理屈は分かっておりますが やっぱり誰からも選んでもらえないと ガッカリしてしまいますし 至って寂しい気持ちになるのです。SNSでみんなが「いいね」ボタンを欲しがるのと同様の気持ちだと思います。人間というのは 幾つになっても どんな生活をしていようと 見栄っ張りな生き物なのだと思います。まあもっともっと 俳句について勉強して 上達すれば 自ずと句会で指名される句が作れるようになるのだと思いますので 今後も俳句の道を 頑張って歩んでいこうと思っております。世の中の 俳句を趣味となさる 同志の皆さん ともに精進していきましょう。

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