10月23日 総選挙は予想通りの自民党の大勝に終わりました

このブログでは何度も何度も書いてきましたが 小選挙区と言う選挙制度は 二大政党が根付いている国でしか 国民の意思を正当に選挙の結果として反映してくれない制度なのです。アベチャンが国民を見事にだまくらかしたアベノミクスというかつては一世を風靡した経済政策がありました。私はこれも何度も何度もこのブログで書き続けていますが このアベノミクスこそが 諸悪の根源なのです。なのに愚かで素直な日本の国民は アベチャンを信じてついていけばきっと自分たち庶民の生活も楽になるはずだという 大嘘に騙されて バカの一つ覚えの様に自民党に投票して 絶対多数の議席数を自民党に与えてしまいました。
所が アベノミクスと言う政策が 幾ら待っても待っても庶民の生活を楽にしてくれないことに さすがに気付き始めた国民たちでしたが 今回の総選挙で反自民党の気持ちを受け止めてくれる政党が残念ながら存在しなかったので 結局は馴染のある自民党 聞いたことのある名前の候補者に投票してしまったがために またまた自民党が大勝する残念な結果に終わってしまいました。アベチャンは 日本と言う国や 政治の事を考えて 今回の解散総選挙を実行したのではありません。
この数年で アベチャンの取り組んだ政策で 国民にとってありがたかった結果が出たことが一つでもあったでしょうか。アベノミクスによって それまでの首相がやりたくても出来なかった円安への誘導は 確かに円安が実現しましたから、間違いなく結果として出ているのは事実です。ただ円安になったことを冷静になって考えたら 決して喜べることではないはずです。日本の通貨である円がドルやユーロと比較して その価値が低下してしまったことが円安なのです。つまり日本が所有している財産の価値がそれだけ目減りしてしまったのです。相対的に日本が所有していた財産が一割以上も消失してしまったことを意味するのですから 円安になったことを喜んでいる場合ではないのです。
貿易の事だけを考えれば 日本は加工貿易で製品を輸出して儲けているわけですから 輸出という面だけを考えれば 円安になると海外での販売価格が下がりますから 価格競争で有利になって 輸出しやすくなるのは間違いありません。但しその事により恩恵を受けるのは 一部の輸出関係の会社だけです。勿論車などの輸出が伸びれば その部品を作っていく工場なども 多少はその恩恵にあずかるでしょうが 一般の国民の生活にその恩恵が反映されることは大してありませんでした。
輸出関係の会社は 売り上げが伸びた分 勿論利益は増大しましたが その利益を会社の財産として貯め込んでしまいましたから 社員の給料がそれほど増えなかったのです。おまけに日本は食料のかなりの部分を輸入に頼っています。食糧自給率については いくつかの見方があって お役所が発表するカロリーベースを基準にすると40パーセントで 先進国の中では最低であり 将来的に深刻な問題を抱えているのだそうです。一方生産額をベースにすると 同じ自給率の数字が67パーセントに跳ね上がるのだそうです。農業生産額だけで比較すると 日本は世界で第五位にあたり 見方によれば農業大国と言ってもいいのかもしれませんが どうもこのあたりの数字は 全然実感を伴わないので 信憑性に欠ける話だと思います。
いずれにしても国民が口にしている食糧の半分ぐらいが輸入されているのは間違いなさそうです。円安が進行すると 当然ですが 輸入品の価格は上がりますから 直接国民の毎日の生活を圧迫していきますから アベチャンのやった円安にシフトする政策は 国民の毎日の生活を 確実に苦しめることになっているのです。つまりアベノミクスによっていずれは給料が上がるので生活が楽になると騙され続けていましたが 全然楽になるどころか 間違いなく苦しくなっているのです。
冷静になって ここ数年の公と関わるお金のやり取りを思い出してみましょう。色んな手数料を含めた料金が 少しずつですが確実に上がっていることに気付く筈です。私が実感するのは国民健康保険料や年金の支払額が増加しています。所が父親が受け取っている年金支給額は確実に減少しています。取られるものが高くなり 受け取れるお金が安くなっている と言う事は確実に国民の生活が苦しくなっているのです。その全ての根源にあるのがアベノミクスなのです。
総選挙で自民党が圧勝しそうであるという予想が ほぼ疑いようがなくなってから連日株価が上昇しているみたいです。現実に自民党が大勝しましたから 株価の上昇は当分続きそうに思います。アベチャンの閣僚は この株価の高騰こそが アベノミクスの成果だ 等とほざいていますが 何日か株価が上昇したことが 国民の生活にいったいどれだけの恩恵をもたらしてくれるのでしょうか。今回の選挙で自民党が大勝してしまったのは 一重に小池さんの度重なる失言によるものだと思います。
小池さんのグループが大勝した都議選の頃には 自民党の議員のスキャンダルや 失言が連日マスコミを賑わしていましたが 今回は驕り高ぶってしまった小池さんの大失態のおかげで せっかく自民党に見切りをつけようとした国民の受け皿が無くなってしまいました。確かに予定していた時期よりも随分と早くに総選挙が行われることになってしまい かなり焦っていたのかもしれませんが せっかく前原さんが 恥も外聞もなく小池さんに尻尾を振る姿勢を見せたのですから 民進党系の候補者を全てウェルカムで受け入れていれば 希望の党の当選者は数倍に膨れ上がっていたはずです。
さすがに過半数には届かなくても アベチャンの責任問題になり 新総裁が選出されて少なくとも安倍政権が続行する事等なかったはずだったように私は思います。小池さんは 小選挙区制度での戦い方をもう少し勉強して とにかく自民党への批判票を全て貰い受けるような 選挙活動をしなければならなかったのです。はっきり言って民進党からこそこそと希望の党に鞍替えする候補者たちに 一般の国民は 選挙に当選する為だけの浅ましい行動 と感じてはいました。しかし自民党を批判する気持ちの受け皿となる政党が一つに絞られていれば ずっと自民党自体への投票は少なくなっていたろうと思われます。
所が 民進党からの有り難い申し出に対して 驕り高ぶった小池さんが 排除する なんていう信じられない発言をしてしまったために もともと小池さんとはそりの合わなかった民進党議員たちが 反旗を翻してしまったのです。日本人は 潔しをして尊ぶ気質がありますから とにかく選挙で当選したくて 小池さんに尻尾を振った候補者よりも 潔く自分たちの信念を貫いているようで 随分カッコよく見えた立憲民主党の候補者たちに 沢山投票してしまいました。
ただつけ刃での選挙運動では 長年地盤を固めている自民党候補者の得票数には及ばなくて結局は自民党議員が選出されてしまいました。希望の党の候補者と立憲民主党の候補者の得票数を加算すると自民党の候補者よりもずっと多いのに つまり選挙民としては自民党を批判したい気持ちの人の方が多いのにも拘らず 結果的には自民党の候補者が当選してしまっている選挙区がかなりの数あったように思います。兎に角小選挙区制度では その選挙区で一番たくさん得票した人の勝ちで 批判票が割れてしまえば 結局は第一党の当選者の数が増大するだけなのです。
この後心配なのは アベチャンが選挙前に困っていた 森友、加計学園問題についても 禊が終わったと開き直ってしまい 野党もその追求の勢いがしぼんでしまわないかと言う事です。もともとこの学園問題にしても アベチャンの驕り高ぶりから発生した問題だと思います。憲法改正問題なども結局は絶対多数の議席数を抱えているにもかかわらず 全く前進していませんでした。今回の大勝で諦めかけていたアベチャンが やる気を取り戻してまた頑張り出すのではないかと 心配です。
正直な気持ち 私は憲法を改正することについては 賛成です。憲法を改正するのにもうけられたハードルがあまりに高すぎますから 適正な高さにまでハードルを下げることは 終戦直後とは日本の立場も変わってきているわけですから 戦勝国の都合だけを考えて押し付けられた現在の憲法を後生大事に守り続ける事には 大いに疑問があります。まあアベチャンの学園問題なんて 憲法改正問題と比べれば 大事の前の小事ですから どうでもいい事なのかもしれませんが せっかく大嫌いなアベチャンが ぎゃふんと言わされることを楽しみにしていましたから 残念です。でも これからまた四年間は議員さんの任期が続いてしまう訳ですから 腰を据えてじっくりと憲法改正に取り組んでもらいたいものです。

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