2月28日  連合赤軍によるあさま山荘事件が終結を迎えた日だそうです

今から40年以上前の私がちょうど中三で 高校受験をまじかに控えたころだったと思います。中三とはいえまだ子供ですから 「連合赤軍」などという名前も初めて耳にする学生たちの集団が人質を取って山の中の建物に十日間ぐらい立てこもった恐ろしい事件としか当時は知りませんでした。何しろ生まれて初めての高校受験期でしたから受験の事しか頭にありませんでした。ただ突入する場面はテレビがNHKも民放もすべて同じ映像を放送していましたから よほど注目されている事件であることは伝わってきました。クレーンに吊った鉄球で建物を破壊し放水により人の行動を制限して、一斉に警官隊が突入していく場面は映画かてれびドラマでも見ているような感覚で眺めていました。

慎重に突入する体制を整えた警官隊が一斉に突入する場面はのちに映画化されたぐらいですから すごくドラマチックに感じました。人質が十日ぶりに無事に救出されたことを聞いた時にはホッとしましたが 結局三人の死亡者がでて三十人近い方が負傷されました。警官隊が突入して 連合赤軍の一派が逮捕されて 事件としては一件落着だったのかもしれませんが その後で新聞で連合赤軍のしでかした事件が立てこもりだけではなくて 銀行強盗をして逃走資金を入手し 銃砲店を襲って武器や弾薬を入手していたことを知った時には やくざよりも性質の悪い集団だと知って凄くがっかりしました。

事件とは全然関係ない事だけれども警官隊の人たちが凄く寒そうな状況でカップヌードルを有難そうに食べている姿が何となく印象に残りました。カップヌードルにすればただでこの上ない宣伝効果が上がったのではないかと思っていました。

私はこの事件の数年前に起こった東大安田講堂事件をニュースで知った時に 自分たちの主張の為に体を張って頑張った全共闘の学生たちが 巨大な国家権力に抵抗している姿は カッコよく見えました。自分の能力で東大生になるのは無理であるのは当時から自覚していましたが 自分の入れる大学で巨大な権力に対して自分の意見を堂々と主張して体を張ってたたかってみたいと思っていました。勿論、根性なしの私ですから そのような立派な学生運動家になれるわけもなくて 混声合唱団に所属して サークル活動にばかりうつつをぬかし、頭の中では女の子とエッチすることばかりを考えている 典型的な駄目学生でした。

ですから 連合赤軍の学生たちは そのやり方が過激すぎてあそこまで行くととても憧れはありませんでしたが それなりに自分たちの理想を追い求めて突っ走った結果があのような結末になってしまったのだと思っていました。所が あの山荘立てこもり事件が終わってから 彼らの実際の行動や思想が詳しく報道されてその事実を知った時には なんとなく左に傾いた学生が滑稽に思えました。むしろ自分の思想を少し右寄りに修正させられたのかもしれません。

結果的に進学した大学が民主青年同盟 いわゆる民青の影響力の強い立命館大学でしたから 余計に左寄りの学生に反発してしまったのかもしれません。民青の学生とは政治的な話を結構しましたが 彼らの自分たちの左寄りの行動こそが国民の生活を向上させているという不愉快な思い上がりがどうしようもないぐらいに鼻をつきました。その為に尚更 混声合唱団等という微温湯のようなサークルでお姉ちゃんのおしりばかり追いかけてしまったのかもしれません。とにかく、立命館大学に在学中は共産党という政党が大嫌いでした。

大学を卒業してから 塩野義製薬に努めて数年いわゆるサラリーマン時代を過ごしましたが このころに冷静になって各政党の言い分と現実の社会の構造というか自分の暮らしを照らし合わせてみたら なんとなく共産党の言い分が一番時代によってぶれていなくて筋が通っているような気がして 選挙では特に押したい候補者がいないときには共産党に投票するようになりました。人の思想は環境やその時の境遇によってかわるものだと思います。

現在も患者さんに共産党の枚方市会議員さんがいらっしゃるので 何となく共産党を支持しています。勿論何となく位であまり深くかかわるつもりはありません。結局は私の様な一般庶民はテレビや新聞のニュースを見て多少政治がらみの事を考えるときもありますが それ以上深く政治と関わることはないままに一生過ごすのだと思います。

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