4月26日 1954年の本日「七人の侍」が公開されました

私が好きな映画ベストスリーは 外国映画ばかりですが カトリーヌドヌーブの「シェルブールの雨傘」、アランドロンの「冒険者たち」ケビンコスナーの「フィールドオブドリーム」の三本になると思います。でも面白かった映画としては この「七人の侍」が一番になるような気がします。私がこの映画と初めて出会ったのは 高校一年生の文化祭の時でした。仲の良い友人が 映画研究会に所属していて 文化祭の期間中 講堂を借りて フィルムを取り寄せて映画の上映会を開いていました。

その友人に絶対に面白いから見るべきだと説得されて せっかくの文化祭ですからいろいろと見て回りたかったのですが 時間を合わせて講堂に行ってみました。結構大きなスクリーンが前面にぶら下がっていて 映写機もかなり本格的なものが用意されていました。スピーカーまで用意されていましたから 音声も迫力がありました。

さて上映が始まると 白黒映画ですし 最初は暗いストーリー展開ですから 何となく沈んだ気持ちになっていましたが 農民たちが官兵衛に出会った辺りから 凄く面白くなってきて 侍集めの過程や 農民たちと戦の準備をする場面、最後の野武士たちとの戦闘シーンと 息もつかせぬ展開であっと言う間の200分でした。最初は三時間以上の作品と聞いて 帰ろうかなあと思いましたが 思い直して映画を観て 本当に良かったと思いました。

正直言って 高校生の頃ですから それまでに映画館で映画を観た本数も知れていましたが こんなに面白くてあっと言う間にラストシーンを迎えた映画は初めてでした。後に 「タイタニック」 と言う映画を観た時も あっと言う間にラストシーンを迎えてしまいました。奥様と二人で お昼ご飯を食べていなかったので 途中のお店で美味しそうなホットドックを買って 映画館に持ち込みました。この映画も確か三時間位の長丁場の映画でしたから 中だるみの場面があったら そこでホットドックをかじろうと奥様と話していましたが とにかく見逃してもよさそうな場面が殆どなかったので 結局ホットドックは帰りに駅のベンチで食べました。

今どきの若い方たちは 黒沢監督の作品とあまり馴染がないのでしょうか。私もこの映画以外は それほど黒沢さんの映画と馴染がありません。もし見た事の無い方は 是非一度 ツタヤで簡単にレンタルできますから ご覧になることをお勧めします。出来たら大画面のテレビで 音声もそこそこのスピーカーで ご覧になった方がいいと思います。途中で休憩が入る位の長丁場の映画ですが 決して退屈する場面はないと思います。

この映画も勿論黒沢さんを代表する作品だとは思いますが ベストの作品としては「生きる」をあげる方が多いのかもしれません。ヒューマニズムを描いた優れた映画作品であることはまちがいありませんが 両作品で主演された 志村喬さんが自分の代表作は「七人の侍」であると断言されていますから やっぱり黒沢監督の作品の一番手は この「七人の侍」ではないでしょうか。

久し振りにこの映画の事を思い出してしまいましたから 私もツタヤでブルーレイを借りて 見直そうと思います。

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