昔から年寄は朝が早い、とよく言われます。私は、もともと若い頃から血圧が高めだったからかもしれませんが　夜更かししても割と朝早くに自然に目が覚める性質でした。だから、目覚まし時計が鳴って目が覚めた経験は殆どありません。どうしても遅刻できないときは　念の為目覚ましをセットしますが、そのような日は緊張感があるからでしょう、何時もより更に早めに目が覚めてしまいました。大学時代に所属していたサークル（混声合唱団とオーケストラ）の合宿に参加した時も　私は夜一番遅くまで騒いでいて、それなのに起床時間よりも大分早めに目が覚めてしまいます。一人で黙っているのが辛くて、どうしても隣でまだぐっすりと眠っている友人たちを起こして話し相手にしていました。某一流家電メーーカーに勤めるＮ君は私と一番親しかったために最大の被害を受けていました。彼は低血圧気味の人だったので　朝寝ているところを起こしてもしばらくはボーっとしていて　まともに反応できません。そのボーっとしているリアクションが面白くて　布団を剥がしたり擽ったりして　楽しい合宿の一日は始まりました。サークルの合宿の目的は集中して練習することで　当然練習時間が多くてハードスケジュールでしたが　学生として参加している時には　ひたすらしんどくてその楽しさを殆ど実感できていませんでしたが、自分の好きな活動を気の合った友人たちに囲まれて集中できる凄く幸せな日々だったと　社会人になってからつくづく思いました。

　さて、話が変わりますが　夜寝ている間に排尿の為に目が覚めることは若い頃には皆無でした。所が40代後半から、夜中に必ず尿意を催して目が覚めてしまうようになりました。私も本格的にオッサンになってしまったのだと諦めていましたが、50歳を過ぎるとひどい日には2～3回排尿の為に目が覚めてしまい　ぐっすりと眠ることが出来なくなってしまいました。自分がまぎれもなく爺になったことを思い知らされたようで　かなりショックを受けました。大抵夜中の1～２時頃にまず目が覚めます。排尿してまた眠ると5～６時頃にもう一度尿意がこらえきれなくて目が覚めるようになりました。

　私の普段の朝のスケジュールとしては７時ごろに起床して　まず朝ぶろにゆっくりと入ります。7時半ごろからテレビを見ながらかんたんな朝食をとり　８時ごろから入院している子やホテルで預かっている子の面倒を見たり、トリミングする子のお迎えに出かけたりします。８時半には病院のシャッターをあげて仕事が始まります。現在は二回目の排尿に5～６時に目が覚めてしまうので　それからもう一度眠ると大抵寝過ごしてしまいます。仕方がないので結局６時前後から起きて活動を始めます。朝の一時間を何か有効に活用できればよいのですが結局は何となくダラダラしているうちに過ぎてしまい、結果として睡眠不足だけが残ります。

　お年寄りが朝早くから活動されるのは　多くの方の場合　眠り始める時間が割と早めだからかもしれませんが　私と同様の原因で仕方なく起きていらっしゃる方も少なからずいらっしゃると思います。今更どんなに努力しても若返らないのは分かっていますが　若いときには当たり前だったこと　即ち夜寝て朝までぐっすりと眠ることができたら　どんなにか幸せだろうと思う今日この頃です。