8月18日 本日は 城山三郎さんのお誕生日です

城山さんは 私が経済小説のジャンルを読むきっかけを作ってくださった 貴重な作家さんです。あまりどんな人生を歩んでこられたのか知らなかったので 今回ウィキペディアで調べてみましたら 最初は現名古屋工大に在籍されていて 理系学生であったために徴兵猶予の立場であったにもかかわらず 志願してあえて特攻部隊に入り 訓練中に終戦を迎えられたのだそうです。その愛国心と気骨には感服いたします。その後 今度は文系の現一橋大学を卒業されましたから 文系、理系両道に優れた能力を持っておられた非常に優秀な方だったみたいです。

最初に城山さんの作品として読んだのが「重役養成計画」でした。丁度 塩野義製薬でサラリーマンをしていたころでしたので 将来は重役を夢見ていたわけではありませんが ユーモアがちりばめられた楽しい小説でしたから 結構分厚い文庫本でしたが 一晩で一気に読み終えて すっかり城山さんのファンになってしまいました。その後「百戦百勝」や「素直な戦士たち」など 割とユーモアたっぷりの小説を 特に選んだわけではありませんが 読み進めました。

その後「官僚たちの夏」や 「価格破壊」「うまい話あり」など分かり易い作品に出合い 結構影響を受けました。一時期は 官僚に憧れたり 商売を始めることを夢見たりもしましたから。これらの作品は いずれも後にテレビドラマ化されましたから 分り易くて 誰にでも興味の湧くストーリーだったのだと思います。但し先に原作を読んでいると ドラマのキャストが 私のイメージとかけ離れていたりして 残念な気持ちで ドラマを見ていることが多かったように思います。但し「価格破壊」の 中内功さんやくを演じられた 山崎努さんだけは 私のイメージ通りでしたので 凄く楽しめました。

その後「乗っ取り」や「緊急重役会」「小説日本銀行」等などの経済小説を読み漁りましたが 私が株の売買やいわゆる投資そのものを恐ろしいもの 自分とは縁のない世界のものと考えるようになったのは これらの小説の影響を受けているからかもしれません。現在そこそこの現金を貯蓄していますが 銀行に定期預金で放り込んでいるだけです。勿論増やしてみたい気持ちはありますが それなりにリスクが発生するわけですから 増やしたければ地道に稼ぐ方が 簡単であり確実だと思うからです。

城山さんの作品は それほどたくさん読んだわけではありませんが お金の扱い方 と言うとても基本的であり 且つ非常に重要な面で 大きく影響を受けたのかもしれません。今どきの若い方には 投資が身近に感じられる商品が 結構出回っているみたいですから 実際に投資をかじってみるその前に 投資の面白さと恐ろしさを知るために 城山さんの小説を読んでみることをお勧めします。

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