ユーアイ動物病院では、インフォームド・コンセントについてどのような姿勢で取り組まれていますか?

大変ストレートな質問で、戸惑ってしまいますが、私なりのインフォームド・コンセントの解釈を再掲しますと「獣医師が飼い主さんに対して ペットの病気や 現在の状況、治療法等について、出来るだけ解り易く、正確な説明を十分にして、飼い主さんがペットの病気について理解、納得した上で、自らの意思で治療法を選択して病気からの回復に取り組む事」です。
この文章の主語は飼い主さんであることに気付かれましたか?要約すると「飼い主さんが、獣医師による丁寧で解り易い説明により、ペットの病気とその治療について理解して、自ら治療法を選択し回復に取り組む事」と、こんな表現が適当ではないでしょうか。
ですから、インフォームド・コンセントの主役は、飼い主さんであって、獣医師は飼い主さんがご自分のペットの病気やケガに対する治療に立ち向かう為の知識や判断材料を提供する立場だと考えております。その為に、口頭での表現だけではなくて、下手くそな絵を描いてみたり、症状等を箇条書きにしたり、治療手順をチャート化(図式化)してみたり、書物やインターネットから入手した写真(コピー)等を活用したりと、自分なりには少しでも解り易い説明の為に努力しているつもりです。ただ、それらが飼い主さんにとってどれ程お役に立っているかについては あんまり自信がありませんけれどね。
最後に申し上げたい事は、インフォームド・コンセントにおいて、獣医師の果たす役割も重要ですが、主役は飼い主さんですから、説明を聞いて理解したり記憶したり、頭の中で整理したりする為に少なからぬ努力も必要でしょうし、御自分で決断された治療法に対する責任も感じて頂きたいという事です。勿論、獣医師としての責任を回避しようとして申し上げているわけではなくて、ペットの治療というものは、獣医師と飼い主さんの共同作業だと思って、日々の診療活動に取り組んでおります。

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