今日、散歩の後犬の唇ににダニが寄生しているのを見つけましたが 本人は痛がりも痒がりもしていないようです。どうしてあげればよいでしょう?


これからの季節は、散歩に行くと草むら等にダニが待ち構えていて 主に体の前面に寄生する事は珍しくありません。ノミに比べて、吸血時に強烈な痒みは伴いませんが、大きな顎で一箇所にしっかりと喰らいつきますから 犬はそれなりの痛みを感じている場合も多いと思います。
産卵に十分な吸血を終えるとダニは犬の体から自然に放れますから、産卵を繰り返して増殖し 強烈な痒みやアレルギー性皮膚炎、サナダムシ等をもたらすノミに比べて 犬にそれほど迷惑な存在ではないように認識されている方も多いようです。
しかし、ダニは犬にバベシア症と言う恐ろしい病気をもたらす場合があります。バベシアとは、ダニの吸血時に犬の血液内に侵入する原虫で 赤血球内に住みつきその赤血球を次々に破壊しながら増殖していきますから、寄生された犬は貧血を起こして体力を低下させていきます。治療に少なくとも数ヶ月を要し、なかなか完治しにくい厄介な病気のひとつです。(ダニを媒介とする病気としては 他にヘバトゾーン症やライム病もありますが 別の機会に説明します)
ですから、ダニが寄生していることに気付かれたら 速やかに除去してあげましょう。ピンセット等で体全体をはさんで小さく揺らしながら 顎が残らないように注意して引き剥がしましょう。
予防的には、ノミ、ダニ駆除剤を予め投与する方法があり、当院でも必要に応じてお渡ししておりますが、正直に申し上げて、ノミに対しては非常に効果的であっても、ダニに対しては?がつく場合が多いように思います。ダニが犬に寄生して吸血するまでの短時間で殺ダニ効果が期待できる薬剤が今年から新発売されましたが、その効果と副作用について不明の点も多いので、現在の所あまりおすすめしていません。
従って、現在の所、ダニ対策としては、飼い主さんの経験から判断していただいて ダニに寄生されやすい場所へは近づかないように注意し、散歩から帰ったら顔面や胸等ダニが寄生しやすい部分を飼い主さんが手で確認してあげて、もし見つけたら速やかに除去する と言う消極的な方法が結局一番効果的であるように思われます。

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