雑種犬(11歳、雌、避妊手術済み、体重約5㎏)を飼っていますが、時々この子を抱っこした後で私の服に、魚の腐ったような匂いがつくことがあります。どうしてでしょうか?


普段はそのような匂いがしない、とのことですから恐らく肛門嚢(肛門の両脇にある匂い袋)の分泌液が 抱っこされていてお腹に力を入れたり肛門の付近を圧迫されたりして一時的に搾り出されて飼い主さんの洋服に付着したのではないかと思います。
この匂い袋には便にその犬独自の匂いを付着する為の液体が分泌、貯蔵されており、排便時に便と共に排出されます。ところが直腸に開口している匂い袋の出口に何かが詰まったりして分泌液がスムーズに排出されにくい状態になる事があり 分泌液が充満してくるとお腹に力を入れたり肛門の付近を圧迫されたり場合にした時に溢れ出る事になるのです。
更に匂い袋が充満してくると、排便後に肛門を地面にこすり付けたり舐めたりするようになります。加えて足の裏の肉球の部分を舐めたり噛んだりする事もあるようです。
この状態のまま放っておくと、やがて匂い袋が破裂して肛門の脇の皮膚に穴があいて 分泌液や膿が溢れ出してきます。
破裂してしまうと、もともと清潔とは言えない場所ですし、デリケートで消毒などの治療も嫌がる場合が多いですから、本人の苦痛と飼い主さんの労力は大きなものになってしまいます。
ですから、匂い袋に分泌液が貯まっているシグナル(魚の腐ったような匂い、肛門や足裏を痒がる仕草等)をみつけたら、とりあえず病院で絞ってもらいましょう。尚、当院では飼い主さんに絞り方をお教えしております。少し要領がありますがたいていの飼い主さんは御自分で絞れるようになられますから、是非お尋ねください。
匂い袋が再び貯まるまでの時間をよく質問されますが、非常に個人差があって、たまらない動物は一生貯まりませんし、早ければ一週間でも貯まる場合もありますから、よく観察してシグナルを見落とさないよう気をつけてあげてください。

よくあるご質問一覧