よくあるご質問

飼い主さんからよく受ける質問にお答えします。
※10年前に掲載した内容もあり、情報が古い場合もございます。お気付きの点がありましたらご指摘、ご指導ください。

狂牛病について


  • 「新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病で日本人も死亡」と言うニュースをみましたが、狂牛病とどの様な関連があり私達の生活とどの様に関わりがあるのでしょう?


    クロイツフェルト・ヤコブ病(以下ヤ病)は人間の病気ですから、私も関連ホームページを読んでの知識しかありませんが、解る範囲でお答えします。
    ヤ病の原因としては、家族性(つまり、遺伝で的なもの)、医原性(つまり治療に由来するもの)、弧発性(要するに関連不明)等があったようです。
    それに対して、狂牛病にかかった牛の危険部位(脳、脊髄など)を食べた可能性が高く他に強いて原因らしきものがない症例で、更に臨床症状に(1)比較的若年層で発生する(2)発症から死亡までの期間が長い(3)特異な脳波を認める(4)病変部に広くブリオンクラークを認める等の特徴が認められるものを新変異型ヤ病と呼ぶようです。
    あくまでも現段階では動物実験の結果などから、「狂牛病と関連する可能性が高くて、他の原因の可能性が低いヤ病」としか表現できないようです。
    死亡された日本人も、イギリスに危険な時期(狂牛病が発生して、特定部位の食用が禁じられるまでの期間)の滞在歴があり種しゅの条件が合致して新変異型ヤ病と認定されたのだと思います。
    ハンバーガーやソーセージ等のひき肉は危険性が高いが、ロースやもも肉等の塊肉は安全である、と言う説もあるそうですが、ヨーロッバでは肉のうまみを高めるために、塊肉に脳や脊髄を擦り付けて販売する場合もあるので全く心配ないわけではなさそうです。
    もし、何か個人的に思い当たる方は、対応してくれる公的機関がありますから、そちらへ問い合わせてください。


  • いずれアメリカから検査を受けていない牛肉が輸入されそうですが、本当に安全なのでしょうか?


    大変難しい問題で、安全か否かなんて正直に申し上げて私等には到底解りません。勿論興味のある問題ですから、新聞やテレビ、インターネット等で多少は情報を入手して自分なりに考えていることはありますから、その範囲であくまでも個人的な意見を述べさせて頂きます。
    ポイントは
    (1)日本で全頭検査を止めて、20ヶ月令までの牛は検査対象から外すこと
    (2)アメリカから同月令までの未検査の牛肉が輸入がいずれ再開されること
    の2つだと思います。
    (1)について考える前に、全頭検査について勘違いされている方が意外に多いみたいなので、少しその説明させて頂きます。全頭検査とは、病死又はと蓄場でと殺された全ての牛についてその脳の一部に異常ブリオン蛋白が存在するか否かを調べる検査です。生きている牛を検査するわけでも、私たちが実際に食べる肉を検査しているわけでもありません。そして、牛の年令が若くてもし狂牛病に罹っていても異常ブリオン蛋白の量が極めて少なければ陰性と判定する可能性があります。但し、その場合その牛を食用に用いても人間が被害を受ける現実的な危険性も又極めて低いと思います。
    つまり、全頭検査をすれば、狂牛病が100パーセント見つけられる訳ではない事と、そこでもし見逃されたとしても現実的には心配が無いと言う事です。
    だとすれば、ある一定の年令までの牛を検査の対象から外すことは間違いではないと思います。但し、ここで重要なのは生後20ヶ月に線引きをする事が適当かどうかだと思います。これまでに狂牛病と確認された最若令が21ヶ月だったから20ヶ月以下であれば検査不要と言うのは科学的根拠が乏しいけれど、どこかに基準を置かざるを得ないわけですから仕方がないのかもしれません。
    (2)についてはアメリカにおける月令の判断が非情に主観的であいまいな印象を持っているのは私だけではないと思います。ですから、アメリカからの外圧に負けて済し崩し的に輸入を再開するのではなくて国民が納得できるだけの交渉とその内容の十分な説明を小泉首相に期待しております。
    但し、小泉さんが頑張ろうと妥協しようといずれ輸入再開となれば私は時々牛丼を食べに行くでしょう。ですから、アメリカの牛肉を危険な食物とは認知していません。こんな事でご質問に対するお答えになっているのか自信がありませんが、最後は御自分で判断して決めてください。今の日本では、牛肉など食べなくても十分に豊かな食生活はおくれるでしょう。


  • 狂牛病とはどんな病気なのでしょう?


    詳しいことは、厚生省や保健所などのホームページをご覧頂ければよいと思いますが、「伝達性海綿状脳症の一種であるがその伝達因子は不明である」等と表現されてもなかなかピンとこないと思います。勿論、単純な病気ではないのでそんなに簡単には表現できませんが、私が自分なりに理解している範囲で説明させていただきます。
    狂牛病とは、牛海綿状脳症(BSE)とよばれ、1995年から約19万件発生していますが、その97パーセントはイギリスでアイルランド、ドイツ等のヨーロッパ諸国が数百等単位で続いており、日本では05年の2頭を含めて16頭が確認されています。
    感染経路について完全には解明されていませんが、異常プリオン蛋白(感染した牛の脳に特徴的にみられるスポンジ状に変性した蛋白質で、脳内に少量でも形成されると正常なブリオン蛋白をどんどん変性して増殖し病状を引き起こす)を肉骨粉等の形で摂取することが主な原因と考えられています。尚、この異常ブリオン蛋白は通常の加熱処理等で病原性を無くす事は出来ません。
    牛が感染すると数ヶ月から数年に及ぶ潜伏期間を経て発症し、神経過敏による攻撃性の増大や、逆に沈うつ状態、食欲減少による体重低下、異常姿勢、麻痺や起立不能へと病状が進行します。残念ながら現在の所、有効な治療法がみつかっておらず、数週から数ヶ月で100パーセント死亡する恐ろしい病気です。
    類似する病気には、ヤギやヒツジのスクレイピー、ミンクや猫の海綿状脳症、ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病等があります。
    尚狂犬病はウィルスによる伝染病ですから、症状などには類似するところもありますが、全く別の病気です。