三歳のプードルを飼っていますが、注射の時等 全然痛がりません(と言うか、殆ど気付きません)。最近、生後二ヶ月のポメラニアンも飼い始めたのですが、この子は初めての予防注射の時にすごく痛そうに鳴きました。年齢が若いからですか、それとも種類によって我慢強さにも違いがあるのですか?


ある程度は犬種によって 我慢強かったり 強くなかったり、度胸があったり無かったりと 特徴付けられる傾向はありますが、個体差もありますから一概にプードルが我慢強く、ポメラニアンが我慢強くないとは言えないと思います。只、ある程度自信を持ってお答えできる事は、犬にとって注射の針が正常な皮膚(ワクチン接種なら恐らく背中のどこか)に刺さっても 実質的な痛みは殆ど感じないだろうと言う事です。私がよく例え話にするのは、避妊や去勢の手術をした場合、腹部を数cm切開し縫合するわけですが、殆どの犬は麻酔からさめると 普通に歩き回ります。人間なら麻酔からさめると 恐らくかなりの苦痛を感じて、身体を起こすどころか寝返りを打つ事さえ相当に辛い思いをするでしょう。即ち、犬は人間に比べてある意味幸せな事ですが、痛みに対してかなり鈍感に出来ているわけです。
勿論 大げさに反応する犬は少なからずいますが、それは注射の痛みに対する反応と言うより、「自分の見えないところに何かされる」と言った必要以上の警戒心であったり、以前に背中の皮膚をつかまれた直後に嫌な経験(例えばすごく痛い思いをしたり、恐い思いをしたり、驚いたり)があると どうしても過敏に反応してしまうのでしょう。
年齢の違いによる痛みに対する感じ方に特に違いがあるとは思いませんが、年齢を重ねた犬の場合、過去の予防注射や怪我、病気の治療等を通じて、動物病院に入る事や診察台にのせられる事自体に恐怖心や嫌悪感を抱いているかもしれませんから、かえって幼くて経験や知恵のない子犬の方が、落ち着いていられるかもしれません。
結局、犬が予防注射のときに平然としていられるか否かは、種類や年齢にはあまり関わりなくて、犬が飼い主さんを尊敬し信頼しているか否かによると思います。基本的に犬という動物は依存心が強いので、自分が心から信頼している飼い主さんと一緒にいれば「何かあってもリーダーである飼い主さんが自分を守ってくれるだろう」と考えて落ち着き リラックスした状態でいられます。そんな状態で注射されても殆ど何も感じずにすむわけです。ところが、犬が飼い主さんを信頼していない場合、「自分で何とか対処しなければ」と考えるでしょう。だから緊張した状態で何をされるか解からない恐怖心と戦わねばなりませんから、些細な事にも大げさに反応してしまうのだと思います。ですから、飼い主さんが犬から尊敬される存在であるように心がけてください。尊敬されなければ、信頼もされないのは人間関係と同じだと思います。犬と接するときに、勿論遊ぶときには一緒に楽しい時間を過ごせば良いでしょうが、悪い事をしたりルールを守らなかったときには厳しく叱ってあげましょう。そして、その悪い事しないで辛抱できたり、ルールをきちんと守ったときには大げさな位に褒めてあげましょう。そのような経験をつむ事により、犬は飼い主さんを尊敬し信頼して自分のリーダーとして認知します。
人間関係でも同様ですが、相手に信頼されてリーダーと認められる為にはそれなりの努力が必要です。

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