アメリカンコッカー(7歳、雄、去勢済み)が、若い頃から患っている外耳炎が治らず困っています。耳の穴に生えている毛をこまめに抜くように病院から指示されましたので、犬用の毛抜きを用意して試してみましたが、嫌がって上手くいきません。上手に毛を抜く方法はありませんか?


コッカースパニエルは、耳が垂れていて 内側までびっしりと毛が生えていますから、耳の穴の風通しが悪くて、外耳炎等の耳の病気の多い犬種です。特に体質的に毛深い犬の場合、耳の穴の中まで毛が密集していたりして、適切な治療を施して一旦症状が無くなっても、直ぐに再発するケースは当院の患者さんにもいらっしゃいますので、正直なところ 私も手を焼いています。解決策と言うより、少しでも状態を改善する為の方策としては、とにかく耳の穴の換気をよくして、少しでも乾燥させるように努める事で、外耳炎の原因である細菌やカビの増殖しにくい環境を作ることです。具体的には、定期的に(治療中は出来れば週に一回位)耳の内側の毛を刈り込み、穴に生えている毛を除去する事です。耳の穴の毛の除去は健康な状態なら飼い主さんにも出来るかもしれませんが、治療の必要な状況では痛みを伴う為 嫌がって難しいでしょうから、無理をせず病院に任せましょう。そして、飼い主さんは毎日の点耳薬の効果的な投与に頑張りましょう。
以上の事をある程度継続されれば一旦は、外耳炎の症状(痒み、腫れ、耳垢による汚れ、匂い等)が、殆ど無くなると思います。とは言っても、耳の穴の奥の外耳炎を起こしていた細菌やカビを根絶やしに出来たわけではなくて、症状が現われない程度に減少させたに過ぎません。ですから、細菌やカビが増殖する条件さえ揃えば、いつでも再発する可能性はあります。ですから、一旦症状が治まっても、その状態を少しでも長く維持する為に毛の刈り込みと穴の毛の除去を定期的に行う事が望ましいと思います。毛を刈る間隔や毛抜きの使い方、犬の保定の仕方等 具体的な事は病院に相談してください。丁寧に指導して貰えない様なら、別の病院を探しましょう。きっと直ぐに見つかるでしょう。

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