うちの息子(小学校6年生)が「オウムを飼いたい」と言い出しました。オウムには人間にうつる「オウム病」があると聞いた事がありますが、飼育させても 大丈夫でしょうか?


まず知って頂きたい事は、「オウム病」の感染源となる鳥は、セキセイインコが最も多く ハト、十姉妹、オウム、カナリア、文長、九官鳥等 広範囲にわたる事です。
これらの鳥は「オウム病」に感染しても、殆ど無症状で過ごしますが、ストレス等で体力が低下すると、食欲、元気がなくなり、眼や口が粘液で汚れ、下痢、麻痺等を起こして死亡します。その粘液や下痢の中に大量のオウム病クラミジア(細菌より小さな微生物)が排出されます。ある程度時間が経過して粘液や糞が乾燥すると掃除する時等に飛散し吸入する事で人間に感染します。1~2週間の潜伏期を経て、高熱、咳、頭痛、倦怠感等に続いて肺炎を起こします。これらの経緯がインフルエンザ等によく似ている為、診断を誤り 適切な治療が遅れると、命に関わる場合もあります。

以上の事から、ペットとして鳥を飼う場合の注意点を整理しますと…
(1)鳥かごの清掃はこまめに隅々までする
(2)鳥と接触したらきちんと手を洗う
(3)鳥に口移しで餌を与えたりしない
(4)鳥が粘液で汚れ、下痢麻痺等の症状を呈して死亡し、それと前後して飼い主に風邪のような症状が現われた場合、医者に鳥の経過も報告する

人間が「オウム病」に感染しても、診断が正確につけば特効薬があり、治療は難しくありませんから、それ程恐ろしい病気ではありません。最低限の鳥を飼う為の知識と節度を持った接し方を心掛ければ、ペットを飼うことは、息子さんにとって得るものは大いにあると思いますので、是非前向きに考えてあげてください。

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