アパートで一人暮らしを始めますので、小鳥を飼いたいと思います。初めてですので どのような種類の鳥が飼い易いのか教えて下さい。


鳥類は、約9000種類に分類されますが、その食性即ちどんな物を主食とするかによって、タカ等の肉食、モズ等の昆虫食、ハチドリ等の蜜食,そしてオウム、スズメの仲間等の種子食に分かれます。一般的にペットとしては、餌を入手し易い種子食のオウム、スズメの仲間が代表的ですので、その主な種類について、簡単に説明します。(種子食と言っても、勿論自然界では、機会に恵まれれば肉や昆虫、果肉や野菜も食べています)幾らかでも参考になるとは思いますが、後は御自分で小鳥達と対面して、気に入った種類を選ばれればよいと思います。

<セキセイインコ> 体長20cm前後、体重30g前後
乾燥した地域が原産なので、飲水量が少なく、水浴びなどもあまり好まない。色彩が豊富であり、ヒトの言葉は教えるとよく覚えます。寒さ等環境の変化にも強く、丈夫なので飼い易い種類だと思います。但し咬む力が強いのでなるべく大人しい性格の子を選びましょう。

<ボタンインコ、コザクラインコ> 体長15cm前後、体重50g前後
陽気な性格で賑やかだが、その鳴き声は金属的でかなり大きいので近所迷惑になる場合もあるかもしれません。ヒトの言葉を覚えるのは得意ではありません。神経質な面があり、他の種類の鳥に対して攻撃的であったりするので 同じケージで複数の種類を飼う場合はおすすめ出来ません。メスは発情時には、飼い主に対してもかなり攻撃的になり、咬まれると流血の覚悟が必要です。雌雄の判別が外観上難しい種類です。

<オカメインコ> 体長35cm前後、体重90g前後
冠羽を持ち、驚いたり怒ったりすると立てます。神経質な面もありますが、温和でヒトにも慣れ易く、他の種類とも仲良く出来るので、割と飼い易い種類です。但し、甘えん坊の子が多いので、例えばさし餌からなかなか卒業出来なくて苦労するかもしれません。言葉は少しだけ覚えます。

<ブンチョウ> 体長14cm前後、体重25g前後
好奇心が強くて、ヒトにも慣れやすい性格だが、気の荒い面もあるので、高密度で飼うと頻繁にケンカをする事が多いので要注意。餌を食い散らかす事が多いので、部屋が汚れるかもしれません。外観上性別の判断が難しい種類です。

<ジュウシマツ> 体長12cm前後、15g前後
性格は穏やかで明るいので、賑やかに水浴びを楽しむ。身体は小さいが丈夫であり、繁殖も割りと簡単なので、飼い易い種類です。

<カナリア> 体長14cm前、体重20g前後
警戒心が強くて、ヒトに慣れにくい種類です。色彩が豊かで、姿も美しく、鳴き声も魅力的ですが、寒さ等の環境の変化に弱いので、細心の注意が必要である。繁殖も易しくないので、初心者には飼育は難しいかもしれません。小鳥は高い体温(41~43度)を維持する為に、つねに食べ続けなければなりません。(24時間以上絶食すると エネルギー不足で命に関わります)ですから、毎日の水や餌の交換が欠かせませんし、寒い日には保温する等の心配りも必要です。そして、身体がとても小さいので環境の変化の影響を受けやすく、些細な事が命に関わる事も少なくありませんから、常に細かい観察と気配りが必要です。
ですから、飼い主さんは それなりの勉強(例えば、餌の種類や与え方)と鳥篭等の環境を整える準備、そして数年に渡って毎日小まめに面倒を見る覚悟を持って小鳥を飼い始めて頂きたいと思います。
犬のように毎日のお散歩の必要は無いし、猫のように爪とぎやマーキングによる被害の心配はありませんが、餌の食べ散らかしや換羽により部屋がそれなりに汚れるでしょうし、数が多いと「鳴き声でご近所から苦情が来るかもしれない」位の事は想定しておきましょう。

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