5月5日 子供の日です

子供の日と言えば 私の憧れは鯉のぼりでした。私が中学生になってから現在の交野市の実家である庭付き一戸建てに引っ越しましたが それまでは香里団地の2DKに両親と妹と四人で暮らしていました。狭い団地住まいでしたから 勿論鯉のぼりとは全く縁のない生活でした。庭のある一戸建ての家に住んでいる友達の家にそれほど立派なものではなかったのかもしれませんが 庭に鯉のぼりが泳いでいるのを羨ましく思いながら眺めていました・

ようやく庭付きの一戸建てに引っ越しましたが すでに中学生になっていました。電車やバスに乗るのも子供料金ではなくて大人の料金が必要な年齢ですから いくら小学生の頃に憧れていたからと言って 鯉のぼりを買ってほしいとは言えませんでした。

それから子供の日と言えば柏餅ですが 餡子を包んだ餅を柏の葉っぱにくるんで蒸したものだと思います。我が家では別に子供の日に限った事ではなくて 近所の山に生えている名前は何というのかその頃から分かっていませんでしたがある植物の葉っぱに 餡子を包んだ餅をくるんで蒸したお菓子を母親が時々作ってくれていました.。母親は観光バスが休憩所にする位大きな和菓子屋の娘でしたので そのようなお菓子を時々作ってくれました。あまり人を褒めない父親が 正月の黒豆の炊き方は絶品であると珍しく褒めるぐらいに 煮豆の作り方も上手でした。

餅をくるむ葉っぱがなんという植物なのかは当時から分かりませんでしたが 関西には柏の木が自生していないのでサルトリイバラの葉っぱを一般的には代用されるのだそうです。写真を見てみると私が近所の山で摘んでいた葉っぱとはどうも違う種類のような気がします。柏の葉っぱのように一枚で餅をくるんでしまえるほど大きくないので何時も二枚重ねで餅をくるんでいました。香りが良くて 蒸しても型崩れしない丈夫な葉っぱでした。近所の山でちょっと笹の密集している辺りに生えていました。やぶ蚊に刺されながらその葉っぱを摘んで帰ると 母親がその葉っぱにくるんだ餅を作ってくれたのをよく覚えています。

柏餅と並んで子供の日のお菓子としてポピュラーなものに笹の葉にくるんだちまきがあります。ちまきは作るのに手間暇が余程かかるのか ソコソコ高い価格の割に美味しいとは思いません。あまったるい餅を笹に丁寧にくるむのは中国の故事で川に身を投げた詩人に供え物をするのに 龍に横取りされないために 丁寧に笹の葉でくるんだことに始まるのだそうです。私は甘ったるいだけのちまきよりも餡子をくるんである柏餅の方が好きです。昔は柏餅は関東、関西はちまきを食べるのが習慣だったそうですが 現在ではその区切りは殆ど無くなっているみたいです。

私には子供がいませんので 子供の日と言われてもあまりピンときませんが 子供さんのおられるご家庭では 子供の日にちなんで何か特別な出来事があるのでしょうか。私が子供の頃には 確か武者人形や兜が飾ってあったように思いますが 今でもそのようなものを飾る習慣は残っているのでしょうか。今ではゴールデンウィークを構成する祝日の一日にすぎなくなっているような気がします。ニュースでも子供の日だからと言ってそれにちなんだ法幢は殆ど目につきませんでした。

昔はもっとその祝日の謂れにちなんだ行事やそれらの報道があったように思いますが だんだん国民の関心が薄れてしまってきているようでちょっと寂しい気がします。月曜日に祝日が来て連休になるように年によって日にちのずれる祝日まであるようになりましたから その祝日の意味合いを考えましょう なんていう意見自体が古臭いのかもしれません。うちは祝日は基本的に病院の仕事をしていますので 尚更祝日に対する興味も関心も湧きません。でもなんだか寂しい気持ちになりますから 病院を廃業して毎日が日曜日の身分になったら 祝日の謂れや故事に拘った過ごし方をするように心掛けてみようと思っています。

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