Dr.喜作のブログ

2014年3月 の記事一覧

  • 3月30日  本日 アニメ「巨人の星」の放送が始まりました

    梶原一騎原作川崎のぼる作画の少年マガジンに連載されていた漫画がアニメ化されてのテレビ放送が本日始まりました。私はこのブログで度々書きましたが巨人が大嫌いです。けれども不思議にこのアニメは抵抗なく受け入れられました。私は少年漫画など一冊も買ったことがありません。勿論興味がなかったわけではありませんけれど 私の小学生の頃は一冊百円もしなかったと思いますが とても少ない小遣いをはたいて自分で毎週買おうとは思いませんでした。 友人の読み終わったものを借りて 読むぐらいで我慢していました。

    「巨人の星」がアニメ化されるのはそれなりに前宣伝が十分だったからかもしれませんが 土曜日の七時からという子供が一番見やすい時間帯であったのもあり、私は第一回放送から見始めました。最初は主人公の星飛雄馬が中学生だったから 特に巨人嫌いの私でも抵抗がなかったのかもしれません。土曜日の夜は七時少し前から テレビの前に陣取りチャンネルをあわせて始まるのを待ちました。直前に必ず入る万代百貨店のコマーシャルは非常にインパクトがあり今でもよく覚えています。

    私は野球に興味がわきルールを覚えたのが友達よりも少し遅くて小学校の三年生ぐらいでした。普通は大阪に住んでいたら阪神ファンになるところですがクラスの大嫌いな奴が熱烈なな阪神ファンだったので気がすすまず たまたまプロ野球に興味を持ち始めた頃に ドラゴンズがジャイアンツに三連勝したので 大嫌いなジャイアンツを叩きのめしてくれた球団だったからファンになりました。

    そんなことでとにかく巨人が大嫌いな私としては主人公の星飛雄馬が巨人に入団した辺りから 案の定このアニメに対する興味が薄れてきました。それに私は現実にありえない魔球の類が大嫌いで 大リーグボール一号が出てきたところから興醒めして引いてしまいました。

    私が一番好きな野球漫画はちばあきおの「キャプテン」です。ごく普通の公立中学の野球部が舞台とした素朴な野球漫画です。弱小野球部が名門青葉学院とごく短期間で互角に戦えるようになってしまうのは非現実的ですが まあ野球漫画のロマンと言える範囲内でしょう。ただ一つだけ納得がいかなかったのは たかが中学野球の試合が全国大会でもないのに テレビ中継されている事です。よしんばテレビで放送されていたとしても興味を持って観る人はいないでしょう。

    歴代のキャプテンの中では丸井が親近感が持てて一番好きでした。イガラシは日本人なのに何故カタカナ表記されていたのかがちょっと不思議でした。最後の近藤がキャプテンになりまだまだ続きそうな展開だと思っていたら突然終わってしまって凄く残念でした。しばらくして続編にあたる「プレイボール」が始まりとても嬉しかったです。高校野球を舞台にしたストーリーでしたが続編としては素晴らしく出来が良かったと思います。

    ちばあきおさんは ちばてつやさんの弟さんで ストーリーに不自然な所が殆ど無くて大好きな漫画家さんでしたが ボクシングを題材とした「チャンプ」の執筆中に41歳の若さで自らの命を断たれました。漫画家として凄く才能がありファンも沢山いたのになぜ自殺されたのかさっぱりわかりません。執筆中だった「チャンプ)もすごく面白くて今後の展開にワクワクしていたら 残念なニュースが入りとてもとても悲しかったです。

    「キャプテン」に続いて好きなのが「ドカベン」でした。たまに現実的でない展開があり首をひねりましたが まあ少年漫画なのだから許される範囲内なのかもしれません。続編的な「大甲子園」は時系列を無視していろんな野球漫画の主人公を大集合させていましたが その矛盾点が気に入りませんでした。

    「巨人の星」の続編や「ドカベン」のプロ野球編はあまりにとってつけた感が強くてオリジナルが素晴らしかっただけに ない方が良かったと思います。久しぶりに野球漫画の事を思い出したので 漫画喫茶にでも行って ジックリと読み直してみようかという気になりました。やっぱり漫画は大好きです。いい年をして恥ずかしいけれど面白いものはやっぱりいくつになっても面白いと思います。

     

  • 3月29日  本日はかの有名な「八百屋お七」の命日なのだそうです

    八百屋お七については井原西鶴の「好色五人女」等に取り上げられてから有名になりいろんな芝居や歌舞伎、文楽にまで取り上げられていますので 超有名人ですが 実在の人物であると言われています。凄く有名なお話ですが 天和の大火で自宅を焼け出されたお七が正仙院という寺で避難生活をするうちにその寺の寺小姓と恋に落ちます。やがて家は建て直されて普段の生活の戻りますが お七が寺小姓にまた会いたくて自分の家に火をつけるという事件を起こします。結局はボヤ程度の事でおさまったのですが 放火は大罪で火あぶりの刑に処せられたのが本日なのだそうです。

    火をつけたのが自宅であり、浅はかな考えによる軽率な行動であり、結果はボヤ程度で被害も小さくて 勿論初犯ですから 何も極刑に処することもないようにも思いますが とにかく放火は一番の大罪であった時代なので 致し方のなかったことなのかもしれません。現代なら週刊誌やワイドショーで散々取り上げられるような事件かもしれませんが 当時はそのようなマスメディアがなかったのでその事件自体はそれほど世間を騒がせませんでした。

    ただその事件のドラマティックさを井原西鶴が注目して 自分の作品に取り上げたことで 凄く有名になり 後に歌舞伎や浄瑠璃、落語にまで取り上げられて、忠臣蔵みたいに世間で知らない人はいないぐらいの有名な話に当時からなってしまいました。女の浅知恵と言えばそれまでかもしれませんが そこまで思いつめられたのですから 男冥利に尽きる話なのかもしれません。

    私は歌舞伎は敷居と料金が高くて 見たこともありませんしそれほど興味もありません。文楽は高校の課外授業で一度だけ見学したことがありますが 実際に接してみてもやはり殆ど興味が湧きませんでした。以前に橋下さんが文楽について自分が全然見識もなければ興味もないものでその予算を削るの削らないのでもめていましたが 結局どのような決着がついたのでしょう。私も文楽自体に興味が殆ど無いのでその結末までは確認していません。

    人形浄瑠璃については四百年以上の歴史がある由緒正しき日本の伝統文化であることぐらいしか知りませんが これまで長年にわたって受け継がれてきたのにはそれなりの存在意義があり 大切に思うファンが少なからずいらっしゃるからだろうと思います。橋下さんが知事だった時か市長になってからかも覚えていませんが 自分が興味がないからという一方的な理由でその予算を削るのは許されることではないと思います。

    誰にでもすごく興味を持っているジャンルが一つや二つはあるとおもいます。例えば音楽でもクラシックが好きな方もいらっしゃれば私には全く不可解ですが現代音楽に陶酔される方もおられると思います。ハードロックしか聞きたくない方もいらっしゃれば耳に優しいイージーリスニングに心癒される方も少なくないでしょう。クラシック音楽の中でもオペラや合唱など人の歌声が大好きな方もおられれば ピアノだけにしか興味のない方もいるかもしれません。

    読書の好きな方でもいろいろなジャンルがあります。純文学がお好みの方もいらっしゃれば ミステリーやSFにしか興味のない方もいるでしょう。純文学でも芥川賞を受賞するような現代文学が好きな方もいらっしゃれば シェイクスピアの様な古典にロマンを感じられる方もいるはずです。

    人の好みや興味は千差万別ですから 自分が興味があるかないかだけで政治的な判断を下すのは明らかな間違いだと思います。私は「従軍慰安婦」についての発言などでは 橋下さんを支持してきましたがこの文楽の予算についての問題が話題になった時には凄くがっかりしたのを覚えています。

    私も 正直年寄になってきたのを自覚し始めていますので 一念発起して 歌舞伎や人形浄瑠璃などの日本の古典芸能に興味を持ってみようかと思っていますが この歳になると新しい事に対する吸収力も低下しているのでなかなか難しそうです。でも新しい事にチャレンジすることで脳も若返ると思いますので頑張ってみます。

  • 3月28日 呆れた人間の医者のネットワーク

    昨日のブログに書きましたように 父親をとても交野病院にかからせておくのが心配で 朝一番で私のかかっている枚方公債病院へ連れて行きました。紹介状がなくても診てもらえることは確認してありましたが どのような扱いを受けるのか見当もつかず不安はありましたが 取り敢えずこれまでの状況を正直に打ち明けて診察を希望すれば 普通に診察してもらえるのだと思っておりました。

    朝の受付が始まるのが八時半からで八時には送り届けましたから少なくとも午前中で診察を終わって帰りはバスと電車で自力で帰ってもらう予定でした。昼過ぎに私も自分の仕事を終えて父親に電話で連絡を取りました。十二時を結構まわっていたのにまだ検査を受けている途中だという事でした。そして、私が診てもらっている春名先生がたまたま外来担当だったので直接話が出来たのだけれど 結論を言うと公済病院では父親の診察をすることは出来ないのだそうです。診察できないのに何故遅くまでかかって検査をしているのかもよく理解できませんが 病院同士のネットワークがあり そのしがらみが結構強いものらしくて 残念ながら交野病院へまた通う事をすすめられたのだそうです。父親からの又聞きなので 確実ないきさつは分かりませんが どうもそのような結論なのだそうです。

    今度自分の診察がゴールデンウィーク明けにありますのでその時に詳しい話は聞こうと思いますが結局人間の場合、自分がみてもらいたい病院で診察を受けられないようなシステムになっているみたいなのです。全く納得がいきませんが 世の中のルールには従わざるを得ないのかもしれません。少なくとも動物病院では考えられないことです。

    驚きましたが午後から交野病院で検査をうける予約をしてあったので 公済病院まで父親を迎えに行き 交野病院まで送り届けました。父親も朝早くに家を出て 食事も満足に取れていないそうなので交野病院の近くの食べ物屋さんで下して昼食をとってもらう事になりました。不意に意識をなくして二日後に一日駆けずり回って 体にどれだけ負担がかかったのか心配ですがまあ本人がケロッとしていますのでそれほど心配しなければならない状況ではないのかもしれませんが 結局はどのような原因でそのような事態になったのかさっぱり分からない状況では 不安が募ります。

    私なんかがここでボヤいても 何の解決にも繋がらないのかもしれませんが 自分のかかりたい病院で納得のいく診察を受けられるようなシステムを作ってほしいものです。これ以上書くとまた私の血圧が上がってしまうのかもしれませんので今日はこの辺で終わりにします。

  • 3月27日  父親が救急車で運ばれて入院しました

    昨夜のことですが 夜の八時半ごろに電話が入り 父親からで今救急車で病院に運ばれている最中だという事でした。かなり周囲がバタバタしている様子で 詳しいことは分らないんですが 交野病院に入信するのでとりあえず来てくれとの事でした。私はお粗面御晩御飯を食べている最中でしたが とりあえず奥様に連絡を取り一緒に交野病院へ出かけました。いざとなったら私よりも奥様がいらっしゃる方が数倍役に立つと思ったからです。

    病院に駆けつけると 父親は点滴室にいるという事なので 案内されてその部屋に入ると 父親はケロッとした顔で座っていました。どういうことが起こったのか事情を尋ねると 食後のお茶を入れようと リビングから台所に移動したところまでは覚えているのだけれどその後のしばらくの記憶がなくて 数分後に台所の床にた取れているところで意識が戻ったのだそうです。こんなことが起こったのは初めてなのだそうですが 親父はのんびりしすぎているのかもうボケが始まりかけているのか知らないけれど そのままお茶お入れてリビングに戻りテレビを見始めたのだそうです。

    丁度その時に父親の中学の時の同級生から電話がかかってきて 実は今しがたこんなことがあったのだとその人に話したのだそうです。同級生ですから当然同い年、即ち88歳です。その方にも最近タマタマなのでしょうが似たような体験をされたみたいで すぐに救急車で運ばれて数日検査のために入院されたのだそうです。その友人から言われて 仕方なしに救急時に一人暮らしの老人の面倒をみてくれる施設 正しい名前は忘れましたがに電話をしたのだそうです。その施設から救急車が手配されて その救急車に乗り込んだところで私に電話をかけてきたのでした。

    私が駆け付けた時には脳波と心電図の検査を受けて 椅子に腰かけていました。当直医は外科の医師で当然心臓や脳の異状などについて解かるはずもなく通り一遍の検査をこなしただけのようでした。本人はケロッとしているのですぐに家に帰りたがったし 当直医も下手に病院にいて緊急事態になられるのが面倒だからか退院を勧めました。入院室は個室が開いておらず大部屋に入院することになりそうなので猶更父親は帰りたがりましたが 明日もう一度検査のために来院するように言われるとまた来院して何時間も待たされることを面倒がりましたので そのまま入院させることにしました。ただ、明日の朝の薬が必要なので私が実家に薬と当面必要そうなサンダルだけ取りに帰りました。

    そして本日午前中に病院から電話があり三時に話があるので来院するように言われました。こちらの都合も聞かずに一方的な言い方にむかつきましたが まあその時間なら空いていたので訪ねていく約束をしました。早目についたので 病室を訪ねて父親にその後の経過をききましたが 午前中にいくつかの検査を受けたそうで その結果も含めてこれから話をするらしいとのことで約束の時間が来るのを待ちました。

    三時になり看護婦が迎えに来て案内されたところがまず驚きました。ナースステーションの出入り口の所にいすが置かれていて そこに座らされました。なんでこんな落ち着かない場所で説明を受けねばならないのか 訳が分かりませんがまあこの病院の流儀なら従わなければならないのでしょう。それから、話を聞き始めましたが 私が呆れてブチ切れるまでにかなり自制心を働かせて10分は辛抱しました。

    父親の主治医であるその医者から話されたのは 昨夜のような状況になったこの年齢の老人の場合の一般論的な理由の羅列だけでした。私は獣医師であり 父親が若いころから高血圧や心房細動を抱えて暮らしていることはよく知っています。情けない話ですが私はまだ五十代にも拘らず 父親とほぼ同じ病気を抱えていますから その病気に対する知識はそれなりに豊かだと思います。

    その私が一生懸命に話を聞いても その医者が私の父親に対してどのような診断を下したのかさっぱり解かりませんでした。かなりたくさん挙げた原因のうちで可能性の低そうなものについてそのような原因は考えにくいのではないかというと いやいや最近この原因は増えている傾向にあります、と答えるし だったらこの原因の可能性が高いのではないかと言えば この年齢では一般的にその可能性は低いと思いますと答えます。

    こちらは一般論の話が聞きたくてわざわざ仕事中に出かけて来ているわけではありません。あくまでうちの父親の昨夜起こったことに対する主治医としての診断を聞きたいのでその旨を伝えたが その医者はあくまで一般論でしか答えません。非常にむかついたので私は日ごろから人よりも声が大きい方ですが 猶更声のトーンが上がってしまいました。私がどうしてそのような態度を取られなければならないのかと その医者が言うので こちらの質問に対して何一つ納得のいく回答をしてないからだと答えると黙ってしまって返答をしなくなってしまいました。

    診断を下すのに判断材料が少なすぎて 診断を下せない、即ち昨夜父親に起こった異状の原因が分からないのなら 正直にそのように答えてくれれば それなりに誠意を感じられるのですが 分からないと答えるのは己のプライドが許さないのか あくまでのらりくらりと逃げ口上ばかりを続けるのです。

    私のかかっている枚方公済病院の春名先生という方は 物静かで優しい先生ですが こちらの質問に対して たとえそれがポイントの外れたあまり意味のない質問であっても 私がそのような質問を思いついた私の気持ちまで推し測ってくださって 丁寧に分かりやすく私が納得のいく回答をして頂けます。父親の主治医とは医学的な見識も 患者に対する誠意ある対応もあまりにレベルが違い過ぎて驚いてしまいます。

    人間の医者というのは普段偉そうにふんぞり返って 小難しい医学用語をそれらしく並べておけば 患者は恐れ入って 有難がるものだとでも思っている輩が多いのかもしれません。私は昔塩野義製薬に勤めていたのでそのような類の医者は直ぐに分かります。結局うかつな診断を下すと もしその診断が間違っていた時に責任を問われるので あくまで一般論しか答えようとしないのです。私があまり大きな声で話すので いつの間にかその病院の患者担当のマネージャーみたいな役職の人が二人やってきて 話を聞きたいのでと面談室か何かの部屋に連れて行かれました。

    私がどういう理由で腹を立て 大きな声を出しているのか説明すると どっちみち苦情処理係みたいな役割の人間ですから お説ごもっともみたいな 誠意を感じられない対応をされました。私は大切な父親をこんな無責任な病院にかからせておくことがとてもできないと思い、自分のかかっている枚方公済病院に連れて行くつもりになっていましたので 適当にお茶を濁して とっとと病院を後にしました。

    公済病院の場合 循環器内科の優秀なドクターが9人も在籍していて 24時間体制で救急時の対応も可能な病院であり、実家から交野病院よりもかなり距離的には遠いのですが もし、心臓や脳に異状をきたして救急車で運ばれるのなら 交野病院では全く役にたちません。普段からのかかりつけの病院を交野病院から枚方公済病院に変更するように父親を説得しました。距離が遠い分面倒だけれども 通院するのは多くとも月に一回ですから 送迎は私が引き受けることにしました。

    取り敢えず明日の朝一で父親を公済病院へ連れて行くことにしました。人間の病院の場合医療ネットワークが確立されているのでいきなり訪ねて行っても診察してもらえるのか不安はありますが まあ事情を話せば何とか診てもらえると思います。今日は久しぶりにかっかとしてさぞ血圧も上がったことと思いますので 今夜は早めに休もうと思います。皆さん お休みなさい。

     

  • 3月26日 せっかくの休診日が雨だったので 仕事をしました

    偉そうに仕事と言っても普段からサボっていてかなりたまっていた新規カルテのコンピューターへの入力です。本来なら来院されたその日に済ませておくべき仕事ですが 私は勤勉でないのでなかなか思い通りに仕事が進みません。今年になってから すぐに確定申告の準備に取りかっかたし、それが終わると楽しみな旅行の準備に夢中になり 帰ってからしばらくは旅行で遊び呆けたので 仕事をする気になれず 現在に至っています。

    奥様は毎日トリミングの仕事が入りますから朝から晩までずっと立ちっぱなしでお仕事に励まれます。私はというと患者さんがいらっしゃるときには勿論一生懸命に仕事を頑張りますが、残念ながらうちの病院はそれほどたくさんの患者さんがお越しいただけません。それで暇な時間が結構あります。まじめで勤勉な方なら その時間を有効に活用してカルテや伝票の整理をなさるのだと思います。所が私は怠け者ですから時間があればインターネットの無料ゲームにうつつを抜かし、大好きな乃木坂46の映像を繰り返しみてダラダラと過ごしてしまいます。奥様も最初のうちはサボらずに仕事をするなり 獣医師としての勉強に頑張って励むことを勧めておられましたが 今では私が注意しても効かないので 呆れて無視しておられます。

    正直なところ 若いころには新しい薬や治療法に興味津々でその類を紹介した文献には飛びついて読んで勉強しました。新しい薬や治療法には勿論それなりのメリットがあるから紹介されていますが 薬は必ず意外な副作用を抱えていますし 新しい治療法にも思わぬ落とし穴が待ち構えていたりしますから、新しいものに飛びつけば必ずしも患者さんにとってプラスになることばかりでもないことを何度が経験すると 新しい知識に対する吸収意欲が低下してしまいました。

    勿論こんなことは私の不勉強の正当な言い訳にならないことは 重々承知していますが 年を取るにつれて 徐々に新しいことを吸収することが億劫になってくることは お年を召した方なら誰でも解かっていただけると思います。私は何度か申し上げたように二回大学生活を送りました。二十歳前後と三十歳前後です。大学には勿論卒業するために必要な単位を取得するのに試験があります。大学生の勉強は基本的に一夜漬けでした。勿論優秀な成績を収めておられる方々は 日頃から精進されているのでしょうが 大半の学生は総じて一夜漬けの勉強でその場その場を綱渡りのように乗り切っていたのだと思います。

    一つ目の大学に通っていた二十歳前後のころには 勿論過去数年の問題を集めて分析し 今年の試験問題を予測して それなりに準備をして試験に臨めば大抵その準備の範囲内で 対処できて成績の良し悪しは別とすれば最低限合格ラインの得点は獲得できていました。所が二回目の大学生活でも同じ姿勢で試験に臨んだつもりですが 三十前後になるとやはり二十歳前後のころに比べて 瞬間的な記憶力や 一瞬消え失せた知識をもう一度手繰り寄せる腕力が明らかに衰えているのです。試験の始まる時には覚えていたことが90分の試験時間の最後の頃になると 幻のように消え去ってしまうのです。若いころならその幻をもう一度蘇らせることができたのに 年を重ねた分脳の瞬発力が失われていてうまく対処できなくて かなりの頻度で一度の試験では合格ラインに到達できず再試験を受けていました。

    お恥ずかしい話ですが今はもう五十代半ばを過ぎて 今更新しい知識を身に着けても それを実際の診療にうまくいかせる自信がありません。実際の臨床の場は生き物であり、なかなか教科書と全く同じシチュエーションには巡り会えません。その場その場で状況に応じてその知識を応用して活用せねばならないのです。年を取ってくるとその柔軟な応用力が衰えてくることは 誰しも経験されていると思いますがもし思い当たられない方は 50メートルでいいから全力疾走をされてみたら実感できます。

    三十代の方はまだまだ十代と同じように全力疾走をできると思っておられるかもしれませんが 殆どの方は自分の衰えに驚かれると思います。まずその場でタイムを見てがっかりされるかもしれませんが、呼吸や脈拍が正常にもどるまでにかかる時間にも驚かされるでしょう。そして、翌日から数日にわたって続く筋肉痛や関節痛でじっくりと自分の衰えを痛感されることと思います。運動能力の話をしましたが 脳の働きも同様に残念ながら年とともに 確実に衰えていくのです。

    私が塩野義製薬に勤めていたころに 心臓に作用する薬でかなり画期的な新薬が発売されました。その薬の知識を十分にドクターに理解してもらえるように最大限の努力をしました。ドクターもその薬の有用性はそれなりに理解してくれたはずでした。心停止した場合等に有効な薬で大学病院などではそれなりに活躍の場があるので 発売されてすぐに売れることを期待していました。所が、その薬の有用性は十分に理解してくれているはずのドクターが いざその薬の出番になると何故かその薬を処方してくれませんでした。心停止した緊急事態になると どうしても今まで使用していた薬を選択されてしまうのです。

    心停止状態という緊急事態に新しい薬を使うのはその有用性を頭で理解していてもなかなか難しいのはしょうがないことかもしれません。それと同様に私が今から新しい知識を吸収して新しい治療法を試してみることも結構勇気がいり難しいことであることをご理解ください。勿論だからと言って新しい知識に対して拒絶しているわけではありませんが どうしても柔軟な応用力にかけてくるのは致し方のないことかもしれません。勿論年を重ねている分若い方にはない十分な経験と落ち着いた姿勢で対処できる長所もあるのです。

    なんだかこれ以上書いても言い訳にしかならないような気がするので本日はここら当たりで終わりにしようと思います。

  • 3月25日  増税前の駆け込み患者さんが結構いらっしゃいます

    四月になると消費税が三パーセント上がります。世の中増税前の駆け込み需要がかなりあるそうですが 当院の患者さんも例年なら四月になってから来院される方がいつもよりも少し早めに来院された方が何人かいらっしゃいました。一万円で三百円高くつくわけですが私にはその為に早めに行動される方の気持ちがあまりピンときません。

    そんな事よりも 病院のお会計をするときに十円未満の端数が出ることの方が気になります。十円未満の端数は切り捨ててしまおうとは思っていますが これまでは例えば診察料、注射料などその項目ごとに消費税を含んだ料金で表記してきましたが これからは消費税を含まない料金で合計を算出して その金額に対して8%の消費税を算出してその合計金額を頂戴することにした方が計算間違いが少なくなりそうなので伝票の記入のやり方を変更しようと思います。慣れないうちは 相当に戸惑いそうですが 慣れていかなければしょうがないでしょう。

    消費税を上げることは お国の為致し方のない事なのかもしれませんが 中途半端に短期間だけ8%という中途半端な税率にされることが甚だ迷惑です。いずれ10%にあげるにしても一旦8%という段階を設けることにより国会議員のメンツが立つのかもしれませんが 議員のメンツの為に結局は迷惑をこうむるのはわれわれ庶民です。やっと8%の税率に慣れた頃に10%にまた増税されるのですからたまったもんじゃありません。

    最近スーパーなどの値段が税抜の価格で表示されるようになりました。5%から8%に税率が上がるので対応しやすくするためなのかもしれませんが よく価格を吟味すると これまでよりも税抜の分5%安くなっていなければならないのに中には殆ど表示価格が変わっていないものがあります。こういうのは増税のどさくさに紛れたチャッカリ値上げで非常に腹が立ちます。増税されただけでムカついている庶民の気持ちをあまり逆なですると 自分で自分の首を絞めかねない行為だと思います。

    相変わらず尻の穴の小さな話ですが ガソリンはガソリン税なども上がるのでリッター5円以上の値上げになりそうです。そうでなくても円安の影響などで高止まり傾向で不愉快なのにさらに値上がりすると結局は車で出かける機会が減り その分お金を使う機会が減り、とどのつまり景気が下向きそうで心配です。アベノミクスの影響で給料が上昇していると言っているのは安倍ちゃんだけで 国民は誰もそんな事は感じていません。いい加減自分の思い上がりに気付いて 今まで偉そうな態度を取って御免なさいと謝ってほしいものです。

    世間一般に駆け込み需要があった分四月になって売り上げ低迷がしばらく続くのは必定だと思いますので その落ち込みに気分まで落ち込まないで やっと暖かく春めいてきましたから 明るくパーッと行きましょう。

  • 3月24日  本日はタケホープの誕生日だそうです

    私はブログのネタが思いつかに時には いつも「今日は何の日カレンダー」を見てネタ探しをするのですが本日生まれの人がズラーっと並んでいる中に カタカナで懐かしい名前を見つけました。「タケホープ」です。今はもう忘れ去られているのかもしれませんが競馬界の怪物といわれたあの「ハイセイコー」のライバルです。人気ではハイセイコーに及びませんでしたがダービーと菊花賞の二冠を制していますから 実力的には優るとも劣らないものがあったと思います。私はそもそもほとんど競馬には興味がなくて馬券の一枚も買ったことはありません。ただその時に話題になった馬に勝手に肩入れして応援して勝ったら喜び、負ければ悔しがる程度にしか競馬を知りません。

    私は性格的にかなり屈折しているのかもしれませんが 基本的に一番人気の一番強そうなものには 全く興味がありません。どちらかというとその敵役というか 二番手に位置していて普段は主役に善戦しては敗れる役どころが好きです。だから子供の頃から自民党やジャイアンツ、そして前田敦子が大嫌いでした。

    選挙には殆どサボらずに投票に行っていますが自民党の候補者にだけは一度も投票したことがありません。ジャイアンツの球団もその選手も大嫌いで これまでにドラゴンズがジャイアンツの V10を阻止した翌年、カープが初優勝しますがジャイアンツ対カープの最終戦でカープが勝てば優勝が決まってしまう試合で生まれて初めてジャイアンツを応援しました。勿論ドラゴンズが二位で肉薄していたからです。後にも先にもジャイアンツを応援したのはその試合だけですが せっかく応援したにも拘らずあっさりと負けてしまい余計に嫌いになりました。

    私がまだAKBが好きだったころの話ですが 総選挙で一位になりさも当然そうな顔をしている前田敦子が大嫌いで、二番手の大島優子を応援していました。第三回目の総選挙で前田敦子に敗れて二位に落ちてはらわたが煮えくり返っているであろうにステージ上では笑顔を絶やさずに気丈に振る舞い ステージを降りてからやっとマリコ様に抱きしめられて号泣する大島優子が大好きになりました。まあ、それでも大島優子は私にはメジャーすぎてファンにはなれずに 結局未だにベストテン入りできない横山由依ちゃんを好きになってしまいましたけれど。

    話を元に戻しますが 競馬馬で初めて一生懸命に応援したのは中学生の頃のタニノムーティエです。ライバルのアローエクスプレスに人気の面ではいつも及びませんでした。でもさつき賞、ダービーと勝って三冠馬を目指して臨んだ菊花賞ではそのレース前に屈腱炎とともに競走馬にとっては致命的な病気喘鳴症にかかり 絶望視されながらも五番人気に押されて出走し結局は十一着と敗れましたが 応援しがいのある馬でした。ダービーでタニノムーティエと死闘を演じたダテテンリュウが勝ったので余計に印象に残るレースとなりました。

    その他に印象に残っている馬にはタマモクロスがいます。地方競馬から成り上がった同じあし毛のオグリキャップという超人気馬と活躍の時代が被ったために印象にはあまり残っていないのかもしれませんが ライバルのオグリキャップと三戦して二勝一敗は素晴らしい成績だと思います。

    どうも私の一番人気嫌いで二番手を応援してしまうのはほんの小さな子供の頃からみたいです。巨人、大鵬、卵焼きと女子供の好きなものの例えにすらなった大鵬もやはり強すぎて好きにはなれず 敵役の柏戸ばかりを応援していました。勿論巨人はプロ野球に殆ど興味のない頃から大嫌いでした。卵焼きだけは大好きで やはりお弁当に卵焼きは必須うアイテムだと思います。自分で作るとみりんや砂糖を入れるので関東風の結構甘ったるい卵焼きを作りますが 糖分を入れると焦げやすくなるので敢えて難しい卵焼きにチャレンジしたくて 甘みを加えていたのかもしれません。

    本日のブログは話があっちこっちに脱線しまくっていますのでこの辺りで終わりにしておきます。まとまりのない文章ですいません。

  • 3月23日  三連休の最終日でホテルで預かった子が一斉に帰りました

    気温的にはなかなか暖かくなりませんが 大学生や小中高の卒業生はもう春休みで旅行に出かけられた方が多かったみたいで お正月以来ペットホテルで病院は満室になり とても賑やかでした。それが本日一斉にお迎えに来られて皆元気に帰っていきましたが 急に病院が静かになり なんだか寂しい気持ちになりました。ペットホテルというのは基本的に元気で健康な子を預かって もちろん元気で健康な状態でお返ししなければなりませんから それなりに結構気を使いますが 人懐っこい子で小型犬の場合は病院が暇なときには受付や医局の床を走り回っています。大きな犬になるとどうしても病院の備品などに被害が出るので 朝夕のお散歩タイムに運動場に出してあげるだけになりますが まあしょうがないでしょう。

    お盆や年末年始はいつもかなり長期にわたって満員になるので そのこたちの面倒をみるのは結構うんざりしますが 今回の連休は短かったのであっという間ににぎやかになり またあっという間に寂しくなってしまったので病院がひっそりとしてなんだか物悲しくなってしまいました。病院ですからホテルは副業であり 本来入院患者さんたちのためのスペースでありたくさん入院患者がいればそれなりに賑やかですが病気やケガを抱えた子たちですから 本人が嫌がる治療をしなけれべなりませんし 病院内を走り回わらせて遊ばせるわけにもいきません。

    入院している子たちが元気になって退院してくれる時には 獣医師という仕事を選んで良かったなあ位の喜びがありますが 悲しい結末を迎える場合も病院ですから少なからずあります。その様な場面でも獣医師としては落ち込み後悔しているような姿は飼い主さんに見せられません。ある意味虚勢を張りながら毅然とした態度で 飼い主さんと接します。そしてその日の仕事が全部終わってから 一人でたっぷりと落ち込みます。病院を開いたばかりの頃には 自分がこの仕事に向いていないのではないかと悩んだりもしました。でも、その悲しさをばねにして獣医師としての研さんに励み この経験をこれからの仕事に生かしていこうと考えられるようになって 立ち直れるようになりました。

    開業獣医師という仕事をしていると 毎日いろんな患者さんと接しますから その中で今回の治療は効果的でよかったとか お薬の選択に不適切なチョイスがあった、などと毎日上手くいった喜びと 上手くいかなくての後悔を繰り返しながら経験を積んでいきます。人間ですから勿論間違う事もありますが 沢山経験を積んでその確率を限りなくゼロに近づけるよう これからも奮闘努力していこうと思います。

  • 3月22日  精巣腫瘍の手術をしました

    三日前に始めて来院された患者さんですが一月位前から タマタマの片方が大きくなってきていて様子を見ていたが食欲も元気もあったのでそのままにしていたら 三日前から急にすごくおおきくなってきて そのころから食欲も元気もなくなってしまったという事でした。病名としては精巣腫瘍で間違いないでしょう。直ぐにでも摘出手術をするべきですが あいにくと翌日は大きな手術が予定されていましたので翌々日に手術をすることにして とりあえず点滴を入れて食欲元気の出る薬を混注してようすをみてもらいました。本日の十二時ちょうどに来院してもらいました。かなり神経質な犬だったので 飼い主さんに保定してもらわないとスムーズに誘導麻酔の薬を静脈注射するのが難しそうだったからです。誘導麻酔薬を投与したらほんの数秒で意識が無くなりますから そのまま飼い主さんにはお帰りいただき 手術台で本番の麻酔をかけて気管チューブを挿入しました。何しろ通常の精巣の大きさが3センチ×4センチ位なのに腫瘍のできている方は10センチ×15センチ位の大きさになってしまっているのです。大きなものを摘出するのには大きく切開して その分大きく縫合しなければなりません。摘出するのにはかなり手こずりましたが 何とか無事に摘出してきれいに縫合できました。

    病気には様子を見ていて 場合によっては直ってしまい元通りになる種類の病気と、様子を見ていると悪化してしまい治療が遅れる分苦痛も治療期間も治療費用もかさんでしまうものがあります。例えば風邪を引いた場合様子を見ているといつの間にか直ってしまうときもありますが 悪化してひどい目にあう場合もあります。ところが虫歯になった場合は様子を見ていても時間の経過とともに悪化する一方で自然に治癒する可能性のない病気もあります。まあ、虫歯なんて痛くて我慢できなくなるまでほったらかしておいて歯医者さんに駆け込み もう少し早い段階で治療を始めておけばよかったと毎回後悔する方がほとんどだとは思いますが。

    腫瘍もおなじで 様子を見て時間が経過するとともに確実に大きく成長します。腫瘍が大きくなれば全身に苦痛や元気食欲の減退など悪影響を与えるのは当然ですが 他の組織に転移する危険率は上がるし 大きくなった分摘出するときに大きく切開して縫合するので手術時間が長引きその危険性も上がります。術後も傷口が大きい分丁寧な消毒など面倒な手間が増えます。勿論飼い主さんには 腫瘍化して大きくなっているのか 単に例えばどこかにぶつけたりして物理的にダメージを受けて 炎症を起こして腫れ上がっているのかの正確な判断は難しいと思います。物理的なダメージによる炎症ならたんこぶみたいなものですから唾でもつけておけば直ってしまうでしょう。

    この患者さんの場合は年齢も十二歳とかなり高齢でしたから 更に手術できるかどうか心配で血液と尿の検査をしたところ、重度の糖尿病や腎機能障害も見つかりましたが、当面腫瘍化した清掃を摘出するしか食欲元気を回復させる方法がなさそうでしたので 危険性の高いことを覚悟で手術しました。まあ、何事もなく順調に手術は終わりましたが 年齢とこの子の抱えている腎疾患、重度の糖尿病を考えると将来は不安ですが 飼い主さんがこれを機会にこの子の健康と元気で長生きを考えて飼うことを大切に考えると約束されましたので すごく嬉しかったです。

    私も自分が高齢者になってきてから 健康で元気に長生きできることがどれだけ幸せなことか そして健康はお金では買えないことを実感してきましたので当院に来られる飼い主さんも同じ気持ちでペットの面倒をみてくださればすごく仕事にやりがいを感じられて 頑張れそうです。このブログを読んでいただける飼い主さんもその辺の所を是非よろしくお願いします。

  • 3月21日 本日は加藤和彦さんのお誕生日です

    私にとっては昭和を代表するような音楽プロデューサーですが もう62歳で自殺されてから五年が過ぎていますから ご存知の方もそれほど多くないのかもしれません。私が加藤さんの存在を初めて知ったのは「フォーククルセダーズ」の「帰ってきた酔っ払い」です。すごくヒットしましたから この曲はご存知の方も多いと思います。ただそのコミカルな歌から 単なるコミックバンドだと思っていましたら、その大ヒット曲に続く第二弾として発売されようとした曲「イムジン河」が発売直前になって発売を取りやめられラジオなどで放送されることまで禁止されてしまいました。原曲は北朝鮮の曲にメンバーが日本語の歌詞をつけて発表しようとしたら、歌詞の内容についてや作曲者の表記について北朝鮮からクレームが付き 韓国からもなんやかんやとクレームがついたので 結局は政治的配慮という奴が働いて急遽発売が中止、どころか「イムジン河」という楽曲の放送まで禁止されてしまいました。そこで加藤和彦が代役として大急ぎで作ったのが「悲しくてやりきれない」という名曲です。

    その後最初から一年間だけの活動予定でのデビューでしたので「フォーククルセダーズ」はあっさりと解散しました。その後「サディスティックミカバンド」を結成して一世を風靡しました。当時は去年亡くなられた大滝詠一ひきいる「はっぴーえんど」と日本のロック界を二分していたと思いますが 私は断然「サディスティックミカバンド」派でした。「黒船」というアルバムは大人になってから聴き直しても その出来栄えの素晴らしさは秀逸だと思いました。

    私はあまり知りませんでしたが かなりたくさんの歌手それも結構アイドル歌手に曲を提供されていました。例えばアグネスチャン、伊藤つかさ、岩崎良美、石川秀美など、それに俳優、女優さんでは神田正輝、高岡早紀などで あまりヒットした有名な曲は少ないみたいですがその人数と作品の数はすごく多いように思います。

    サディスティックミカバンドは後年になって 再結成されたりしましたが さすがにその時はあまり興味がわきませんでした。数年前にホテルで首を吊って自殺をしたことをニュースで知りましたが そういえば久しぶりにその名前を思い出したなあ ぐらいの気持ちでしたが今思い返してみると 懐かしさがと同時に寂しさが蘇ります。昨日LPレコードについて書きましたが 私が日本人のレコードで初めて購入したのが サディスティックミカバンドだったことを今思い出しました。

    もうなくなって数年たつのに 今日は何の日カレンダーの本日生まれの人として紹介されるぐらいだから 加藤さんの音楽業界に残した業績は私が知らないだけですごく大きかったのだと思いますが それほど才能に恵まれてそれなりに経済的にも豊かだったろう方がなぜ自らの人生を終わらせてしまったのか皆目わかりませんが 奥様の安井和美さんを大切になさっていたみたいだったからおひとりで寂しかったのかもしれません。私ももし年を取って奥様に万が一先立たれてしまったら 何にもやる気が起こらなくなって生きていく意欲をなくしてしまうのは間違いありません。お誕生日に申し上げるのもなんなのですが 心よりご冥福をお祈りいたします。