12月2日 たばこの税金が 又大きく上がるのだそうです

八年位前に割とドカンと税金が上がり 当然ですがたばこ自体の価格も相当に 上昇したように覚えています。私は 別に自慢するつもりは全然ありませんが たばこを全く吸いません。以前にも確かこのブログに書いたように思いますが 高校が割と真面目な生徒ばかりであり 普通の公立高校でしたから風紀に特に厳しいわけではない学校でした。ただ真面目でお勉強の割とできる子が揃った学校でしたから トイレに吸い殻が 一本落ちていた位の事で 大騒ぎになるような ある意味世間知らずのお坊ちゃま高校だったのかもしれません。その為 大学に入ったとたんに周囲の人間が 男ならほとんど喫煙者と言う環境に変化しました。
今から四十年ほど昔の話ですから 当時は大学生の男性なら 喫煙するのが当たり前 のような風潮でした。高校時代にはたばこを吸っていなかった連中が 当然のような顔をして吸い始めましたが 私にはたばこを吸う姿が カッコいいとは思えませんでしたし カッコばかりつけて美味しそうに煙草を吹かす奴らが滑稽に見えていました。皆がたばこを吸っているから 自分も吸うようになる という主体性のない流れもみっともないように感じてしまい 自分から積極的にたばこを吸おうとはしませんでした。
そんな時の ある日駅前を歩いていると たばこの新製品を何本か入った小さな箱と百円ライターを配っていましたので ポケットティッシュと同じような感覚で つい受け取ってしまいました。せっかくもらったものを そのままゴミ箱に捨ててしまうのも勿体無いと考えて 駅のベンチに腰かけて 試しに吸ってみようとしました。たばこを一本取り出して 口にくわえて ライターに炎をともして たばこに着火してみようと思いました。私は 経験がないので知らないことは恥ずかしくもありませんでしたが たばこの先にライターの炎を近づけただけでは 煙草に火はつきません。たばこを吸いながら 炎に近づけないとすんなり着火できないのです。上手くいかないので 周囲でたばこを吸っている人を注視すると 吸いながら簡単に煙草に火をつけていたのに気づいて 早速やってみました。
上手くタバコに火がつきましたが 吸いながらの作業ですから 当然ですが 肺に煙を吸い込んでしまいました。喫煙経験の全くない私は 当然なのですが 思いっきりゲホゲホとむせて 頭がくらくらするぐらいのダメージを受けました。初めてなら ごく自然な反応なのでしょうが 私はかなり苦しかったので 二度とタバコなんか吸うもんかと決意しました。恐らく 普通の喫煙者は そんなダメージにめげずにカッコつけて煙草を吹かす仕草を繰り返しているうちに ニコチンによる刺激を快く感じてしまうようになっていったのだと思います。
喫煙が 健康によくない事は 一般的に 極当たり前みたいな常識として知れ渡っているのに なかなかタバコと縁が切れずに苦労している人をよく見かけていましたから 私には好き好んでたばこを吸い始める人の気持ちが全く理解できませんでした。結局私がたばこを咥えたのは 駅前で試供品を貰った時の一度限りです。上手なくわえ方が出来ていなかったからでしょうが 唇に挟んでいて直ぐにフィルターの部分が唾でびしょびしょになってしまい どっち道長い時間くわえておく事さえできなかったのを 今でも覚えています。女性が初体験の時の事をいつまでも覚えているのと 似ているのかもしれません。
今回の増税で 一本当たり三円以上も増税されるのだそうですから ひと箱二十本入りとしたら 六十円ほどの値上がりになるのでしょうか。一月にかなりの本数を吸われる方にしてみれば かなり懐に響くのかもしれません。前回値上げされた時に ワイドショーで喫煙者の受け止め方を取材している時に 極めて愚かな女性がいたのを覚えています。その人は値上がりしてしまう前日に 何万円分だったか忘れましたが 相当な金額の煙草を買いだめしていました。そしてインタビューに答えて発言していたのが「これで私は一万円分以上も安くタバコを買いだめできたので そのういたお金で洋服でも買います」という主旨だったと思います。呆れ果ててひっくり返りました。「いいきっかけですからこれを機会にたばこをきっぱりと止めます。たばこ代がうきますから その分で洋服を買います」と言うのなら 建設的であり 健康的な話ですから 拍手を贈りたい位ですが 世の中には本当に分けの解からない人間が 普通に歩き回っているのだなと思い 悲しくなってしまいました。
この数十年で たばこを取り巻く環境は大きく変化しました。昔は閉め切った誰もが利用する部屋の中や 電車、バスなど公共交通機関の座席にも当たり前に灰皿が用意されていて たばこが吸いたい放題でした。何時の間にか車内が禁煙になり 現在は駅の構内も喫煙スペース以外は禁煙になっているように思っていますが 私の勘違いでしょうか。最近電車に全く乗らないので その辺りの事情がよく分っておりません。
昔 獣医師会の会議があると 締め切った会議室の中は 煙で火災報知機が誤作動するのではないか と言うぐらいに煙が充満していました。最近は 会議中は取り敢えず禁煙になっているように思います。レストランや病院、役所なども 今になって考えると当然のようにも思えますが 殆どのスペースが禁煙になっているのではないでしょうか。病院などは屋内だけではなくて 敷地内全体が禁煙になっているみたいです。私の様に全くタバコを吸わない人間には 何の不自由も感じないし 昔煙たくて不愉快な思いをしていた場所が 禁煙になって 快適になっていたとしても別に何にも感じませんから 気付いていないだけかもしれませんが 喫煙できる場所が 現在はかなり限られてしまっているみたいで 他人事ながら 若干可哀想に思えなくもありません。
只喫煙者の傍にいるだけで 間違いなく周囲の人間は健康被害を受けているのですから 別に禁煙されている場所ではなくても 近所に他人がいる場合は たばこを遠慮するのが良識ある人間として守るべきマナーではないかと考えます。今回の増税に伴う値上げをいいきっかけとして 禁煙する方が幾らかでも増えれば その方にとっても その周囲にいる方にとっても幸せになる事ですから たばこを止める決意をされる方が一人でも多い事を祈ります。

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