4月24日 近大の職員さんが 育休を取ったために 昇給できなかったのだそうです

私は 動物の赤ちゃんの子育ては 勿論仕事柄ありますが それは仕事の範疇に含まれます。恥ずかしながら 子育ての経験はありませんので 育児がどんなに大変なものか 分りかねるのが正直な所です。一般的な日本の家庭では 育児それに続く子育ては お母さんが担当されるケースが圧倒的に多かったのだと思います。だけれども お母さんが体調を崩していたり 重要な仕事を抱えていたりする場合は お父さんが 育児を受け持つケースも 現在ではそこそこあるみたいです。

普通はお父さんには 仕事があるはずですので 育児を引き受けてしまうと 仕事を休まざるをえなくなり 育児休暇と言うものを 認められている会社の場合 本人が申告して取得する流れになるのだと思います。私が短いけれど体験したサラリーマン時代には もう四十年位前の話になりますが その当時は女性には勿論産休や育休が存在していましたが 男性を対象とした育児休暇なんて言うものは 影も形も存在していませんでした。1992年に育児休業法が成立し その後介護のための休業の需要が増加したために1995年に育児介護休業法と改正されたのだそうです。

法規上の範囲を満たす対応する事は全ての事業主の義務なのだそうです。大企業では 余裕があるのでしょうから 対応できているのでしょうが うちのような自営業の場合は 働いていない時期まで給料を払う余裕などないのが現実なのかもしれません。育児・介護休業法の制度の利用を理由として解雇、降格、減給、その他の労働者に不利益な取扱いをしてはならないとはっきりと決められているのだそうです。

近畿大学といえば 関西を代表する大きな大学ですから 勿論 この法律にきちんと対応してきたはずであろうと思いますが 今回 育休を取得した男性職員が 復職後も昇給した金額の給与を受け取れなかった と言う事で 職場を訴えたのだそうです。判決としては 大学側の非を認めて 本来本人が受け取れていた金額との差額分として 約五十万円ほどの支払いを命じたのだそうです。

私は経験がないので 裁判と言うのが どれだけ大変なものなのか 分っておりませんが こちらの都合など無視されて 何度も何度も呼び出されて 散々不愉快な思いをして 精神的にも肉体的にも 相当に大きなストレスを受けるものなのだそうです。訴えた男性が この職場とお別れするつもりなら 今後の事は心配ないのでしょうが 勤務を継続するつもりなのであれば これからは針の蓆が待っているように思えます。

法律で 育休を取ったとしても 労働者が不利益を被るような扱いはしてはならない と定められているのなら 大学側としては 文句は言えない立場なのかもしれません。ただこの法律は 他人事として考えると 随分労働者側に立った 一方的な法律のように思えないでもありません。まあ それまでに労働者側が一方的に不利な扱いを受けてきたからなのだとは思いますけれど。大きな会社組織であれば 現実に働いていない人にも お給料を支払う余裕があるのかもしれませんが うちの様の個人事業の場合は とてもそんな余裕はありません。

うちの病院でも 過去には何人か 看護婦さんやトリマーさんとして 働いてもらった事があります。すべて時間給で 働いてもらった分に応じて お給料を支払っていました。勿論有給休暇もありませんし 自分の都合で仕事を休んだ場合は 一円も支払ったことがありません。雇い主の都合で 一方的に解雇されたり 減給されたりすることが少なくなかったのでしょうから 労働者の権益を法律的に守る事には 勿論反対致しません。でも雇い主の側からしてみれば 急に仕事を休まれることもあるのです。病気や怪我が理由での場合は 致し方のない事かもしれませんが 自分勝手な理由で突然に休みたい等と言われたら 雇い主の側にも都合がありますから 非常に迷惑を被ることはあるのです。

まあうちの病院で 今後人を雇うような機会は ありえませんから 心配ありませんが 今後も一層労働者側に立った 法律が成立していくと 個人事業主としては 簡単に人を雇えなくなってしまいそうで 心配です。うちの場合 雇うのは 若い女性に限定されていましたが 勿論本気で仕事に取り組もうとしていた人もいたのかもしれませんが 何度も同じ間違いを繰り返すので 一寸厳しく注意したら すぐに「辞めます」と言い出しますから 雇っている側にも 少なからぬストレスを感じることが度々ありました。

ネット社会ですから 一寸検索しただけで 色んな情報が簡単に入手できますから 自分に有利な法律だけをかじって 自分にとって都合のいい条件ばかり要求してくる若者も結構いました。勿論そんな輩は 最初から採用しませんから 被害を被ったことはありませんが 中途半端で表面的な知識だけを身につけて そんな浅はかな考え方で 世の中を乗り切っていけると 勘違いしている若者が増えているように思えて 日本の将来が心配です。まあ当分アベチャンの天下が続くのでしょうから どっち道日本の未来は明るくはないのでしょう。

話を元に戻すと 大学側から不当な扱いを受けた 職員さんが一応勝訴したわけですから 職員さんにとってはおめでたい判決が下ったのかもしれませんが 今後その職場では いばらの道が待っていると思いますし 子だくさんの家庭みたいですから 出費もかさむのでしょうし 将来の見通しは かなり大変そうなので 大いに頑張ってください と言う言葉しか思いつきません。

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