4月28日 歌舞伎界でまたひと悶着があったみたいです

私は 歌舞伎やオペラなどの 予めストーリーや登場人物の人となりを ある程度勉強して 認知しておかなければ 十分に楽しめない芸術が 苦手 というよりも正直言って好きじゃありません。クラシック音楽の中で オペラは 歌と踊り お芝居とそしてオーケストラによる音楽が絡み合った 最高の総合芸術として認識されていることは 知らないでもありません。でも私としては ある程度その物語や登場人物の訳どころなどを知っておかないと 殆ど楽しめないかのようなオペラを 本能的に好まないのです。例えば 交響曲なら 全く初めて接する作品であっても それなりに楽しめるように思います。
私は落語が大好きです。古典落語の場合 何度も聞いたことがあれば ストーリーや登場人物についても 当然知識があり どのように展開していくのかよく知っていますし 話の落ちもよく知っているのですが 落語家さんの話芸や個性によって 何度でも同じ落語で笑わせてもらえて 楽しませていただけるので 落語が大好きです。米朝さんや枝雀さん吉朝さんなどの名人芸は とっても大好きです。ストーリーや登場人物について熟知していて楽しんでいるという点では オペラも似たような意味合いを持つのかもしれませんが 落語の場合 何の予備知識がなくて 初めて聞いても十分に楽しめる所に魅力を感じてしまいます。
まあ話が横道にそれてしまいましたが 歌舞伎界で起こった事件は私がオペラについて全く不勉強であるように 歌舞伎界について全く興味が持てなくて 無知であるので 頓珍漢な感想を持っているだけかもしれませんが 要するに尾上菊之助という かなりの名門の一家の当主が 自分の弟子から 自分の息子に対して厳しく注意をされたことに対して腹を立てて 結局 その一門でも一番のベテランで実力もある役者さんを叱り飛ばして 自分の息子への土下座まで要求して 結果として そのお弟子さんが引退することになったのだそうです。
注意された息子はまだ九歳の子供ですし 当主の息子という立場は子供なりに理解しているのでしょうから 甘やかされて勘違いしていたのかどうかは知りませんけれど ある意味一門の柱として 凄く大切にすべき一番弟子に土下座を強要するなど 決して褒められた対応ではなかったのではないでしょうか。一門のトップの息子という難しい立場にいる子供に対して 勿論良かれと判断して 思い切って厳しく指導注意したはずなのに 盲目的に息子をかわいがる余りに 一門で重要なポジションを担っていた一番弟子を引退に追い込んでしまっては 結局己の一門にとって大きなマイナスポイントになってしまったのではないでしょうか。もともと歌舞伎界 梨園というのだそうですが 一般常識とはかけ離れた世界と認識されているのだそうですが 跡継ぎたる息子を溺愛するのは しょうがないにしても 弟子という立場から 敢えて息子に注意をしてくれた人物に感謝こそすべきであるはずだと思いますが 理不尽な扱いをしてしまっては 歌舞伎界でも名門と言われる一門であり 当主も意欲的に歌舞伎に取り組んできた能力のある役者さんのようですが 息子に対する対応は 明らかに間違っていたのではないかと 全くの部外者が思ってしまいます。
私は一時期話題に上がった 市川海老蔵という役者の 常識外れの行動にも凄く腹立たしさを感じましたが 歌舞伎役者が嫌いだから 歌舞伎に猶更興味が湧かないのかもしれないと思ってしまいます。日本の大切でありかつ重要なポジションにある伝統芸能ですから いずれは興味を持ちたいと考えていましたが 今回の事件で猶更 歌舞伎への興味が薄れてしまったような気がいたします。

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