7月11日 女性なのに オリンピックの女子の種目に出場できないのだそうです

ナミビアの陸上女子四百メートルリレーの金メダル候補にあげられている2人が、血中のテストステロン値が世界陸上連盟の基準を上回ってしまったために、同種目での五輪出場ができなくなってしまったと発表されたのだそうです。テストステロンは性ホルモンの一種で、女性の分泌量は男性より少ないものなのです。東京五輪は、陸上女子のテストステロン値を基準に参加資格を制限してしまうというルールを一部の競技で 採用する初めてのオリンピックなのだそうですが、「女性」として生活している選手でも検査結果によっては「女子」としての競技で出場できないということになってしまうのだそうです。
これまでのオリンピックでも 性転換をした選手の場合 特に男性が女性に性転換した場合には 出場を認めるか否かで問題になったケースがあったみたいですが 今回のナミビアの選手の場合 外見的な要素 つまり生殖器も女性だし 本人としても普通の女性として生活してきたわけで 今回のオリンピック直前の検査で 初めてテストステロンの値が 女子の規定値を大幅に上回ってしまったがために 生まれてからこの方 ずっと女性として生活してきたし 女性としての自我を保っておられたはずなのに ある検査結果が男性並みであったという理由で 女子としての競技に出場できないというのは 如何なものでしょうか。
出場できなくなった選手は二人で いずれも陸上競技百メートルの金メダル候補であり 百メートル×四のリレーでも金メダルの有力な候補になっているのだそうです。ご本人たちも 極当たり前に女性として生活しているし 気持ちの上でも女性として違和感なく成長されてきたみたいなのです。性ホルモンの値が男性並みに高かったがために 男性に近い運動能力が備わったのかもしれませんが 別に本人が望んでそのような体質になったわけでもないでしょうし 勿論薬物の使用によって体質が変化したわけでもないのだそうです。私には オリンピックへの出場など目指したこともありませんから 出場される方々のお気持ちなど想像も出来ませんが 検査のある項目の結果が 男性並みに高かったことを理由に 出場を認められない等という事が 私はとても理不尽な出来事のように思ってしまいます。
赤の他人の たまたまそのニュースを目にしただけの人間ですら おかしいと思う事ですから 当事者のお二人にしてみれば 到底納得できることではないように思います。更に理解しがたいのが テストステロン値によって出場を制限するのが 陸上競技では 百メートル走に限定されているのだそうで お二人の選手とも二百メートル走への出場は可能なのだそうです。例えば 陸上競技は全てテストステロン値が女子としての規定値以下でなければ出場できないのなら まだ納得しやすいように思いますが 二人とも二百メートルでも好タイムを持っておられるので そちらへの出場に切り替えようとなさっているみたいです。
女性で 突出的な能力が備わっている場合 男勝り等と表現されることがありますが 別に本人が望んでそのような体質になれるわけではないのでしょうから どうしてこんなルールが新しく採用されてしまったのか それも同じ陸上競技で 適用されたりされなかったりするなど 納得のいきかねる設定になっているのか 理解しがたいです。但し今回のオリンピックでは決められてしまったことで今更変更も出来ないのでしょうから ナミビアのお二人の選手が 何とかうまく気持ちを切り替えられて 出場を認められる競技でのご健闘を心よりお祈りいたします。

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