3月20日 本日は LPレコードの日と言うのだそうです

1951年、日本コロムビアから初めて LPレコードが「長時間レコード」の名前で発売されたのだそうです。 LP盤は直径 30 cm で収録時間約30分間でした。これまでよりも長時間再生できるので、long playが可能なレコードと言った意味合いからLPレコード と呼ばれるようになったのだそうです。また、一分間の回転数がそれまで普及していたEPレコードは45回転でしたが 33回転になったのだそうです。更に昔にはSP盤と言う代物があったのだそうですが 流石に私もうわさに聞いた程度で 現物を見たことも 再生装置に触ったこともございません。
EPレコードは 真ん中に開いている穴が大きかったので ドーナツ盤などとも言われていたみたいですが 私はEP盤のレコードを一枚も購入したことがありませんので 診たことはありますが 殆ど知りません。以前にもこのブログで書いたことがありますが 我が家でちゃんとしたステレオが購入されたのは 私が中三の時だったと思います。昔のリビングルームや応接間によく置いてあったアンプとプレーヤーが一体化した家具調のものです。当時の流行で 四シャンネル録音されたレコードの為に部屋の四隅にスピーカーが置いてありました。但し四チャンネル録音されたレコードがあまりありませんでしたから そのスピーカーの機能が十分に発揮されることは 殆どありませんでした。
我が家では リビングルームに置いてありましたが この部屋には 当時としては当たり前かもしれませんが メインの場所にでーんとテレビが置いてありました。当然テレビが娯楽の中心でしたから 昼間の時間帯は 大抵誰かがいてテレビをつけていましたので 私がステレオでレコードを聴けるのは 深夜とか早朝の誰もリビングにいない時間帯だけでした。そんな時間帯にレコードをかけるのですから 当然ヘッドホンでばかり聞いていましたから 尚更四つのスピーカーが活躍する場面は 殆どありませんでした。
私が生まれて初めて購入したのは ビートルズの「HELP]でした。父親が ステレオと同時に購入したクラシック音楽のかなりの枚数からなる全集のようなレコードはありましたが 当時私はピアノのレッスンに通っていましたが クラシック音楽をステレオで聞く習慣がなかったので たった一枚のビートルズのレコードばかり何度も何度も繰り返し聞いていました。その頃の私の小遣いは確か三千円ぐらいだったと思います。当時LPレコードは普通一枚二千円ぐらいしたものです。レコードを一枚買ってしまうと 小遣いが半分以上消えてなくなりますから その購入は慎重になりますが とにかくレコードの枚数を増やしたかったので 最初はビートルズのレコードばかりを買っておりました。私がビートルズのレコードを買い始めた時代には 既にビートルズが解散していましたから 何となく虚しいような気もしましたが 他に欲しいレコードもなかったので バカの一つ覚えの様に買いあさっておりました。フォークソングなどに興味が湧いた時代がありましたが 当時はラジカセからカセットテープに録音するのが流行っていましたので そのジャンルの音楽は もっぱらカセットテープに自分で録音して聞いておりました。
その後友達からローリングストーンズを強く推薦されましたが 何となく好きになれなくて モンキーズやカーペンターズ等のレコードを買い集める時代があり 大学生になると クラスの友人の影響でやっとクラシック音楽のレコードに興味が向きました。大学時代はサークル活動として 混声合唱団に所属して それなりに合唱に打ち込んではいたつもりですが 何故か合唱曲のレコードは一枚も購入したことがありません。私としては十年以上習っていたピアノに対するこだわりがありましたから 当時はバックハウスやケンプ、ホロビッツ等のピアニストの全盛期でしたので 彼らのピアノソロやピアノコンチェルトのレコードを盛んに買い集めるようになりました。
所がクラシック音楽を一旦きき始めると 徐々に交響曲に移っていきました。最初は有名なベートーベンやチャイコフスキーからきき始めました。私が今でも一番好きな交響曲は 有名すぎて書くのが恥ずかしいのですがベートーベンの五番「運命」です。特にその第四楽章が好きです。FM放送で 別に聞くつもりもなく流れていたので耳にした ブルックナーの交響曲には 恐れ入りました。ブルックナーの交響曲は どの曲もきちんと居住まいを正してから 聞く準備をしてから つまり かなり長い曲が多いので トイレでおしっこをしてから 飲み物などを用意して手元に置いて 電話などがかかって来ても出ない覚悟をしてから 聞き始めるのが礼儀だと考えていた時期もありました。
現在はCDに時代が変化してしまいました。私はLPレコードを数百枚所有しておりますが レコードプレーヤーもないし レコード針なども販売していないのかもしれませんから 全く再生できません。今後も恐らくは再生できないのでしょうから 捨ててしまうか 売りに出せば多少の小遣いにはなるのかもしれませんが やはり私の青春時代の思い出が詰まった宝物なので 簡単に手放せません、レコードは置きっ放しにしていると どんどん痛んでしまうのだそうですから 現在恐らくレコードを収めているシートが張り付いてしまい ひょっとしたらカビだらけになっているのかもしれません。例えレコードを再生できる機械を手に入れても まともに再生できないと思います。貴重な録音であれば ほとんどが 現在CD化されているらしいので レコードよりももっと鮮明な音を簡単に再生できるはずです。でも思い出の品には 深い思い入れがありますから 簡単には処分できません。
多分 仕事を引退して この病院から移住先へ引っ越すときに思い切って処分してしまうのだろうと思います。その日が来たら 泣きたくなるのか 逆にサッパリするのか分りませんが 恐らくその日がLPレコードを目にする最後の機会になるだろうと思います。私は未練たらしい女の腐ったような男ですから ほぼ間違いなくぼろぼろ涙を流して また奥様に皮肉を言われてしまうと思いますが 男だって 幾つになったって 泣きたいときには思い切り泣ける人間でありたいと私は思います。

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