4月14日  1900年のパリ万博が開幕した日だそうです

日本での万博と言えばエキスポ70という言葉が今も記憶に残る1970年の大阪万博ですが さすがにいろんな文化の最先端を行くパリではなんと8回も万博が開かれています。有名なエッフェル塔は1889年の万博を記念して建てられたのだそうです。

大阪万博が開催された年は私が中学一年生の時でした。丁度中学に進学して 新しい生活が始まりラジオを聴くようになり外国の音楽に接するようになった頃ですから 外国の文化に興味がわいてきており たまたま大阪で開かれた大きな博覧会に私は夢中になってしまいました。

私は交野の実家に住んでおりまして 万博会場までは何度も電車を乗り継がないといけない 相当に遠い場所でした。初めて出かけたのは小学校の時の仲の良かった友人と五人で行きました。近所で待ち合わせて 五人もいれば一人ぐらいしっかりしていて電車の乗継にも自信のある子がいたので その子の誘導する通りに移動するとなんとか万博会場に辿り着けました。

その頃の私は世間知らずの臆病者で電車の乗継など恐ろしくてとても一人ではできませんでした。所が万博にすっかり魅了されてしまった私はその乗継の恐怖に立ち向かってでも出かけたくなってしまいました。まず京阪交野線で郡津駅から枚方市駅まで行きます。枚方市駅から本線で淀屋橋行の急行か準急に乗ります。淀屋橋駅に着いたら御堂筋線に乗り換え千里中央まで行きます。千里中央からモノレールに乗って万博会場にようやく到着します。

これだけ乗り継ぎを何度も繰り返すのが それまでは一人では怖くてとてもできませんでしたが どうしても万博会場に行きたい気持ちが強くて 一人でなんとか辿り着けるようになりましたから不思議です。でもまあこのおかげでそれからは知らない駅での電車の乗継も看板などを頼りにして それでもわからなければ駅員さんに尋れば何とかなることを経験してからは一人でどこにでも行けるようになりました。

それ以来時刻表を見るのが大好きになり 時刻表マニアの方が良くされるように実際には出かけないのだけれど時刻表で電車の乗継を確認して全国の観光地まで出かけた気分を味わうようになりました。本屋さんでその観光地の名所や名物を調べてメモして帰り時刻表旅行に活用するようになりました。

例えば今度の金土日と三連休があるとしたら 郡津駅を始発に乗り出発します。新大阪駅までの所要時間を計算して最も早く乗れる新幹線に乗り例えば広島駅まで行きます。広島の観光スポットとしては例えば原爆ドームや宮島などを巡るスケジュールを立てます。名物の牡蠣料理やお好み焼き屋さんまで観光ブックで調べておきます。その日宿泊する旅館も時刻表に乗っているので探して一泊するといくらかかるのかまで調べます。

そうやって三日間のおおよその時間的なスケジュール表を実際に作り それにかかる費用まで割と細かく計算します。そこまですると実際には行っていなくて 勿論一銭も使っていませんが 結構旅行した気分が味わえますから暇な方は是非お試しください。

話を大阪万博にもどしますが約半年ほどの開催期間で私は二十回以上通い詰めて虹の塔以外の全てのパビリオンに入りました。凄く楽しかった印象のパビリオンは三菱未来館と日立グループ館です。四十年以上前の話ですから詳しくは覚えていませんが三菱未来館は何人かで乗り物に乗りこみ いろんな未来を想定した場面に遭遇しながら楽しむアトラクションで凄く面白くて「さすが三菱」と思いました。日立グループ館はやはり数人で一つの乗り物に乗り込み 運が良ければその乗り物の操縦桿が握れます。一度に十数機の乗り物が連動して飛行機が発進して着陸するまでを体験できます。着陸に失敗すると 周囲が真っ赤になり焼け焦げるのまでを体験できました。

逆に詰まらなかったパビリオンはかなり沢山ありました。アフリカ辺りのきいたこともない国では 中学校の文化祭でももう少しましなものを展示してありそうなパビリオンがいくつもありました。人気のないパビリオンにはすぐにはいれますが人気のある例えば月の石を展示してあったアメリカ館や今はもうなくなりましたがソ連館は何時間も並ばなければ入れませんでした。

万博に行くときには殆ど始発で出かけましたが朝一から並んで入場して 思いっきりダッシュして人気のパビリオンの列に並びました。それから閉館間際の時間帯には人気のあるパビリオンでも割と短時間で入館できましたから 本当に朝から晩まで駆けずり回って楽しみました。中学一年生なので体力がもったのだと思いますが 会場を後にしてから家に帰り着くまで相当時間がかかりましたから 疲れ果てているので居眠りをして電車を乗り過ごしてしまったことが何度もありました。

本当に万博は楽しい思い出が一杯なので もう一度日本で開催してほしいです。私はオリンピックよりも万博をもう一度開催されることを希望します。

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