9月10日 グリーンイグアナが来院しました

 当院では爬虫類も一応診察しますので 時々正直不気味に感じる動物も来院されます。本日来院されたのはグリーンイグアナで 大きさもほどほどで(頭から尻尾の先まで約50センチ)色も鮮やかな緑色だし、性格もそんなに凶暴ではないので まだトカゲの仲間では扱いやすい部類です。最近元気が無くて 食欲も半分ぐらいに落ちているし便も下痢気味なのだそうです。
 私は爬虫類を飼った経験がないので トカゲの元気のない状態といわれても 正直あまりピンときませんが やっと涼しくなってきて 犬などは食欲が戻って元気が戻っている子が多いのに トカゲは変温動物だから気温が下がると運動量がすぐに少なくなる子もいるのかもしれません。ただ食欲が落ちて便が下痢気味なのは心配な症状です。食欲を刺激する薬と整腸剤を処方しておきました。
 人間の病院の場合 診察の対象が人間、それも大部分が日本人に限定されていますし、外科や内科、産婦人科、眼科、耳鼻科など数々の専門分野に分かれていますが 私たち獣医師は犬猫を中心とした哺乳類から爬虫類、両生類、さらには魚類までが診療対象となります。更に生れたばかりの赤ちゃんからよぼよぼのお年寄りまであらゆる年齢の動物の診察をします。それこそ内科、外科から泌尿器科、整形外科、歯科口腔外科等あらゆる分野までカバーしなければなりません。
 ですから、獣医さんによって各々得意の分野があり こまかくてややこしい部分の手術が上手な先生や逆に内科的な治療の知識や経験の豊富な先生や 眼科のスペシャリスト、骨折の手術のオーソリティ等いろんな先生がいらっしゃいます。私がどの分野が得意かと尋ねられたら 自慢できるほどの得意分野は残念ながらありませんが 病気について 治療法について 今後の見通しについて 解りやすく説明して飼い主さんが納得されたうえでぬ治療することをこころがけていますので 強いて言えばインフォームドコンセントという事になるのかもしれません。
 と言うわけで私は正直申し上げて犬猫以外の動物も対応できる限りは診察させていただいていますが その分野について特別に研鑽を積んだわけではありませんので 細かい検査や原因を究明しての根治療法は申しわけがないけれどできません。基本的にできることは対症療法が主であり、例えば下痢をしていれば整腸剤 食欲不振なら食欲中枢を刺激する薬 咳がひどければ咳止めなどを処方します。ほとんどの場合に対症療法で動物が元気になってくれることが多いので 今後も主に対症療法で対処していくつもりです。
 ですから、小動物について高度な検査や病気の原因の究明をお望みの飼い主さんは 近所にはないかもしれないし、料金もそれなりに高額かもしれませんが 小動物に特化している病院での治療をおすすめします。

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