9月9日 今日は救急の日だそうです

 本日が救急の日というのは また何とも安易なごろ合わせだとも思いますが 救急業務や救急医療について一般の理解と認識を深め、救急医療関係者の士気を高める日なのだそうです。勿論当院にも救急の患者さんは少なからず来院されます。昨夜も深夜の11時半ごろに電話がかかってきて 犬が何度も発作を起こしているので診てほしいとのことでした。10歳のチワワでかなり苦しんでいるようなので すぐに来院してもらって診察と治療をしました。
 発作の原因は心臓の弁膜症でした。聴診器を当てればすぐに判断できるくらいに症状が進行していましたが かかりつけの病院では何も言われてなかったみたいで飼い主さんはかなり驚いておられました。血圧は若干高め位でしたが 興奮するとのどの詰まったような咳をするなど 自覚症状も出始めていました。
 今夜から急に数回の発作が 時間的には一分くらいでおさまるみたいでしたが 繰り返していたので 飼い主さんが本人以上に心配してパニック状態でした。具体的な治療としては 遠方の方であり入院させたくないとのことなので、背中に皮下点滴を数時間で吸収される分ぐらい入れて そこに強心剤や気管支拡張剤、利尿剤などを混入しました。 薬が効いてくるまで数時間はかかるので その間にまた発作が起こるかもしれないが 犬は飼い主さんの様子をみて自分の状態を想像しますから まずは飼い主さんが落ち着いて にっこりとほほ笑んで抱きしめてあげて 犬を安心させてあげるように努力してもらう事をアドバイスしました。犬自体が異常な状態で不安なのに飼い主がそれ以上に不安で落ち着かない様子だとそれを見て更に不安を煽られることになるからです。その後一週間分の内服薬を渡して帰っていただきました。とりあえず治療を終えたので飼い主さんが落ち着いたみたいです。それを見て犬も安心したようでしたが 朝までに発作が起きないことを祈りました。
 救急の患者さんは時間外でも私が対応できる限りは対応しようと思っています。但し、夜中で私が眠っていて電話に気付かなかった時はご免なさい。夜中に目が覚めて対応する時にははっきり言って面倒だし辛いですが 治療を終えてお帰り頂くときに患者さんと飼い主さんのほっとした顔を見ると 対応できてよかったと心から思います。
 もしお宅のペットに夜中などに緊急事態になった場合は とりあえず落ち着いて対応してくれる病院を探しましょう。うちの病院ばかりではなくて、出来る限り対応しようという気持ちの先生は少なからずいらっしゃると思いますから 落ち着いて対処すれば必ず診てもらえる病院は見つかります。尚、当院に電話する場合は寝ている時には電話に出るまで少し時間がかかるかもしれないので 長めに着信音を鳴らしてください。その様な事は起こらないに越したことではありませんが いざという時にはお電話お待ちしています。

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