4月 15日 「保育園落ちた日本死ね」について思う事

つい先日は 保育園が地元住民の反対により開園できなかったことについて 書きましたが 今話題になっているブログ「保育園落ちた日本死ね」について思う事を書きたいと思います。先日の似たような話題の時にも書きましたが 私には子供がいませんから 正直保育園については 殆ど関わりがないので 興味もなければ知識の蓄えも全然ありません。勿論自分が通った経験もありません。

そもそも幼稚園と保育園の違い というごく基本的な知識すらあいまいでした。私が通ったのは枚方に存在した聖母幼稚園でしたので そこについての嫌な思い出しかありません。キリスト教系の幼稚園だったので 毎日礼拝堂の様な所に集められて お祈りをさせられました。現在もそうですが当時も私には信仰心の欠片もないガキでしたから 苦痛でしかありませんでした。それ以外のお絵かきやお遊戯も私は大嫌いでしたから 幼稚園にいて楽しかったことなど殆どなかったように思います。小学校に上がって 普通に授業を受ける毎日の方が よほど楽しかったです。

私の母は 専業主婦でしたから 私立の幼稚園に通わせてもらって 今考えればありがたいご身分だったのかもしれません。保育園とは 基本的にお母さんが働いていて 仕事が終わるまで面倒をみてもらえる施設だと解釈しています。お母さんの立場にしてみれば 子供の面倒をみていればよいのなら それに越したことはないけれども 経済的な事情などが絡んで働かざるを得ないので 仕方なしに仕事が終わるまで面倒をみてもらえる施設に子供を預けるのだと思っています。

アベチャンが唱えた アベノミクスで 庶民の収入が向上していれば 共働きをせざるを得ない家庭が多少なりとも減少していたのかもしれませんが アベノミクスの効果は何時まで待っても庶民にいきわたる事等絶対にないのです。ですから最近アベチャンから アベノミクスという言葉を全然聞かなくなりましたが 自分たちの生活を向上させたかったら国民全体で活躍しよう つまり全国民がせっせと働きなさい 等と言い出しました。

所が小さな子供を抱えた母親が 活躍する 即ち働くためには 保育園などの施設が充実していて 存分に活躍できる環境が必要なのに アベチャンの政策は働け と号令をかけるだけで 働ける環境の整備が全然できていないのです。この辺りについては 政治家が個人的な意見をいろいろと述べています。

私はそのような情報を多少聞きかじった程度ですが なかなかなるほどという提案には出くわしませんでした。ヨーロッパ辺りでは ベビーシッターが沢山いて かなりの割合の就学前の子供の面倒をみているのだそうです。日本にもそのようなシステムを積極的に導入すれば いわゆる箱モノの建設も必要ないので 合理的である という提案をしている人がいました。

そんなに簡単にベビーシッターになれる人が沢山現れるとは どう考えても思えません。そもそもベビーシッターが子供の面倒をみるのがふつうである文化が定着している国であれば ベビーシッターはプロの方もいらっしゃるみたいですが 学生のアルバイトも多いみたいです。そのような文化の根付いた国であれば ベビーシッターをやろうと思う人自身が ベビーシッターに面倒をみてもらった経験者が多いはずです。

自分が面倒をみてもらった経験があれば このように面倒をみてもらえて楽しかったとか あんな風に面倒をみられたくはない 等といろんな経験を持っているのでしょうから ある程度の経験値がある人になら 親も任せておけるのかもしれません。親自身もベビーシッターに面倒をみてもらった経験があれば 尚更安心して任せられるのかもしれません。

所がそのような習慣の殆どない日本にその様なシステムをいきなり持ち込んでも 先ず安心して頼めるベビーシッターがいるのかいないのかという問題が発生するでしょう。勿論それなりに条件がいいとは言えないかもしれませんが お金が稼げるのですから ベビーシッターになり手は見つかるかもしれません。しかし親としては 安心して他人にわが子を任せられるのでしょうか。

外国でベビーシッターが物心つかない子供を虐待していた事件を 時々耳にしたように思いますから 例えば親戚の子とか 近所で昔からの知り合いになら任せてみようと考える人もいるのかもしれませんが とても待機児童の数が目に見えて減少するような成果はなかなか上がらないように思います。

保育園をいくら増やしても その度に入園希望者が湧き出るように増えてしまうので 増園しても無駄だ 等とほざく大馬鹿者の政治家もいたのには驚きました。待機児童は保育園が受け入れてくれるキャンセル待ちのようなものですから あまりにその数が多ければ最初からあきらめてしまっているから カウントされていないだけで 潜在的な保育園入園希望者はお役所が把握しているよりもずっと多いことぐらい知っておくべきでしょう。

以前にこのブログで書きましたが 京都府が発表している待機児童数は六人でしたが ある調査機関が 簡単なアンケートにより調べたところでは 少なくとも600人ぐらいの待機児童が存在したのだそうです。お役所としてはとにかく待機児童の数を減らしたいので 待機児童に対する条件を厳しくして その条件をすべて満たさないと 待機児童と認めないので 実数とお役所の発表する数字に大きな違いが生まれたのです。

更に保育園の増園しやすくするためにせっかく法律が改正されたのに 各都道府県が勝手にハードルを上げるような条件を課すものですから実質的になかなかスムーズに保育園の数が増えていかないのだそうです。せっかく自治体が重い腰をあげて 保育園を作ろうとすると 今度は住民の我儘な反対にあって新しい保育園が誕生しませんでした。

「保育園落ちた、日本死ね」と仰る方の気持ちは凄くよく分ります。もう少し日本を住みやすい国にできる政治家が現れて欲しいと切に望みます。

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