2月26日 1951年の本日 大阪に血液銀行が初めてできたのだそうです

血液銀行とは今では耳慣れない言葉になってしまいましたが 要するに病院で手術の時などに用いる輸血用の血液を 一般人から買い取って預かり病院に供給していた組織の事です。現在では日本赤十字社の献血センターに無償で献血するのが当たり前になっていますが 当時は有償 それも結構な金額で買い取ってもらえましたから かなり頻繁に売血を行っていた人もそこそこいたのだそうです。

献血するだけで 結構な金額を貰えたわけですから 頻繁に売血を繰り返すと 当然その人の血液は薄くなりヘモグロビン値の低いものになってしまうはずです。そのような薄い血液は「黄色い血」と呼ばれていたのだそうですが 人間は血の薄い状態 いわゆる貧血状態が続くと肝障害を起こす場合が多いのですが そのような人間の血液を輸血されると 輸血された人までが肝障害を起こすリスクが相当に高くなってしまったようです。

血液銀行も売血者も自分の利益のために行動していますから 最低限度のモラルも期待できずに 輸血の危険性が高まる一方となりましたので 現在のように献血センターで 無償で献血するシステムに替わるまで 十数年の年月を要したみたいです。私は血圧が高めなので 出来るときには献血をして少しでも血を抜いてもらえば血圧が下がるのではないかと期待していますが 実際には400ml位抜いてもさして血圧は下がってくれません。やはり真面目に塩分摂取量を減らす努力が必要みたいです。

売血行為については 五木寛之さんの小説「青春の門」の確か自立編あたりで そういう場面が出てきましたので知ってはいました。貧乏学生だった主人公が 生活の為に血液銀行に出かけて売血するのですが 私がその小説を読んだのは70年代でしたから 血液銀行が影も形も存在していませんでした。もし現実に存在したら 一度ぐらいは売血と言う行為を試してみたいと思っていました。血液銀行が無くなってしまったのを知った時にはちょっぴりガッカリしたのを覚えています。

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