1月10日 松塚の実家へ 本の整理に帰りました

近所に住む叔母さんの知り合いで ボランティア活動を頑張っておられる方がいらっしゃいまして その方が実家に溢れかえっている本を引き取って 生活に苦しんでおられる方に利用していただける図書館のような施設に寄付していただけるのだそうで その方にも実家にお越しいただいて 本のジャンルや状態を確認してもらって 引き取っていただけそうな本があれば 一冊でも多く引き取っていただこうという目的で 実家に帰りました。父は93歳でなくなりましたが かなり認知症は進行していたみたいです。とはいえ 毎日欠かさず新聞を読んでおりましたし コロナ禍の時期でしたので外出が禁じられていたようですし そのうえ足が不自由になってしまいましたので 一日数時間はベッドの上で読書をしていたのだそうですから 相当に本好きな人間だったのだと思います。
そんな大の本好きだった父の蔵書が実家には 比較的廉価な文庫本や新書から ハードカバーの本更には趣味で油絵を描いておりましたので 美術系のカラー写真満載の全集ものまでふくめると千冊近くにも及ぶと思います。中には 私や妹が学生時代に読んだ 五木寛之 石坂洋二郎 三浦綾子 遠藤周作などの小説もかなりの数含まれているみたいでした。私が中学生の頃に熱狂して読んだ富野由悠季さんの「ガンダム」や「イデオン」の小説本までが そっくりそのまま残っていましたから 本当に驚きました。私や妹が好きだった作家さんに恐らく父は興味を示さなかったと思いますから 自分の興味のないジャンルの本を捨ててしまえば 自分にとって必要な本だけが残っていくはずですが 恐らく父の頭の中には 自分が読まないであろう作家の文庫本であってさえ 本棚にしまっておけるスペースがありましたから 捨ててしまうという発想は浮かばなかったのかもしれません。
そんなわけで ジャンルは小説からノンフィクション 実用書から美術書全集まで幅広くありましたので 少なからぬ本が そちらの施設でお役に立てるであろうと期待しておりました。引き取りに来られた女性は 軽自動車を運転してこられたので まずは文庫本を十冊ぐらいずつまとめて 紐でくくったものから積み込み始めてもらいました。ハードカバーの本は 重たいしかさばるので 本日は文庫本と新書本に絞って積み込みましたが あっという間に車の荷台が一杯になりましたので 重たくてかさばる本は次回に運び出していただく という事で良しとしました。
同時進行で 父が所属していた油絵の同好会のメンバーが数人お越しになっていました。お葬式の折に顔を合わせた時に うちの中がキャンパスと額縁で溢れかえっているので 無料で差し上げますから 欲しいと思う額縁を見繕ってもらって 持ち帰ってもらおうという企画でお集まりいただきました。父は 油絵同好会では 年齢的にかなり古株だったみたいですが そのメンバーの方々が 家の中のそこかしこにぎっしりと積まれていたり 壁にズラッと立てかけてあるキャンバスの数を見て 皆さん一様に驚かれていました。実家の場合建坪が35坪あって 父が一人暮らしをしていたわけですから 自分が生活するのに必要なスペース以外が 全て色んな荷物の取り敢えずの置き場所になっていたみたいです。但し認知症が相当に進行していましたから 置くときにはその辺りに置いたという意識があるのかもしれませんが そのことを二度と思いだすことは出来なかったのだろうと思います。普段は上がらない二階に六畳一間と四畳半二間のスペースがありますから 幾らでも本来なら捨ててしまった方が賢明な荷物の置き場には困らなかったので 自分は階段の昇り降りが面倒なので 恐らくヘルパーさんにお願いして どんどん 殆ど無限の置き場所のような感覚で 荷物を置きっぱなしにしておいたのでしょう。
世の中 断捨離を心がける方が増えてきているみたいです。私の友人でも 見事に断捨離を実行して 現在必要な物しか所有していなくて 凄くすっきりとした気持ちになっている方がいますが 父もほんの少しでもそういう意識を持ってくれていたら 後に残されたものが苦労しなくて済んだように思います。生きている間も散々我儘放題に振舞っていましたが 死んでからまでも その無計画な生き方のツケがこちらに回ってくるのですから 本当に面倒な人物でした。
さて油絵同好会の方々が お一人十個以上の額縁を持ち帰っていただいたようですが 中身のキャンバスを置いていかれましたから 大してごみの量が減少してはいないようで ガッカリしました。キャンバスは 基本的に気の枠組みに布を張ってあるので 鋸で枠組みを小さく切ってしまえば 一般ごみとして捨てられないかと考えましたが 布地を張るために かなりの数の釘が打ってありますから 一般ごみとしては出せないようですので これはやはり専門の業者さんにでも引き取ってもらわないと仕方がないのかもしれません。この家は 今後誰も住む予定がないので 遺産相続の手続きが進めば 更地にして売りに出す予定ですので その前に出来るだけ絵の中のごみを減らす努力をしておこうと考えております。土地が確か65坪ぐらいで 築後五十年ぐらいの積水ハウスの軽量鉄骨構造です。興味のある方には お安くお譲りしますので ご連絡ください。

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