10月22日  伊豆大島町長について思う事

 台風により大きな被害を受けた伊豆大島の町長さんが えらくバッシングされているようです。まあ出張は公務なのだろうから 台風が接近してきて心配な時期に不在だったのは しょうがないようにも思います。ただ自分の町を大型の台風が接近していることは町に不在でも勿論知りえたことだと思います。その場にいられないのだから 尚更心配するのが防災対策の長である町長としてのごく普通の感覚ではないのでしょうか。
 はるばる出張してきた町長に対して 受け入れ側として歓待するのは当然なのかもしれませんが 自分の町に対する防災面の責任者としての自覚があるのなら こまめに連絡を取って 現状を確認したうえで どのような指示を出すのが最善であるのか 判断するのが町長の仕事だと思います。のんびりと酒を飲んで 連絡を怠り 必要な指示を十分に出さなかったのは 町長としての責務を十分に果たしたとは言えないので その責任を追及されても当然かもしれません。
 只、今回の様な大きな被害は伊豆大島の歴史でも初めての規模だと思います。実際に起こってしまってから 住民への避難指示が不十分であったと 一方的に町長を攻めるのは いわゆるコロンブスの卵みたいなもので 可哀そうではないかと思います。もし町長がその場にいたとしても まさかその規模の被害が出ることは予測しがたいことだと思うし 今まで起こったことがない規模の被害なのだから その危険性を住民に理解してもらい 実際に避難させるのは 現実的には至難の業だったのではないでしょうか。
 福島の原発事故にしても 今までに起こったことがない規模の津波を想定して対策を立てることは 現実的には無理だったのではないかと思います。一方的に 東電の地震対策が不十分だったとは 決めつけられないことだと思います。ちなみに 東電が 柏崎刈羽の原発の再稼働に動いていることに対して 福島の原発事故が現実的に収束に向かっていない時期だから 不謹慎だとか無責任だとか責め立てる声が強いように思いますが、果たしてそうでしょうか?
 東電の原発事故を処理するのに 税金がどんどんつぎ込まれているのです。東電が会社として利益を上げない限り 更に税金をつぎ込まざるを得ないのです。その為には 効率よく発電するために原発を再稼働させるのは致し方のないやり方だと思います。もし原発を利用しなければ主に火力発電に頼らざるを得ないのでしょうが 火力発電は沢山の二酸化炭素を発生するし、発電にかかる経費が原発に比べて数段高くつくのです。火力発電を主体として発電するのなら 電気料金を今までの数十%増位に設定しなければ 東電自身で事故処理をする費用を捻出することはできないでしょう。その様な料金設定にすれば 東電は原発事故を起こして迷惑をかけた上に 料金を値上げすることで更に国民に負担をかけることなど断じて許さないと 世間の人たちはまた東電を非難するのでしょう。それでは現実的に東電が原発事故を いつまで経っても自力で処理していくことが出来なくて ダラダラ税金を投入せざるを得ないのです。
 何が何でも原発反対を叫ぶ人たちは もう少し現実的なものの考え方を身に着けられることをおすすめします。

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