10月4日 だいぶ涼しくなってきましたので 今年初めてお鍋を食べました。

子供の頃 秋から冬にかけての日曜日の晩御飯の定番はお鍋でした。まあどこのご家庭でも似たような傾向はあったと思います。我が家のお鍋は 父親が豆腐好きだったので 湯豆腐をベースにして 具材としては勿論豆腐だけではなくて 白菜や春菊、エノキダケ、シメジ 竹輪などの練り物それに鶏ミンチで作る肉団子でした。本日作ったお鍋も御出汁としては来合いの水炊き用スープを買ってきて お鍋に入れてグツグツさせてそこに似たような具材を放り込んで 火が通ったら味ポンに浸して頂く というごく簡単な料理でした。

子供の頃から肉団子の準備は私が担当していました。鶏ミンチにつなぎとして卵を入れて 薬味としてコショー、生姜 ネギを刻んだものをよく混ぜ込み スプーンですくってはお鍋に落とし込みます。簡単にできて美味しいと思いますし。私としてはこの肉団子が入っていなければお鍋を食べた気がしないくらいに必須うの具材です。お鍋は殆ど油を使わないし お野菜をたっぷり食べられますから ヘルシーな食事だと思います。準備した具材を殆ど食べてしまった後には これまたお鍋の締めの定番である雑炊を必ず作ります。肉や野菜の旨味が出たスープの残りにご飯を適量 放り込みます。ご飯がある程度スープを吸い込んで柔らかくなったら 最後に卵と彩に青ネギ、刻み海苔を加えて蓋をしてしばらく待ちます。卵に火が通った頃にふたを取ると お楽しみの雑炊の出来上がりです。ご飯がスープを吸ってかさまししていますので お腹一杯食べられます。

お鍋で体が温まり 満腹になって心まで幸せな気分になります。お鍋はそれほど高価な材料を入れなくても それほど準備に手間もいらないのに 十分にご馳走になってくれる有難いメニューだと思います。

他に冬の温まるメニューで好きなものに すき焼きとおでんがあります。すき焼きは牛肉が重要な具材です。もっと若い頃には上等な油のさしのたっぷりと入ったお肉が大好きでしたが 最近ではあまり上等な脂っこいお肉はしつこくて食べづらくなりましたので、逆にそこそこの価格のお肉で十分に美味しくいただけるようになりました。我が家では最初にお肉を全部焼いてしまい お肉に火が通ったら 醤油と砂糖、料理酒を加えてグツグツ炊いて そこに豆腐や他の具材を加えて 生卵に浸して頂きます。

すき焼きは各おうちで結構個性的な作り方があるみたいです。よそのお宅でご馳走になるときには勿論そのお宅の流儀に従いますが 友人を呼んで自宅ですき焼きを作るときには 大抵誰かが鍋奉行を務めてくれますので あえてその人の流儀に基づいたつくり方を尊重します。すき焼き専門店のやり方は 最初にまずお肉を焼いてから 調合済みの御出汁を流し込んでグツグツ炊くのが一般的みたいです。やはりすき焼きという名前にちなんで最初にお肉を焼くのが本道だと思います。

でも最初に醤油やみりんなどで作った御出汁を流し込みお肉を焼かずに最初からぐつぐつ炊くやり方もあるみたいです。厳密にいうと一旦肉を焼くのと焼かないのでは 味が異なるはずですが 味音痴な私にはどちらも美味しく感じますから 自宅で作るときには 勿論私のやり方もありますがなるべく他の人の作り方を学びたいので 鍋奉行をおまかせします。私はこのブログに何度も書きましたが 子供の頃に塊肉が食べられませんでした。でもすき焼きはスライス肉なので子供の頃から大好きでした。砂糖と醤油で甘辛くたいて 最後に溶き卵に浸して食べるすき焼きは カレーと並んで私の大好物でした。

おでんも子供の頃にすごく楽しみにしていた料理でした。子供の頃には練り物 特に牛蒡天が大好きでした。味の染み込みにくい蒟蒻や豆腐はあまり好きではありませんでした。一般的におでんの具材で人気ナンバーワンの大根ですが 我が家では あまり人気がなくて いつもお鍋に残ってしまい 尚更味が染み込んで 美味しくなっていたはずですが あまり誰も箸を伸ばしませんでした。

大人になってからは 好みが変わりました、やはり人気ナンバーワンの大根が好きになってきました。スーパーへ食材を買い物に行った時に 大きくて美味しそうな大根を見るとおでんを作ろうと思うようになりました。大根はかなり厚めの輪切りにします。まず皮を相当厚く5ミリぐらいむきます。たっぷりと煮込んでも崩れないように丁寧に面取りをします。それから 子供の頃に好きではなかった蒟蒻や豆腐 厚揚げも大好きになりました。蒟蒻は分厚くて上等のものを選びます。表面に味が染み込みやすくするために丁寧に細かい包丁を入れて 表面積を増やします。

子供の頃に好きだった練り物はあまり好きではなくなりましたが 一応おでんの雰囲気を出すためにいれます。関西ではあまり馴染みのないはんぺんやちくわ麩はきらいなのでいれません。すじ肉は子供の頃に我が家で作っていたおでんには入っていませんでしたが 味が染み込むと柔かくて美味しいので よく入れます。卵は子供の頃から好きで大人になっても好きなので どっざりと入れます。おでんは具材を用意したら 後は焦げ付かないように注意しながら ひたすら煮込むほど美味しくなりますので 丁寧に時間をかけて煮込みます。ただ火をかけてうっかり忘れてしまい御出汁が蒸発して具材が焦げ付いてしまいお鍋を台無しにしたことが二回あります。焦げ付いた香ばしい匂いに気付いてあわてておなべにかけよりますが もうどうしょうもありませんでした。凄く美味しいおでんが出来上がるはずが おでんは食べられないし 長年愛用してきたお気に入りの寸胴鍋は台無しにするはで その時のショックはかなり大きかったです。まあ、火事にならなかっただけ 感謝すべきなのかもしれません。

寒い季節にお鍋は 簡単にできて美味しいのですが 現在一人暮らしなので 一人でお鍋をつつくのは 余計に寂しいし やはりお鍋は大勢でわいわい言いながら食べたほうが美味しいので またいつか近所の小嶋先生でもお誘いして お鍋パーティーでも企画してみようと思います。

 

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