10月11日 1915年のこの日にファーブルさんがお亡くなりになられました

ファーブルさんというと私の小学生の頃の一番の愛読書である「ファーブル昆虫記」で知られる研究者でありますが 今のお若い方たちはどれくらいその名を御存知なのでしょう。99年前に92歳で亡くなられたわけですから お生まれになったのは殆ど200年近くも前の方なのです。

一応「ファーブル昆虫記」でネットで検索してみると 今でも複数の出版社から 日本語に訳された本が出版されていますから 私が子供の頃と変わらずに人気があるのでしょうか。今どきの小学生があまり補虫網を持ってうろついているイメージはありませんが やはり昆虫は男の子にとって永遠の憧れの的なのかもしれません。

私も小学校の頃の夏休みの日課は 昼過ぎの暑い盛りに 網を持って蝉取りに出かけることでした。今考えると蝉なんて可愛げのない虫を一生懸命に捕まえても 殆ど次の日には死んでいました。何年間も土の中で暮らして やっと這い出してきて 成虫でいられるのはほんの十日間あまりの間に 子孫を残すための活動を精一杯頑張っているのに そんな健気な虫のわずかな寿命を縮めるなんてあまりにひどい仕打ちだと思います。

でも小学生だった私には 「蝉取りは夏しかできないのだから」と言って ほとんど毎日のように出かけていきました。ファーブル昆虫記には蜂やフンコロガシの事がよく書かれていました。残念ながらフンコロガシの類が私の身近にいるのかいないのかさえわかりませんでしたが動物のフンに集まって糞を餌として活動する虫にはあまり興味がそそられませんでした。

そのような見たことも聞いたこともない虫たちよりも むしろ昆虫ではないけれどサソリの研究にはかなり興味がわきました。勿論サソリも私の身近には存在しないはずですが サソリの毒がよく効く虫と 全然効かない虫がいるのが不思議でした。サソリは二本のハサミで相手を捕まえて毒針を刺して相手を殺してしまいますが そんな虫の中では 無敵に近い存在ですが 小動物たちにつかまると 美味しい蛋白源に過ぎないのが 自然の世界の恐ろしさであり とても面白くも感じました。

兎に角「ファーブル昆虫記」は 小学生の頃に何度も読み返した愛読書の一つでした。それから[シートン動物記]も愛読していました。こちらは研究の報告ではなくて 動物を主人公とする小説でしたが 好きな話はそれこそ繰り返し繰り返し読み返しました。担任の先生に勧められて愛読した本に 「ドリトル先生」があります。これはシリーズ化されていて全部で十二巻ありましたが 必ずしも時系列順ではないので 時々途惑いましたが 各巻ともに面白かったので 楽しく全巻を読破できました。大人になってから本屋さんで売っているのを見かけて 一巻目の「アフリカ行き」を買って読み直しましたが 大人になってもやはりワクワクして楽しめましたから 単なる子供向けの童話ではないように思います。

この「アフリカ行き」の中での黒人の肌の色についての表現や のちのストーリーで出てくるインディアンの文化についての表現に問題がある 等と批判する人がいるらしいのですが この物語は動物の言葉が話せる獣医師さんがいろんな旅に出かけたり いろんな体験をしたりする楽しい童話であるのだから 細かい表現の揚げ足を取るような批判は控えて もっと素直にその夢にあふれた世界の楽しさを満喫出来ればそれで十分だと思います。

ファーブルさんの残した昆虫記が今も子供たち と言っても女の子は読まないのでしょうから 男の子たちに読み継がれていることを知って ちょっぴり嬉しくなってしまいました。

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